北陸本線 路線データ |
管轄 |
JR西日本 |
路線距離 |
敦賀駅-米原駅間 45.9km |
駅数 |
12駅 |
軌間 |
1,067mm |
複線区間 |
全線複線 |
電化方式 |
全線電化 直流1,500V 架空電車線方式 |
閉塞装置 |
複線自動閉塞式 |
保安装置 |
米原駅-長浜駅間:ATS-P(拠点P方式)
およびATS-SW
長浜駅-敦賀駅間:ATS-SW |
最高速度 |
米原駅 - 近江塩津駅間:120 km/h
近江塩津駅 - 敦賀駅間:130 km/h |
運転指令所 |
近畿総合指令所 |
列車運行管理システム |
JR京都・神戸線運行管理システム
(米原駅 - 近江塩津駅間) |
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金沢駅 |
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北陸本線(ほくりくほんせん)は、福井県敦賀市の敦賀駅から滋賀県米原市の米原駅までを結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(幹線)です。
元々は、米原-直江津間(353.8km)が北陸本線でしたが、北陸新幹線が平成27年3月14日に開業することで金沢-直江津間が、第3セクター化される事になり、金沢-倶利伽羅間(17.8km)は、IRいしかわ鉄道、倶利伽羅-市振間(101.1km)は、あいの風とやま鉄道、市振-直江津間(59.3km)はえちごトキめき鉄道日本海ひすいラインとして同日開業しています。
さらに2024年3月16日の北陸新幹線の金沢駅 - 敦賀駅間の延伸開業に伴い、敦賀駅 - 金沢駅間 (130.7km) がJR西日本から経営分離され、敦賀駅
- 大聖寺駅間がハピラインふくいに、大聖寺駅 - 金沢駅間がIRいしかわ鉄道に移管され、北陸本線は米原駅 - 敦賀駅間の45.9kmの路線となっています。
留萌本線・日高本線に次いでJR線で3番目に短い本線となり、第三セクターに経営分離された区間の距離は全国で最も長いものとなります。
なお、北陸新幹線の並行在来線としては、信越本線の妙高高原-直江津間(37.7km)が、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン、長野-妙高高原間(37.3km)が、しなの鉄道北しなの線としてやはり同日開業しています。
この中でも富山県内は全線があいの風とやま鉄道に転換されていて、総延長も最も長いものとなっています。
北陸本線の最高速度は、130km/hとミニ新幹線と同等の高速運行がなされています。
北陸本線の敦賀-金沢間と第三セクター化されたIRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの市振-糸魚川間は60hz、20000V交流区間となっています。
えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインを運行する車両は、デッドセクションを通過するため、交直両用電車が必要となります。
交流電化は、直流電化に比べると架線の電圧が高いため、大容量送電が可能で新幹線のような高速運行に適しています。
また、地上施設も少なくて済むので初期投資が少なくて済む利点もあります。
しかし最近では、整流機器が安価になったために直流電化のコストが低下したことに加え、VVVFインバータ制御により粘着係数が高くなり直流電車の性能が向上したために、交流電化のメリットが低下していると言えます。
また、従来から北陸本線を走る場合は、交流区間が孤立していることもあり、東海道本線や信越本線、北越急行にも乗り入れる際には直流区間を通るため、どうしても交直両用電車が必要となることもあり車両の製造コストが高くなりがちで、整流器を搭載するなど重量も重くなる欠点もあります。今回の北陸新幹線開業により、この問題は大半が解消されたと言えますが、えちごトキめき鉄道に関しては、問題を抱えたままという見方ができます。
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黒部駅を通過する特急「はくたか」 |
西日本と東日本では交流の周波数が60Hzと50Hzと異なっていて、以前運行されていた大阪-青森間を走る特急「白鳥」では、東北地方を走る際は交流50Hz、新潟県内を走る際は直流、北陸本線を走る際には60Hz、湖西線以西を走る際には直流となんと3度もデッドセクションを通過するため、3種類の切り替えが可能な車両が使用されていました。これはけっこうしんどいですね。
あいの風とやま鉄道では、石動駅から越中宮崎駅まで19駅が旅客扱いをしています。またJR貨物が当路線を使用していて、貨物専用駅として、富山貨物駅があります。
最近では、各駅での貨物の小口の取り扱いが廃止されていて、大口でのコンテナ輸送が主力となっています。
北陸本線では、多数の優等列車が運行されていますが、そのほとんどが特急列車です。北陸新幹線開業で金沢以西にのみ特急列車が運行されることになりましたが、それでも「サンタ―バート」、「しらざき」といった特急列車が多数運行されています。
ただし、金沢-越後湯沢間の特急列車「はくたか」と金沢-新潟間の特急列車「北越」は廃止となっています。
北陸本線での特急列車は1961年の気動車特急「白鳥」(大阪-青森)が最初でした。その後初の交直流特急電車481系を投入した特急「雷鳥」(大阪-富山)「しらさぎ」(名古屋-富山)が1964年12月25日運転開始されました。
さらには上野-金沢間を走る電車特急「はくたか」が「白鳥」から分離され運転開始されています。その後、急行列車が順次特急に格上げされています。1975年3月改正から大阪発着の特急列車は湖西線を経由するようになり、関西
- 北陸間の所要時間短縮がなされています。
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富山駅 |
ただし急行「きたぐに」は米原経由となっていましたが、これはすでに廃止となっています。
一方、湖西線開業後の東海道新幹線米原接続のため特急「加越」が新設され、後に「しらさぎ」に吸収された上で米原・名古屋方面への特急も現在ほぼ1時間おきに運転されています。
上越線経由特急「はくたか」(上野-金沢)と信越線経由特急「白山」(上野-金沢)で運転されていた北陸-東京の特急列車は上越新幹線により、当初は長岡乗り換えの特急「かがやき」(金沢-長岡)「北越」(金沢-新潟)により、新幹線に接続していましたが、北越急行ほくほく線(犀潟-六日町)が1997年に開業すると特急「はくたか」(金沢-越後湯沢)が設定されましたが、北陸新幹線開業により、廃止されています。
平成22年3月13日のダイヤ改正で寝台特急「北陸」(金沢-上野)、急行「能登」(上野-金沢)が廃止され、東京方面への夜行列車が廃止されてしまいました。
さらに平成24年3月17日のダイヤ改正では、夜行列車として運行されていた寝台特急「日本海」(大阪-青森)、急行「きたぐに」(大阪-新潟)が定期列車としては廃止となり、いずれも臨時列車に格下げされています。
寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪-札幌)は、従来通り季節列車として運行されていますが、北陸新幹線開業と車両の老朽化により、廃止となっています。
平成27年3月14日の北陸新幹線延伸開業により、北陸本線の特急列車のほとんどが金沢駅発着に変更されることや福井駅 - 越後湯沢駅間の特急「はくたか」が廃止されることに伴い、特急「サンダーバード」・「しらさぎ」の運転がない朝の下りと夜の上りの時間帯に、福井
- 金沢間を運行する特急列車として特急「ダイナスター」が設定されています。
「おはようエクスプレス」は朝ラッシュ時に、福井駅 → 金沢駅間で1本、「おやすみエクスプレス」は北陸本線金沢駅 → 福井駅間で1本が運転されています。いずれの列車も、土曜・休日は運転されません。
さらに2024年(令和6年)3月16日:北陸新幹線 金沢駅 - 敦賀駅間延伸開業に伴い、敦賀駅 - 金沢駅間 (130.7km) を廃止し、敦賀駅
- 大聖寺駅間がハピラインふくいに移管されハピラインふくい線に、大聖寺駅 - 金沢駅間がIRいしかわ鉄道に移管されIRいしかわ鉄道線になっています。。
これにより、金沢-敦賀間の特急列車が全廃されることになり、大阪-敦賀間の特急「サンダーバード」及び名古屋、米原 - 敦賀間の特急「しらさぎ」のみが運行されることになります。
2024年3月16日現在、北陸本線には優等列車として以下の列車が運転されています。
大阪方面 |
特急「サンダーバード」 |
(大阪-敦賀) |
名古屋・米原方面 |
特急「しらさぎ」 |
(名古屋、米原-敦賀) |
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魚津駅に停車する普通列車 |
越中宮崎駅に停車する普通列車 |
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東富山駅に停留する特急「サンダーバード」 |
西入善駅を通過する貨物列車 |
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富山駅に停留する475系交直両用普通列車 |
富山駅に到着した特急「サンダーバード」 |
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富山駅に停車する413系交直両用普通列車 |
富山駅に停車している413系電車とキハ120形気動車 |
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富山駅に停車するキハ120形気動車 |
富山駅を発車した413系電車 |
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富山駅に到着する特急はくたか |
富山駅に停車する特急はくたか |
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