梯郭式曲輪は、本丸を城郭の片隅に配置し、その2方向、あるいは3方向を他の曲輪で囲む縄張です。本丸の背後に湖沼や山河、絶壁などの天然の防御施設がある場合に採用される縄張です。富山県内では富山城や高岡城といった大規模な平城がこの形式に該当します。 |
輪郭式曲輪は、本丸を他の曲輪で囲む形式の縄張です。4方向に対して等しく防御が厚くなりますが、曲輪を二重、三重に囲んでいく構造のために城郭の規模が大きくなります。平城に多い縄張です。例としては松本城がこの形式に該当します。 |
稜堡式城郭は、星形の曲輪を土塁で幾重にも囲み、その周囲をさらに堀で囲む形式の城郭です。さらに半月堡と呼ばれる出丸を持っています。本来はヨーロッパで発達した形式の城郭ですが、日本でも五稜郭や龍岡城などに同様の形式の城郭が見られます。この形式の城郭は、城に近づく敵方に砲火を集中できる構造となっていますが、遠距離からの砲撃には弱く、箱館戦争でも旧幕府軍が立て籠もった五稜郭がその弱点をさらけ出して、陥落しています。 |