IRいしかわ鉄道線の概要 路線データ |
管轄 |
IRいしかわ鉄道(第一種鉄道事業者)
日本貨物鉄道(第二種鉄道事業者) |
路線距離 |
大聖寺-倶利伽羅間 64.2km |
駅数 |
19駅(うち貨物駅1駅) |
軌間 |
1,067mm |
複線区間 |
全線複線 |
電化方式 |
全線電化(交流20,000V・60Hz) |
閉塞装置 |
複線自動閉塞式 |
保安装置 |
ATS-SW |
最高速度 |
110km/h |
運転指令所 |
金沢総合指令所 |
IC乗車カード |
ICOCAエリア:全線 |
|
|
金沢駅 |
|
IRいしかわ鉄道株式会社は、石川県金沢市に本社を置く第三セクター方式の鉄道事業者(第三セクター鉄道)です。
2015年(平成27年)3月14日、北陸新幹線の長野駅 - 金沢駅間が延伸開業に伴い、JR西日本から並行在来線として経営分離されるJR北陸本線の石川県内区間にあたる倶利伽羅駅 - 金沢駅間において運営を担う鉄道事業者として、石川県および沿線の金沢市と津幡町の2市町、財団法人石川県市町村振興協会、北國銀行、北陸電力、北陸鉄道他民間企業の出資により、2012年(平成24年)8月28日に石川県並行在来線株式会社(準備会社)として設立されました。
設立当初の資本金は4億5,030万円。取締役会長は石川県知事の谷本正憲、代表取締役社長は元石川県競馬事業局長の七野利明、代表取締役副社長にJR西日本出身の山岸勝が選ばれています。
北陸新幹線の敦賀延伸開業時には、福井県境まで経営分離することに沿線自治体は合意していますが、この会社が運営主体となるか、出資比率を変更するかなどについてはまだ未定で、協議会を開いて今後詰めていくことになります。
このIRいしかわ鉄道線は、もともと北陸本線の一部で、北陸新幹線の延伸開業に際しJR西日本から経営分離され、当社へ継承されています。鉄道資産上の経営区間は金沢駅から富山県境までの20.6kmにとなります。
営業上の境界駅となる金沢駅と倶利伽羅駅はそれぞれJR西日本およびあいの風とやま鉄道との境界(共同使用駅)となりますが、金沢駅についてはJR西日本が、倶利伽羅駅についてはIRいしかわ鉄道が管理することとなる。
このうち金沢駅の在来線施設は、北陸新幹線が敦賀駅まで延伸開業する際にJR西日本から取得する予定でしたが、鉄道資産の取得費用の平準化を目的として開業時に先行取得することになっています。
開業後2年間は運行管理と指令業務をJR西日本金沢支社の金沢総合指令所において、あいの風とやま鉄道が自社路線とあわせ、IRいしかわ鉄道とえちごトキめき鉄道から業務を受託し、金沢駅 - 直江津駅間にわたってIRいしかわ鉄道線・あいの風とやま鉄道線・えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの計3路線の指令業務を行うこととなっています。
2017年3月末以降は3社がそれぞれ指令システムを整備し、自社で業務を行っています。
あいの風とやま鉄道との間で金沢駅 - 倶利伽羅駅 - 富山駅間において相互直通運転を実施しています。また金沢駅 - 津幡駅間を直通するJR西日本の七尾線の列車については移管前の運行体制を踏襲し、JR西日本の車両がIRいしかわ鉄道線に乗り入れ、同区間の運行業務をJR西日本が受託する方式で運行しています。
|
521系電車 |
また同線の特急列車として、大阪駅 - 和倉温泉駅間の特急「サンダーバード」1往復、金沢駅 - 和倉温泉駅間の特急「能登かがり火」5往復の、1日計6往復が乗り入れています。
また、2015年10月 - 12月の「北陸デスティネーションキャンペーン」開催に合わせ、観光列車として金沢駅 - 和倉温泉駅間の特急「花嫁のれん」が土曜・休日など多客期を中心に1日2往復の運行を予定しています。
自社車両としては、JR西日本から521系電車2両編成5本(新造2本・中古3本)を譲渡されて、金沢総合車両所運用検修センターの一部を取得し、車両基地として使用しています。
また、車両検修等はJR西日本とあいの風とやま鉄道に委託して行う方向で協議しています。
旅客運賃は、普通と通勤定期は5年目までJRの1.14倍、6年目から11年目までJRの1.19倍、通学定期は5年目まで据え置き、6年目から11年目までJRの1.05倍がそれぞれ計画されています。JRのまま残る七尾線に特急列車が直通するため、線内特急料金として200円(グリーン車・普通車指定席・自由席とも。小児半額)が設定されています。
なお、IRいしかわ鉄道線を経由して七尾線および北陸本線の小松駅方面に至るJR西日本線や、あいの風とやま鉄道線へ跨って乗車する場合、いずれも各社ごとの運賃を併算することから、負担の軽減を図るため、乗継割引制度が導入される予定です。
「青春18きっぷ」と「フルムーン夫婦グリーンパス」について、七尾線への接続による通過利用の特例として、金沢 - 津幡間の普通・快速列車(普通車自由席)は途中下車しない条件で利用が認められています。
企画乗車券としては金沢駅連絡きっぷとIRいしかわ1日フリーきっぷが販売されます。
2024年3月16日に、北陸新幹線の金沢駅-敦賀駅間が開業するに従い、北陸本線の金沢駅-大聖寺駅間の46.4kmがIRいしかわ鉄道に移管しています。これにより、IRいしかわ鉄道の路線距離が64.2kmとなります。
なお大聖寺駅-敦賀駅間は、福井県のハピラインふくいに移管されることになります。
金沢駅-福井駅間は、IRいしかわ鉄道とハピラインふくいの双方の列車が相互直通運転します。
金沢駅連絡きっぷ
金沢駅からの北陸新幹線や在来線特急(大阪方面の「サンダーバード」等)のJR乗車券・特急券を同時購入した場合に、金沢駅までの往復乗車券運賃が半額となります。有効期間は7日間。東金沢駅・森本駅・津幡駅で販売しています。
IRいしかわ1日フリーきっぷ
IRいしかわ鉄道線が任意の1日間、乗降区間や回数に制限なく利用できる。土休日および発行者が指定する期間(ゴールデンウィーク・夏休み・年末年始)に利用が可能。発売額は大人500円(小児半額)となっており、金沢駅IRお客さまカウンター・東金沢駅・森本駅・津幡駅で、利用日の1か月前から大人500円(小児半額)で販売します。
地域内輸送 |
特急「能登かがり火」 |
(金沢 - 和倉温泉) |
特急「花嫁のれん」 |
(金沢 - 和倉温泉) |
|