JR東日本・京成電鉄・東京都交通局・日暮里駅
日暮里(にっぽり)
京浜東北線   西日暮里 日暮里 鶯谷
山手線 西日暮里 鶯谷
東北本線尾久支線   上野   →  尾久
常磐線(快速)   上野     三河島
所在地 東京都荒川区西日暮里二丁目19-1
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
駅構造 地上駅(橋上駅)
ホーム 3面6線
乗車人員 102,143人/日(2023年)
開業年月日 1905年(明治38年)4月1日
乗入路線 4路線
所属路線 京浜東北線
駅番号 JK32
キロ程 5.8km(東京起点)
所属路線 山手線(JR東日本)
駅番号 JY07
キロ程 5.8km(東京起点)
所属路線  東北本線尾久支線 
キロ程  0.0km(日暮里起点) 
所属路線 常磐線(快速)
駅番号  JJ02 
キロ程 0.0km(日暮里起点)
駅種別 直営駅(管理駅) みどりの窓口
お客さまサポートコールシステム
東京山手線内・東京都区内駅
日暮里駅
日暮里駅
改札口
改札口
日暮里駅(にっぽりえき)は、東京都荒川区西日暮里二丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・京成電鉄・東京都交通局の駅である。荒川区最南端の駅で、一部は台東区にまたがる。

乗り入れ路線

JR東日本の各線(後述)、京成電鉄の本線、東京都交通局の日暮里・舎人ライナーの3社局の路線が乗り入れ、乗換駅となっている。また、JR東日本の駅には「NPR」のスリーレターコードが付与されている。
  • JR東日本:各線
  • 京成電鉄:KS 本線 - 駅番号はKS02。
  • 東京都交通局 : NT 日暮里・舎人ライナー - 駅番号はNT 01。
JR東日本の駅に乗り入れている路線は、線路名称上は東北本線と常磐線の2路線であり、東北本線を所属線としている。東北本線は当駅で田端駅経由の本線と尾久駅経由の支線が分岐するが、支線を経由する列車線にはホームがなく、列車線で運行される宇都宮線・高崎線列車は停車しない。本線経由の電車線で運行される京浜東北線電車および山手線電車のみが停車する。一方、常磐線に関しては中距離電車および常磐線快速電車が停車する。
  • JK 京浜東北線:電車線を走行する東北本線の近距離電車。横浜駅から根岸線への直通運転も実施している。駅番号はJK 32。
  • JY 山手線:東北本線電車線を走行する環状路線。駅番号はJY 07。
  • JJ 常磐線(快速):列車はすべて東北本線上の専用線路を介して上野駅まで乗り入れるほか、一部列車が品川駅まで運転される。駅番号はJJ 02。
当駅は、特定都区市内における「東京都区内」および「東京山手線内」に属する。事務管コードは、▲441005となっている。
当駅からの京成電鉄の列車の一部は、新東京国際空港(成田空港)方面と結び芝山鉄道芝山鉄道線との直通運転を行なっているほか、京成千葉線やその先の京成千原線と往来する便もある。
駅入り口 コンコース
駅入り口 コンコース
京成3000形 日暮里・舎人ライナーコンコース
京成3000形 日暮里・舎人ライナーコンコース

駅構造

JR東日本3面6線、京成電鉄3面2線、日暮里・舎人ライナー1面2線の計7面10線のホームを持つ。京成下りホームおよび日暮里・舎人ライナーのホームが高架ホームのほかは全て地上ホームである。橋上駅舎を有している。改札は北改札口と南改札口の2か所で、北改札口は「東口」と「西口」の2つの出口がある。なお、南改札口にはお客さまサポートコールシステムが導入されており、終日インターホンによる案内となる。
また、当駅を起点として日暮里・舎人ライナーが開通し、北口の駅前広場上空に既存駅に対して直角に駅舎が設置されるとともに先のコンコースを介して3社局の駅が連結された。これと並行してJR・京成とも駅改良工事を施工したが、特に京成側は国土交通省の鉄道駅総合改善事業として日暮里駅整備株式会社を事業主体として駅の構造を変えてしまうほどの大規模な工事となり、その進捗によって駅出入口、通路、階段、改札口などの変更が頻繁に行われ、駅構内では係員が常駐し、肉声や拡声器を使って利用客の案内・誘導を行っていた。
東口では、2007年6月頃からガムテープを使った案内表示がコンコース内外で展開されるようになった。これに伴い案内員も減り、スムーズに人が流れるようになった。なお、案内表示は手作業で製作した独自の書体を使用している。この書体は、以前の新宿駅改良工事で乗り換え案内テープを製作した際にも話題となったもので、考案者で当駅の警備担当者でもあった佐藤修悦の名前を取って「修悦体」と呼ばれている。

JR東日本

3面6線の島式ホームと線路、また4本の通過線を持つ地上駅で、橋上駅舎を有する。
駅改良工事によって北口コンコース周辺の駅上部に人工地盤が建設され、コンコースが大幅に拡幅された。これにより改札口や通路が広げられ、エスカレーターやエレベーターなどのバリアフリー設備も完備した。当初予定していた改良工事はこれで終了となるはずであったが、一つ上野寄りにある中央連絡通路までコンコースを広げることが決定し、今後、新たな人工地盤の建設工事が開始される予定である。一時、2014年のJRのファクトシートで日暮里駅開発の記載がなくなったものの、再び2016年6月に発表された「駅改良工事計画について」にて駅改良を計画中の駅として日暮里駅が記載された。
  • 2008年3月30日、「エキュート」としては4箇所目の駅ナカ施設「エキュート日暮里」が一部でオープンし、「ブックセンターリブロ」が開店(現在は閉店)、また同年7月22日にはベーカリー&スイーツショップ「東京バックハウス」が開店(同)した。その後、新設した人工地盤上にも店舗を展開する計画であったが、コンコースのさらなる拡張が決定したため、まずは工事に干渉しない範囲に規模を縮小した上で2009年6月20日にスイーツ、惣菜、フラワーショップなど新規に15店舗が暫定的に開店した。約10ヶ月にわたる改装工事を経て2020年7月15日に再オープンした。今後、コンコースの拡張にあわせてエキュートも拡大する予定である。なお、駅改良工事以前は構内に中華料理、カフェ、花屋などの店舗があった。
  • バリアフリー関連では各ホームにつながるエスカレーターとエレベーターを設置。2007年6月から12月にかけては改札口周辺を改良するため、自動改札機・自動券売機・自動精算機およびみどりの窓口を暫定的に南(従来のコンコース内)へ移動させた。この場所は従来の北口通路を塞ぐ位置だったため、工事期間中はコンコース内の動線が迷路状に無理矢理つながっている状態で複雑になり、さらにコンコース全体の床面も20 cmほど嵩上げしたため段差やスロープがあちこちにある状態になっていた。
  • 旧来は北側連絡通路と中央連絡通路にそれぞれJRと京成の乗り換え改札口があったが、同年7月14日に新しい人工地盤の上に乗り換え改札が新設されたことに伴い、北口通路と中央通路がつながった。これにより出口がなかった中央連絡通路から北口改札へ抜けることが可能となった。
当駅は利用者数に対してホーム幅が狭いため、特に朝夕のラッシュ時は大変な混雑となる。出口や乗り換えのための通路が4本もあり、そこにつながる階段およびエスカレーターの数は、ホーム1本当たりで考えると東京・上野・池袋・新宿などの他の主要駅より多い。2013年10月に京成線下りホーム高架化により発生した空きスペースを利用して常磐線ホームの拡幅工事を実施した。

のりば

番線 路線 方向 行先
3 常磐線(快速) 上り 上野・東京・品川方面
上野東京ライン
4 常磐線(快速) 下り 北千住・松戸・取手・土浦・水戸・成田方面
成田線
9 京浜東北線 南行 上野・東京・品川・横浜方面
10 山手線 外回り 上野・東京・品川・目黒方面
11 内回り 池袋・新宿・渋谷方面
12 京浜東北線 北行 田端・赤羽・大宮方面
  • 5 - 8番線は常磐線ホームと山手線・京浜東北線ホームの間を通過する東北本線(宇都宮線・高崎線)の線路に振られる形で欠番となっている。
  • かつては東北本線にもホームがあったが、太平洋戦争前の時点で停車する列車はほとんどなく、太平洋戦争後には全列車が通過となった。屋根もあったが、太平洋戦争中に金属回収のため撤去された。
  • その後も、列車ダイヤの乱れや多客時の臨時列車運転時には当駅に臨時停車して客扱いすることもあったが、東北新幹線の建設が決まると、1977年に当駅付近で地下入口の線路用地確保のためホームを撤去し、線路を常磐線寄りに詰めて移動した結果、5 - 8番線が欠番(通過線)になった。
  • なお、ホーム現存時代から現在まで、5番線は上野駅発着基準で高架ホーム(5 - 9番線)着の上り列車、6番線は地平ホーム(13 - 17番線)着の上り列車、7番線は地平ホーム発の下り列車、8番線は高架ホーム発の下り列車が使用しており、この複々線は上野駅から尾久駅手前まで続いている。
  • 1975年頃までは主に秋葉原貨物駅との連絡用に、常磐線ホームの三河島駅寄りから分岐して田端操駅に至る単線の連絡線があった。
  • 日中の京浜東北線は全電車が快速となり、当駅を通過する。
  • 線路間に古レールを利用した昭和初期以来の構造物が一部残っている。
京成 日暮里(にっぽり)
京成電鉄本線   京成上野 代々木 新三河島
所在地 東京都渋谷区代々木一丁目35-5
駅番号 KS02
所属事業者 京成電鉄
所属路線  本線
キロ程 2.1 km(京成上野起点)
駅構造 地上駅(橋上駅)・高架駅
ホーム 1面1線(地上)
2面1線(高架)
乗降人員 94,963人/日(2023年)
開業年月日 1931年(昭和6年)12月19日
高架ホーム
高架ホーム

3面2線のホームを持ち、1階が地上にある上りホーム(1面1線)、2階がコンコース、3階が高架にある下りホーム(2面1線)の三層構造である。橋上駅舎を有している、駅長配置駅。改札口は北口と南口がある。そのほか、京成とJRの間には中間改札があり、構内乗り換えが可能である。
京成本線における都心のターミナル駅となっていて、「スカイライナー」を含む全列車が停車する。京成本線の本来のターミナルは隣の京成上野駅だが、その位置がJR・東京地下鉄(東京メトロ)上野駅より南西に離れており、当駅を利用する旅客は京成上野駅より多い。そのため、京成電鉄は当駅を京成上野駅と並ぶターミナル駅と位置付けている。外国人旅行者が成田空港で日本に降り立ち、京成本線で東京へやって来ることも多いため、荒川区役所は京成日暮里駅北口改札前に観光案内所を設けている。
京成電鉄最西端の駅である。
2010年の成田スカイアクセスの開業に合わせてJR側と同時進行で駅全体の改良工事も行われ、従来は上り線・下り線で共有していた1階ホームを上り線専用ホームとし、下り線は新設の3階専用ホームへ移設して3層構造の駅となり、同時に南側にも改札口が新設された。さらに下り線(京成成田方面)は線路を挟んで左右に「スカイライナー」「シティライナー」「イブニングライナー」用ホーム(1番線)と一般列車用ホーム(2番線)を有する相対式2面1線ホームとし、ライナー客と一般客が分離された。1階の上り線専用ホームは0番線となり、2階コンコースなども改装された。
2018年2月には、始発より1・2番線(成田空港方面)でホームドアが使用開始された。0番線(京成上野方面)においても、2018年12月にホームドアが使用開始されている。以前はホームドアと列車の扉の開閉が連動せず、車掌がホームにある開閉ボタンを押してホームドアの開閉を操作していたが、現在は列車のドアに連動して自動開閉するシステムになっている。
昭和40年代までは当駅折り返しの列車も設定され、引き上げ線もあったが、改良工事が完了した京成上野駅に全列車が発着するようになり、設備は撤去された。

のりば

番線 路線 方向 種別 行先 備考
0 京成本線 上り 京成上野方面
1 成田スカイアクセス線 下り 「スカイライナー」 成田空港方面 線路を共有
京成本線 「シティライナー」(不定期)
「イブニングライナー」
青砥・京成船橋・京成成田
・成田空港方面
2 成田スカイアクセス線 アクセス特急 成田空港方面
京成本線 一般電車 青砥・京成高砂・京成船橋・京成成田・成田空港・京成千葉方面
  • 当駅 - 京成上野駅間の乗車に関して「スカイライナー」「臨時ライナー」「シティライナー」「モーニングライナー」の利用はできない。また、下りスカイライナーについては青砥駅での降車はできない。

東京都交通局 日暮里(にっぽり)
日暮里→西日暮里
所在地 東京都荒川区西日暮里二丁目19-2
駅番号 NT01
所属事業者 東京都交通局
所属路線 日暮里・舎人ライナー
キロ程 0.0km(日暮里起点)
駅構造 高架駅
ホーム 1面2線
乗降人員 48,252人/日(2022年)
開業年月日 2008年(平成20年)3月30日
備考  業務委託駅 
日暮里・舎人ライナー300形
日暮里・舎人ライナー300形

東京都交通局

頭端式ホーム1面2線を有する高架駅。日暮里・舎人ライナーのほとんどの駅は尾久橋通り上にあるが、当駅は駅前広場に隣接して他線のホームとは直角に配置されている。また当駅には、ホーム外側に住宅などへのプライバシーを保護するための白い壁が設置されていない。
駅を出てすぐの場所に半径30 mの急カーブがある。
日暮里・舎人ライナーでは唯一の定期券売り場が2階に設置されている。改札口は2階と3階に各1か所ある。

のりば

番線 路線 行先
1 日暮里・舎人ライナー線 見沼代親水公園方面
2

歴史

  • 1905年(明治38年)4月1日:日本鉄道の三河島駅 - 日暮里駅間が開通し、現在のルートが完成時に開業。
  • 1906年(明治39年)11月1日:日本鉄道の国有化に伴い、当駅も国有とされる。
  • 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定により東北本線の所属となる。
  • 1928年(昭和3年)頃:現在地より北寄りにあった駅を現在地に移転。
  • 1931年(昭和6年)12月19日:京成電気軌道(現・京成電鉄)の駅が開業。
  • 1952年(昭和27年)6月18日:日暮里駅構内乗客転落事故。国鉄の南側跨線橋(1928年建設)の10番線に面した羽目板が破れて乗客が落下したところに電車が進入し、8人が死亡。
  • 1954年(昭和29年)8月13日:乗客転落事故を受け、国鉄が混雑解消のため谷中墓地下の崖を削り取り、11・12番線ホームの新設工事を開始。
  • 1955年(昭和30年)5月5日:国鉄が11・12番線ホームの使用を開始。
  • 1956年(昭和31年)9月11日:国鉄が中央連絡通路の使用を開始。
  • 1969年(昭和44年)12月27日:翌1月1日の間、常磐線通勤列車の上野駅乗り入れを中止し、日暮里駅で折り返し運転を行う。上野駅の長距離列車発着ホームを行き先別に整理するための措置。
  • 1974年(昭和49年):「日暮里駅改良工事」を開始。最初に始まったのは、東北本線・高崎線の在来線ホーム2本を撤去して新幹線の路線を構内に確保するための在来線軌道移設切り替え工事。
  • 1977年(昭和52年):東北本線・高崎線の在来線ホーム2本が撤去される。5 - 8番線が欠番となる。
  • 1979年(昭和54年)12月:新幹線の上野乗り入れが発表され、構内工事が始まる。また南側に各ホームを連絡する狭隘な地下通路があったが廃止された。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:国鉄の荷物扱い廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、国鉄の駅は東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となる。
  • 1988年(昭和63年)3月13日:京浜東北線の快速運転開始に伴い、日中は京浜東北線が通過するようになる。
  • 1989年(平成元年)7月7日:JR東日本の駅に南口および南改札口を開設。
  • 1990年(平成2年)
    • 11月2日:JR東日本の南口に設置された自動改札機の供用開始。
    • 12月22日:JR東日本の北口に設置された自動改札機の供用開始。
  • 2001年(平成13年)11月18日:JR東日本でICカード「Suica」の利用が可能となる。
  • 2007年(平成19年)3月18日:京成電鉄でICカード「PASMO」の利用が可能となる。
  • 2008年(平成20年)3月30日:日暮里・舎人ライナー開通に伴い東京都交通局の駅が開業。
  • 2009年(平成21年)
    • 6月20日:駅ナカ商業施設「エキュート日暮里」が一部オープン。
    • 10月3日:京成線の下り線が高架化される。
  • 2013年(平成25年)10月20日:隣接していた旧京成線下りホームの跡地を利用して常磐線ホームの拡幅工事を実施。
  • 2018年(平成30年)
    • 2月24日:京成線1・2番線にてホームドアの使用を開始。
    • 12月23日:京成線0番線にてホームドアの使用を開始。
  • 2019年(令和元年)9月1日:駅ナカ「エキュート日暮里」が全面改装のため、同日より一時休業。
  • 2020年(令和2年)7月15日:駅ナカ「エキュート日暮里」が全面リニューアルされ、営業再開。
  • 2022年(令和4年)2月26日:JR東日本の南改札口に「お客様サポートコールシステム」導入により業務委託を解除。
  • 2023年(令和5年)3月22日:京浜東北線(9・12番線)ホームにてホームドアの使用を開始。