あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道・ハピラインふくい・JR北陸本線
JR北陸本線の概要
北陸本線 路線データ
管轄 JR西日本
路線距離 敦賀駅-米原駅間 176.6km
駅数 12駅
軌間 1,067mm
複線区間 全線複線
電化方式 全線電化 直流1,500V 架空電車線方式
閉塞装置  複線自動閉塞式 
保安装置 米原駅-長浜駅間:ATS-P(拠点P方式)
およびATS-SW
長浜駅-敦賀駅間:ATS-SW
最高速度 米原駅 - 近江塩津駅間:120 km/h
近江塩津駅 - 敦賀駅間:130 km/h
運転指令所 近畿総合指令所
列車運行管理システム  JR京都・神戸線運行管理システム
(米原駅 - 近江塩津駅間) 
金沢駅
金沢駅

北陸本線(ほくりくほんせん)は、福井県敦賀市の敦賀駅から滋賀県米原市の米原駅までを結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(幹線)です。
元々は、米原-直江津間(353.8km)が北陸本線でしたが、北陸新幹線が平成27年3月14日に開業することで金沢-直江津間が、第3セクター化される事になり、金沢-倶利伽羅間(17.8km)は、IRいしかわ鉄道、倶利伽羅-市振間(101.1km)は、あいの風とやま鉄道、市振-直江津間(59.3km)はえちごトキめき鉄道日本海ひすいラインとして同日開業しています。
さらに2024年3月16日の北陸新幹線の金沢駅 - 敦賀駅間の延伸開業に伴い、敦賀駅 - 金沢駅間 (130.7km) がJR西日本から経営分離され、敦賀駅 - 大聖寺駅間がハピラインふくいに、大聖寺駅 - 金沢駅間がIRいしかわ鉄道に移管され、北陸本線は米原駅 - 敦賀駅間の45.9kmの路線となっています。
留萌本線・日高本線に次いでJR線で3番目に短い本線となり、第三セクターに経営分離された区間の距離は全国で最も長いものとなります。
なお、北陸新幹線の並行在来線としては、信越本線の妙高高原-直江津間(37.7km)が、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン、長野-妙高高原間(37.3km)が、しなの鉄道北しなの線としてやはり同日開業しています。
この中でも富山県内は全線があいの風とやま鉄道に転換されていて、総延長も最も長いものとなっています。
北陸本線の最高速度は、130km/hとミニ新幹線と同等の高速運行がなされています。
北陸本線の敦賀-金沢間と第三セクター化されたIRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの市振-糸魚川間は60hz、20000V交流区間となっています。
えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインを運行する車両は、デッドセクションを通過するため、交直両用電車が必要となります。
交流電化は、直流電化に比べると架線の電圧が高いため、大容量送電が可能で新幹線のような高速運行に適しています。
また、地上施設も少なくて済むので初期投資が少なくて済む利点もあります。
しかし最近では、整流機器が安価になったために直流電化のコストが低下したことに加え、VVVFインバータ制御により粘着係数が高くなり直流電車の性能が向上したために、交流電化のメリットが低下していると言えます。
また、従来から北陸本線を走る場合は、交流区間が孤立していることもあり、東海道本線や信越本線、北越急行にも乗り入れる際には直流区間を通るため、どうしても交直両用電車が必要となることもあり車両の製造コストが高くなりがちで、整流器を搭載するなど重量も重くなる欠点もあります。今回の北陸新幹線開業により、この問題は大半が解消されたと言えますが、えちごトキめき鉄道に関しては、問題を抱えたままという見方ができます。
黒部駅を通過する特急「はくたか」
黒部駅を通過する特急「はくたか」
西日本と東日本では交流の周波数が60Hzと50Hzと異なっていて、以前運行されていた大阪-青森間を走る特急「白鳥」では、東北地方を走る際は交流50Hz、新潟県内を走る際は直流、北陸本線を走る際には60Hz、湖西線以西を走る際には直流となんと3度もデッドセクションを通過するため、3種類の切り替えが可能な車両が使用されていました。これはけっこうしんどいですね。

あいの風とやま鉄道では、石動駅から越中宮崎駅まで19駅が旅客扱いをしています。またJR貨物が当路線を使用していて、貨物専用駅として、富山貨物駅があります。
最近では、各駅での貨物の小口の取り扱いが廃止されていて、大口でのコンテナ輸送が主力となっています。
北陸本線では、多数の優等列車が運行されていますが、そのほとんどが特急列車です。北陸新幹線開業で金沢以西にのみ特急列車が運行されることになりましたが、それでも「サンタ―バート」、「しらざき」といった特急列車が多数運行されています。
ただし、金沢-越後湯沢間の特急列車「はくたか」と金沢-新潟間の特急列車「北越」は廃止となっています。

北陸本線での特急列車は1961年の気動車特急「白鳥」(大阪-青森)が最初でした。その後初の交直流特急電車481系を投入した特急「雷鳥」(大阪-富山)「しらさぎ」(名古屋-富山)が1964年12月25日運転開始されました。
さらには上野-金沢間を走る電車特急「はくたか」が「白鳥」から分離され運転開始されています。その後、急行列車が順次特急に格上げされています。1975年3月改正から大阪発着の特急列車は湖西線を経由するようになり、関西 - 北陸間の所要時間短縮がなされています。
富山駅
富山駅
ただし急行「きたぐに」は米原経由となっていましたが、これはすでに廃止となっています。
一方、湖西線開業後の東海道新幹線米原接続のため特急「加越」が新設され、後に「しらさぎ」に吸収された上で米原・名古屋方面への特急も現在ほぼ1時間おきに運転されています。
上越線経由特急「はくたか」(上野-金沢)と信越線経由特急「白山」(上野-金沢)で運転されていた北陸-東京の特急列車は上越新幹線により、当初は長岡乗り換えの特急「かがやき」(金沢-長岡)「北越」(金沢-新潟)により、新幹線に接続していましたが、北越急行ほくほく線(犀潟-六日町)が1997年に開業すると特急「はくたか」(金沢-越後湯沢)が設定されましたが、北陸新幹線開業により、廃止されています。
平成22年3月13日のダイヤ改正で寝台特急「北陸」(金沢-上野)、急行「能登」(上野-金沢)が廃止され、東京方面への夜行列車が廃止されてしまいました。
さらに平成24年3月17日のダイヤ改正では、夜行列車として運行されていた寝台特急「日本海」(大阪-青森)、急行「きたぐに」(大阪-新潟)が定期列車としては廃止となり、いずれも臨時列車に格下げされています。
寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪-札幌)は、従来通り季節列車として運行されていますが、北陸新幹線開業と車両の老朽化により、廃止となっています。
平成27年3月14日の北陸新幹線延伸開業により、北陸本線の特急列車のほとんどが金沢駅発着に変更されることや福井駅 - 越後湯沢駅間の特急「はくたか」が廃止されることに伴い、特急「サンダーバード」・「しらさぎ」の運転がない朝の下りと夜の上りの時間帯に、福井 - 金沢間を運行する特急列車として特急「ダイナスター」が設定されています。
「おはようエクスプレス」は朝ラッシュ時に、福井駅 → 金沢駅間で1本、「おやすみエクスプレス」は北陸本線金沢駅 → 福井駅間で1本が運転されています。いずれの列車も、土曜・休日は運転されません。
さらに2024年(令和6年)3月16日:北陸新幹線 金沢駅 - 敦賀駅間延伸開業に伴い、敦賀駅 - 金沢駅間 (130.7km) を廃止し、敦賀駅 - 大聖寺駅間がハピラインふくいに移管されハピラインふくい線に、大聖寺駅 - 金沢駅間がIRいしかわ鉄道に移管されIRいしかわ鉄道線になっています。。
これにより、金沢-敦賀間の特急列車が全廃されることになり、大阪-敦賀間の特急「サンダーバード」及び名古屋、米原 - 敦賀間の特急「しらさぎ」のみが運行されることになります。
2024年3月16日現在、北陸本線には優等列車として以下の列車が運転されています。

大阪方面
   特急「サンダーバード」 (大阪-敦賀)
名古屋・米原方面
  エル特急「しらさぎ」 (名古屋、米原-敦賀)


魚津駅に停車する普通列車 越中宮崎駅に停車する普通列車
魚津駅に停車する普通列車 越中宮崎駅に停車する普通列車
東富山駅に停留する特急「サンダーバード」 西入善駅を通過する貨物列車
東富山駅に停留する特急「サンダーバード」 西入善駅を通過する貨物列車
富山駅に停留する475系交直両用普通列車 富山駅に到着した特急「サンダーバード」
富山駅に停留する475系交直両用普通列車 富山駅に到着した特急「サンダーバード」
富山駅に停車する413系交直両用普通列車 富山駅に停車している413系電車とキハ120形気動車
富山駅に停車する413系交直両用普通列車 富山駅に停車している413系電車とキハ120形気動車
富山駅に停車するキハ120形気動車 富山駅を発車した413系電車
富山駅に停車するキハ120形気動車 富山駅を発車した413系電車
富山駅に到着する特急はくたか 富山駅に停車する特急はくたか
富山駅に到着する特急はくたか 富山駅に停車する特急はくたか

JR北陸本線 駅一覧


駅名 駅間





接続路線 ホーム みどり

所在地







米原駅 - 0.0   JR東海道本線・東海道新幹線
近江鉄道本線
5面9線  

米原市
坂田駅 2.4 2.4     2面2線        
田村駅 2.3 4.7     2面2線         長浜市
長浜駅 3.0 7.7     2面4線    
虎姫駅 5.1 12.8     2面2線       東浅
井郡
虎姫町
河毛駅 2.8 15.6     2面2線       湖北町
高月駅 2.6 18.2     2面2線  

高月町
木ノ本駅 4.2 22.4     2面3線     木之本町
余呉駅 4.1 26.5     1面2線       余呉町
近江塩津駅 4.9 31.4   JR西日本 湖西線 2面4線       西浅井町
新疋田駅 7.8 39.2     2面2線        

敦賀市
敦賀駅 6.7 45.9 JR西日本 小浜線 北陸新幹線 3面7線
 ハ







  


南今庄駅 16.6 62.5 |   2面2線        

南越前町
今庄駅 2.6 65.1   2面3線      
湯尾駅 3.6 68.7 |   2面2線        
南条駅 3.5 72.2   2面2線      
王子保駅 4.5 76.7 |   2面2線       越前市
武生駅 4.3 81.0 福井鉄道福武線(たけふ新駅) 2面3線  
鯖江駅 5.2 86.2   2面3線   鯖江市
北鯖江駅 3.2 89.4 |   1面2線        
大土呂駅 4.7 94.1 |   2面2線         福井市
越前花堂駅 3.2 97.3 | JR西日本 越美北線 2面3線        
(貨)南福井駅 0.8 98.1 |          
福井駅 1.8 99.9 えちぜん鉄道勝山永平寺線
福井鉄道福武線(福井駅前駅)
北陸新幹線
2面5線  
森田駅 5.9 105.8     2面2線      
春江駅 2.3 108.1     1面2線       坂井市
丸岡駅 3.8 111.9   京福電鉄丸岡線(廃止)  2面2線      
芦原温泉駅 5.7 117.6   北陸新幹線  2面4線   あわら市
細呂木駅 3.8 121.4     1面2線        
牛ノ谷駅 3.1 124.5     1面2線        
大聖寺駅 5.7 130.2   北陸鉄道山中線(廃止)  2面3線    

加賀市
IR





加賀温泉駅 4.1 134.3   北陸新幹線  2面4線    
動橋駅 3.2 137.5   北陸鉄道片山津線(廃止)
北陸鉄道山代線(廃止)
2面2線      
粟津駅 4.9 142.4   北陸鉄道粟津線(廃止)  2面4線     小松市
小松駅 5.8 148.2   北陸新幹線
北陸鉄道小松線(廃止)

尾小屋鉄道(廃止) 
2面3線  
明峰駅 2.8 151.0     2面2線        
能美根上駅 3.0 154.0   北陸鉄道能美線(廃止)  1面2線   能美市
小舞子駅 3.0 157.0     2面2線         白山市
美川駅 1.8 158.8     2面3線    
加賀笠間駅 4.0 162.8     2面2線      
松任駅 4.4 167.2   北陸鉄道松金線(廃止)  2面3線
野々市駅 3.3 170.5     2面2線       石川郡
野々市町
西金沢駅 2.4 172.9   北陸鉄道石川線(新西金沢駅) 1面2線     金沢市
金沢駅  3.7  176.6  ●  北陸新幹線
北陸鉄道浅野川線
(北鉄金沢駅)
北陸鉄道金沢市内線(廃止)  
3面7線
2面4線
   ◎ 
(貨)金沢貨物
ターミナル駅
2.6 179.2        
東金沢駅 北陸鉄道金沢市内線(廃止)  1面2線  
森本駅 2.8 182.0   2面3線    
津幡駅 6.1 188.1 JR七尾線 2面4線     河北郡津幡町
倶利伽羅駅  6.3 194.4  ↑     1面2線             








小矢部市
石動駅 6.8 201.2 加越能鉄道加越線(廃止)  2面3線  

福岡駅 7.2 208.4   2面3線     高岡市
西高岡駅 3.5 211.9   2面2線      
高岡やぶなみ駅  2.7 214.6   2面2線      
高岡駅 2.6 217.2 JR城端線氷見線
万葉線高岡軌道線
4面8線  
越中大門駅 3.7 220.9   2面3線 射水市
小杉駅 3.7 224.6   2面3線  
呉羽駅 6.6 231.2   2面3線   富山市
富山駅 4.8 236.0 北陸新幹線 JR高山本線
富山地方鉄道本線(電鉄富山駅)
富山地方鉄道富山軌道線
富山地方鉄道富山港線
3面6線
2面4線
 
(貨)富山貨物駅 2.8 238.8            
新富山口駅   1.2 240.0     2面2線        
東富山駅 2.6 242.6     2面3線
水橋駅 4.9 247.5     2面2線      
滑川駅 5.5 253.0   富山地方鉄道本線 2面3線   滑川市
東滑川駅 3.5 256.5     2面2線        
魚津駅 5.0 261.5   富山地方鉄道本線(新魚津駅) 2面3線   魚津市
黒部駅 6.3 267.8     2面3線 黒部市
生地駅 4.0 271.8     2面2線      
西入善駅 4.2 276.0     2面2線        


入善町
入善駅 3.9 279.9     2面2線    
泊駅 5.2 285.1     2面3線     朝日町
越中宮崎駅 4.7 289.8     1面2線        
市振駅  4.7 294.5       1面2線            

糸魚川市








親不知駅 8.6 303.1     1面2線        
青海駅 5.3 308.4     2面4線    
糸魚川駅 6.6 315.0   北陸新幹線 JR大糸線 2面4線  

梶屋敷駅 4.3 319.3     2面3線        
浦本駅 3.5 322.8     2面2線        
能生駅 5.1 327.9     2面4線      
筒石駅 7.5 335.4     2面2線      
名立駅 4.2 339.6     2面2線         上越市
有間川駅 4.2 343.8     2面2線        
谷浜駅 3.4 347.2     2面3線        
直江津駅 6.6 353.8   JR信越本線
北越急行ほくほく線
えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン
3面6線    

駅員配置 注 ◎:通常駅 ●:業務委託駅 ○:簡易委託駅 無印:無人駅 
          ◆・◇:貨物取扱駅(◇は定期貨物列車の発着なし)■:オフレールステーション
北陸本線 米原-金沢間の時刻表は、こちら

JR北陸本線 体験乗車レポート

北陸本線石動駅
北陸本線石動駅
では、実際に北陸本線石動駅から普通列車に乗車してみましょう。石動-越中宮崎間は、88.6kmあります。
運賃は、1450円となります。
石動駅は、富山県内ではもっとも西にある駅です。
金沢10:58発直江津行き普通列車が11:21に石動駅に到着しました。これに乗ってみましょう。列車は、石動駅を11:21に出発しました。この列車は、各駅停車です。
北陸本線は、全線が複線電化されている高規格路線です。
列車は、小矢部市の市街地を通り、小矢部川を渡り、田園地帯を走ります。
次の停車駅である福岡駅には、11:26に到着しました。
福岡駅ホームは、2面3線構造です。駅舎は三角屋根のたいへん立派なものです。
実はここが映画「おくりびと」の滝田洋二郎監督の出身地です。
福岡駅を11:27に出発した普通列車は、特急列車2本と次々にすれ違います。
北陸本線は、ほとんど国道8号線と並行して走っています。
このあたりもけっこう田園地帯なのですが、やがて西高岡駅に到着します。
この駅は小さい駅ですがあたりは住宅地となっています。
西高岡駅を出た列車は、次第に高岡市の市街地に入っていきます。
北陸本線高岡駅
北陸本線高岡駅
特急「はくたか」とすれ違った列車は高岡駅に11:36に到着しました。
高岡駅は、富山県西部の中心駅と言える存在で、氷見線、城端線、万葉線に接続します。
この駅でしばらく停車するので駅弁など買ってきてもいいのですが・・・。
列車は14分の停車で11:50に発車しました。
列車は高岡市の市街地を通り、庄川を渡り、射水市の領域に入ります。
射水市は、新湊市、小杉町、大門町、大島町、下村が合併した市です。
列車は、11:54に越中大門駅に到着しました。越中大門駅といいますが、実は旧大島町の領域にある駅です。
このあたりは工場が多い地域です。電気化学工業富山サービスステーションへの貨物専用線がこの駅から延びています。
列車はすぐに発車しました。また田園地帯を走り、やがて小杉駅に到着しました。
小杉駅は、旧小杉町の中心駅であり、あたりには学校も多く、駅のそばにはアルプラザがあって、けっこうにぎわっています。
小杉駅を11:58に発車した列車は、やはり田園地帯を走りながら富山市の領域に入っていきます。
やがて列車は呉羽駅に12:03に到着します。呉羽駅の近くには桐朋学園大学院大学、呉羽高等学校、呉羽中学校、呉羽小学校、呉羽幼稚園、富山市民芸術創造センターがあります。
呉羽駅を出発した列車は、呉羽山のトンネルをくぐると、富山市の市街地に入っていきます。特急「サンダーバード」とすれ違います。高山本線がすうっと右から近づきます。並行して走りながら神通川の鉄橋を渡ると、いよいよ富山駅に12:08に到着しました。
北陸本線富山駅
北陸本線富山駅
富山駅は、言うまでもなく富山県の中心駅です。
ここで高山本線、富山地方鉄道本線、富山ライトレール富山港線、富山市内軌道線に乗り換えです。
北陸新幹線がこの富山駅に乗り入れることが決まっていて、北陸本線の高架化工事が始まっています。
この富山駅でしばらく停車した後、12:15に出発しました。
富山駅を発車した列車は、北に向きを変えて、富山貨物駅を通過します。
このあたりは元々は富山操車場があった場所で富山港線蓮町駅への貨物支線が分岐していたのですが、今は廃止されています。列車は、やがて東富山駅に12:20に到着します。
東富山駅の近くには、富山東高等学校、富山北部高等学校、高朋高等学校など学校が多く存在します。
東富山駅を12:21に出発した列車は、急に東に向きを変えます。
富山行き普通列車とすれ違った後、常願寺川を渡り、水橋駅に12:25に到着します。
水橋駅は水橋地区の中心街からはやや外れているのですが、周辺には学校や工場が多く、けっこう乗降客がいるようです。
水橋駅を出発した列車は、東へ向かって海岸近くを走り、白岩川と上市川を次々に渡ります。
このように河川がたいへん多いのが富山県の特徴です。滑川市に入るとすぐに富山地方鉄道本線が右から近づき、並行して走ります。しかし滑川市内で富山地方鉄道本線と北陸本線の両方に
北陸本線滑川駅
北陸本線滑川駅
駅があるのは滑川駅だけです。
滑川駅には、12:29に到着しました。JR滑川駅と富山地方鉄道滑川駅は隣接していて地下道で結ばれています。
以前はホームを跨線橋で結んでいて直接行き来ができたのですが。
滑川駅を12:30に出発した列車は、市街地を出ると田園地帯に突入し、東滑川駅に到着します。特急「はくたか」とすれ違いました。
この駅は相対式ホームなのに跨線橋がなく、構内踏切があります。しかも接近メロディはないのでこれは危ないです。
12:33に東滑川駅を出発した列車は、早月川を渡ると魚津市の領域に入ります。また普通列車とすれ違います。
列車は、魚津市内に入ると高架線になります。そして高架線を降りた頃に魚津駅に12:37に到着します。
この駅も滑川駅と同様に富山地方鉄道本線の駅が併設されています。以前は跨線橋で結ばれていたこと、現在は跨線橋が撤去され、地下道で結ばれていることなども同様です。
魚津駅は富山県東部の中心的存在で特急列車も停車する大きい駅です。
この駅を出発した列車は、海岸近くを走り、しばらくするとようやく富山地方鉄道本線と分かれ、こちらは東寄りに進路を変えます。
富山地方鉄道本線は、この後宇奈月温泉へと向かいますが、北陸本線は新潟方面へ向かいます。
片貝川を渡ると黒部市内へ入り、やがて黒部駅に12:43に到着します。
北陸本線魚津駅
北陸本線魚津駅
黒部市はハヤタ隊員ことウルトラマンの故郷?です。
黒部駅は、富山地方鉄道本線の電鉄黒部駅とはけっこう離れていて乗り換えには向いていません。
黒部駅を出発した列車の前に富山地方鉄道本線が再び現れますが、これは北陸本線の上をまたいで東に向かいます。
こちらはそのまま北へ走ります。特急「北越」とすれ違い、やがて生地駅に12:47に到着します。
この駅のすぐ近くにYKKの工場があり、ここに勤める通勤客が多いようです。
生地駅を出発した列車は、急に東側に向きを変え、黒部川を渡ります。
黒部川の上流には日本最大のダムである黒部ダムがあります。黒部川にはいくつもの発電用ダムが建設され莫大な電力を産み出しています。
黒部川を渡った列車は、西入善駅に12:51に到着します。この駅は東滑川駅とは違い跨線橋がありますので危険はありません。
西入善駅を発車した列車は、途中で金沢行き普通列車とすれ違い、入善駅に12:54に到着します。
入善駅は、一部の特急も停車する入善町の中心駅です。駅の近くには東洋紡の工場があります。
入善駅を発車した列車は、しばらく走って泊駅に到着します。
泊駅は、朝日町の中心駅です。駅の南側には、日東紡績工場があります。このあたりの駅はすぐ近くに紡績工場があることが多いようですね。
北陸本線泊駅
北陸本線泊駅
泊駅は、普通列車の始発駅になっていますし、特急「おはようエクスプレス」の始発駅でもあります。
この泊駅の近くには横浜事件の舞台となった旅館「紋左」があります。この事件では、1942年、総合雑誌『改造』(8-9月号)に掲載された細川嘉六の論文「世界史の動向と日本」が共産主義的でソ連を賛美し「政府のアジア政策を批判するもの」などとして問題となり、『改造』は発売頒布禁止処分にされ、9月14日には細川嘉六が新聞紙法違反の容疑で逮捕されています。ところが捜査中に、細川嘉六と『改造』や『中央公論』の編集者などが同席した集合写真が細川嘉六の郷里である富山県泊町(現・下新川郡朝日町沼保)の料亭旅館「紋左」で見つかり、日本共産党再結成の謀議をおこなっていたとされ、関係者約60人が次々に治安維持法違反容疑で検挙され、神奈川県警特別高等警察による激しい拷問によって、4人が獄死するという事態となった事件です。
泊駅を13:00に出発した列車は、北寄りに向きを変え、海岸近くを走ります。
そしてトンネルをくぐって越中宮崎駅に13:04に到着します。この駅が富山県内ではもっとも東側にある駅ですので、ここで下車します。越中宮崎駅は、無人駅ですし、周囲にはいくつか民宿らしきものもありますが、集落としては小さいので乗降客も少ないのは致し方ないところか。
これで北陸本線の旅は終わりますが、北陸新幹線が開業するとここも第三セクター化されることになっています。
その場合、問題になるのが北陸本線を走る特急列車の扱いでしょう。現在、金沢-越後湯沢間を走る特急「はくたか」が廃止されるのはまず間違いないでしょうが、そうなると北越急行がほとんど壊滅状態となってしまうのが目に見えています。
もうひとつ深刻なのは、富山ー大阪間を走る特急「サンダーバード」と富山-名古屋間を走る特急「しらさぎ」をどうするかです。これらの特急列車が金沢発着になると、富山からは金沢乗換えとなり、極めて不利になるばかりか、金沢-富山間の第三セクター線も苦しい経営になることは目に見えています。
富山県としては、新幹線の開業に向けてこれらの特急列車を維持することをJR西日本に求めていく必要があるでしょう。
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北陸本線富山駅
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JR北陸本線マップ
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