JR東日本・東京モノレール・浜松町駅
浜松町(はままつちょう)
京浜東北線   新橋 浜松町 田町
山手線 新橋 田町
 東海道貨物線       東京貨物ターミナル 
所在地 東京都港区海岸一丁目3-1
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
駅構造 地上駅(橋上駅)
ホーム 2面4線
乗車人員 126,667人/日(2023年)
開業年月日 1909年(明治42年)12月16日
乗入路線 3路線
所属路線 京浜東北線
駅番号 JK23
キロ程 3.1km(東京起点)
所属路線 山手線(JR東日本)
駅番号 JY28
キロ程 3.1km(東京起点)
所属路線 東海道本線貨物支線(東海道貨物線) 
キロ程  0.0km(浜松町起点) 
駅種別 直営駅
東京山手線内・東京都区内駅
浜松町駅
浜松町駅
改札口
改札口
浜松町駅(はままつちょうえき)は、東京都港区にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅です。
東京モノレールのモノレール浜松町駅(モノレールはままつちょうえき)と接続しています。
所在地は、JR東日本が海岸一丁目、東京モノレールが浜松町二丁目となっています。

乗り入れ路線

JR東日本の各線と、東京モノレールの東京モノレール羽田空港線が乗り入れている。また、JR東日本の駅には「 HMC 」のスリーレターコードが付与されている。
  • JR東日本:各線
  • 東京モノレール:MO 東京モノレール羽田空港線 - 駅番号「MO 01」
JR東日本の駅に乗り入れている路線は、線路名称上は東海道本線1路線のみであるが、当駅には電車線を走る京浜東北線電車および山手線電車のみが停車し、東海道線列車は停車せず、旅客案内では「東海道(本)線」とは案内されていない。このほか、東京貨物ターミナル駅方面への東海道本線支線(東海道貨物線)の起点駅となっているが、現在、当駅 - 東京貨物ターミナル駅間は休止中である。
  • JK 京浜東北線:電車線を走行する東海道本線・東北本線の近距離電車。横浜駅から根岸線への直通運転も実施している。 - 駅番号「JK 23」
  • JY 山手線:電車線を走行する環状路線 - 駅番号「JY 28」
また、当駅はJRの特定都区市内制度における「東京都区内」および「東京山手線内」に属する。
ホーム 改札口
E235系 改札口
駅名標 コンコース
駅名標 コンコース

駅構造

JR東日本

島式ホーム2面4線を有する地上駅である。自動券売機、多機能券売機、指定席券売機が設置されている。
出入口は、新橋寄り地上階の北口、ホーム中程の階段・エスカレーター・エレベーターを上がった場所にある中央口、同じくコンコース経由で東芝ビルや日の出桟橋方面および金杉橋方面への南口の3か所である。中央口と南口はホームの上層にある橋上駅舎で、改札口から世界貿易センタービルとの連絡通路やその北側にある通路を通って東京モノレールへの乗り換えが可能である。
2002年にJR東日本が東京モノレールを買収してからは、コンコースの改修工事によってエスカレーターの増設やエレベーターの新設、それに東京モノレールの駅に直結する連絡通路と出口専用の改札口を新設し、JRから東京モノレールへの乗り換えの円滑化が図られた。
現在地上階の北口については、橋上駅舎化され港区の整備する東西自由通路と接続される予定(2019年9月着工、2028年竣工予定)。

のりば

番線 路線 方向 行先
1 京浜東北線 北行 東京・上野・大宮方面
2 山手線 内回り 東京・上野・池袋方面
3 外回り 品川・目黒・渋谷方面
4 京浜東北線 南行 品川・横浜・大船方面

小便小僧

山手線外回り・京浜東北線南行ホーム(3・4番線ホーム)の田町寄りに像がある。名称は「小便小僧」で、季節によって衣装を変えることで知られ、通勤・通学客の目を楽しませている。
1952年(昭和27年)10月14日の鉄道開通80周年に際して、当時の浜松町駅長の椎野栄三郎が、何か記念になるものはないかと新橋駅の嘱託歯科医だった友人の小林光に相談し、小林の長男誕生記念に作られて診療所の庭に置かれていた白い陶器製の小便小僧が寄贈されたのが最初である。このホームは当時未供用で、1956年(昭和31年)の山手線と京浜東北線の分離運転開始でようやく利用が開始されている。1955年(昭和30年)5月にプラットホームの改修工事が行われ、小林から新たにブロンズ製の小便小僧が寄贈された。
当初は衣装はなく、裸の状態であった。ある寒い日に女の子が毛糸の帽子を被せたのが衣装を着せる最初であったとされている。その後、浜松町の会社に勤務していた田中栄子という女性が衣装を作成して着せるようになった。1955年のブロンズ製の像の除幕式でも、田中の作った衣装でキューピッド姿で現れている。その後30年あまりに渡って田中が200着以上の衣装を作り続けてきたが、田中の死去により再び裸に戻った。
1986年(昭和61年)には、東京消防庁芝消防署から防災PR用に小便小僧に着せる消防服を作って欲しいと港区の手芸グループ「あじさい」に依頼があった。それをきっかけとして同年11月から再び着せ替えが始まり、それ以降は「あじさい」により衣装が毎月変更されている。像は動かせないので、人間のように衣服を着用することはできず、仮縫いまで済ませた服を持ち込んで現地で縫い合わせることで着用させている。
当初の白い陶器の小便小僧が作られたきっかけであった小林光の長男・小林光道は、現在も駅近くの世界貿易センタービル14階で歯科医院を開いている。

東京モノレール モノレール浜松町
(ものれーるはままつちょう)
羽田空港線   モノレール浜松町 天王洲アイル
所在地 東京都港区浜松町二丁目4-12
駅番号 MO01
所属事業者 東京モノレール
所属路線  東京モノレール羽田空港線
キロ程 0.0km(モノレール浜松町起点)
駅構造 高架駅
ホーム 2面1線
乗降人員 90,384人/日(2023年)
開業年月日 1964年(昭和39年)9月17日
東京モノレール10000形電車
東京モノレール10000形電車

東京モノレール

東京モノレールのモノレール浜松町駅は世界貿易センタービルに隣接したモノレールビルに位置している。頭端式ホーム2面1線を有し、東側から乗車ホームと降車ホームに分かれている。乗車ホーム側の車止め付近に、温水洗浄便座を備えたトイレが整備されていたが、後述の駅改良工事に合わせ2024年夏に閉鎖された。
東京モノレールの駅の正式名称は「モノレール浜松町」であり、ホーム上の駅名標や列車内の液晶ディスプレイ表示でもそのように記載されているが、駅や列車内の自動放送、行先表示、発車標では単に「浜松町」とされるなど、案内により表記が混在している。
出入口は、開業時に設置された中央口と1990年代後半に天王洲アイル寄りに設置された南口の2か所である。中央改札口には定期券売り場が設置されている。
エレベーターは、降車ホーム - 中央改札口間、降車ホーム - 南改札口間、東京モノレール本社内(1階 - 3階間は乗客も利用可能)に加えて、中央改札口と1階を連絡するものも新設された。なお、降車ホーム - 中央改札口間はホームから改札までの一方通行であり、中央改札口に併設した出口専用の幅広型自動改札機につながっている。エスカレーターも多数設置されているが、JR東日本が東京モノレールを買収してからは3階とJRコンコースを結ぶものを2基新設したので、前述のエレベーターや京浜東北線の快速が停車するようになったことと合わせて、羽田空港からの乗客の移動をスムーズにしている。かつてはMCAT(モノレールシティエアターミナル)が設置されていたが、有人カウンターは2010年3月31日、自動チェックイン機は同年9月30日をもって営業を終了した。跡地には、中央改札口 - 乗車ホーム間のエレベーターとシティバンク銀行の出張所(2012年12月28日営業終了)が設置された。シティバンク銀行跡に、保険代理店のほけんの窓口が2013年6月7日に開業した。合わせて入口専用の幅広型自動改札機も設置された。
2009年6月に東京モノレールが国土交通省に提出した計画によれば、開業以来45年間軌道1本(単線)だった現在の世界貿易センタービル横にある駅施設をホーム2面・軌道2本(複線)に改良する予定である。JR線路の東側に移転することも検討されたが、コスト面などの理由で、現在の場所にある駅の拡張にとどまった。計画が検討された旧新幹線線路の移設で空いた敷地は、2009年時点では一部を有料駐車場や事業用車両の駐車場として利用されていたが、2013年4月の時点で、閉鎖され、新駅舎建築に向けボーリング調査が始まっている。東日本旅客鉄道(JR東日本)の定例会見で、浜松町駅西口周辺開発にあわせて、JRとモノレールを対象とする駅全体の改築を計画していることを明らかにした。モノレールの東京駅への延伸構想については、工期やコストなどの観点から、現時点での事業化は難しいとの考えを示した。都心と羽田空港のアクセス面では、東京モノレールと京急、リムジンバス等で、利用者獲得競争が続いている。
駅ビルはモノレールビルと貿易センタービル別館から成る、鉄筋鉄骨コンクリート造の3階建て。モノレールビルは事実上プラットホームと改札があるのみで(ホームは5階扱い)、駅事務所は貿易センタービル別館側になる。モノレールビル南端(羽田空港方)の車両進入口は軌道がJR路線を跨線橋で乗り越え急カーブを描き入線するため、降車側ホーム建屋がわずかに屈曲しており、真上から見ると「ヘ」の字状になっている。貿易センタービル別館の外壁はアルミフレームのアルミパネル使用とガラス張りで、色調も貿易センタービル本館と揃えている。2階のオープンエントランスには一部加工石材も使用。3階が駅事務所になっており、2階と1階は商業施設の「モノレ浜松町」として飲食店・コンビニ(ファミリーマート)・ドラッグストア・銀行ATMや外貨両替が入居していたが、2021年3月31日をもって全て閉店となった(現在はコインロッカーと飲料自動販売機のみ営業)。2階と1階は構造上、貿易センタービル本棟と連結しており、夜間を除いて通り抜けができたが、6月30日をもって貿易センタービルが廃館閉鎖されたことにより通行止めとなった。2階の北側は吹き抜けのピロティ(オープンエントランス)となっており、本館のペデストリアンデッキと連動している。また、3階と行き来できる螺旋階段(業務用)が設置されている。一方、モノレールビルの屋根は昭和30年代に流行した米軍掩蔽舎を模した蒲鉾型屋根が連続している。1階のJR線路寄りは以前は南側(金杉橋方面)から一方通行の車道が通り抜けていたが、現在は廃道となり、資材搬入車両と工事車両の仮設駐車場になっている。
世界貿易センタービルの建て替えによる浜松町駅西側再開発計画に伴い、A街区モノレール棟として駅ビルが建て替えられる予定。

のりば

番線 路線 方向 行先
東側 東京モノレール羽田空港線  下り 羽田空港第2ターミナル方面
西側  上り 降車ホーム

歴史

当駅付近では日本の鉄道開業当時から列車の運行が行われていたが、この時点ではまだ当駅は開設されていなかった。開設されるのは、市街高架線の部分開通に伴って国有鉄道東海道本線の品川 - 烏森(後の新橋駅)間が開通する1909年(明治42年)12月16日のことであった。鉄道開業当初の新橋駅は後に貨物駅となる汐留駅で、また東京から北へ鉄道網を伸ばしていた日本鉄道のターミナル駅は上野駅となっていたが、この間を結ぶ鉄道がなく、連絡が課題となっていた。このため、この間を連絡する高架鉄道の建設が行われることになった。この際に当駅付近で旧線から分岐する形で高架橋を建設した。この時点では旧新橋駅が東海道本線の起点で、当駅は東海道本線支線上の駅であった。開業時点では山手線の電車のみが停車する駅で、島式プラットホーム1面2線が設置され、プラットホームの長さは約93.6 mあった。すぐ東側には竹芝や芝浦など東京港の桟橋があり、伊豆七島へ向かう航路などへの連絡駅でもあった。
1914年(大正3年)12月20日に東京駅が開業し、これに合わせて東京駅を起点とする市街高架線が東海道本線となり、当駅も東海道本線上の駅となった。東海道本線の長距離列車の運転もこの際に開始されたが、当駅には長距離列車用のプラットホームは無く、引き続き近距離の電車のみの停車する駅であった。東京駅開業に合わせて京浜線電車(後の京浜東北線)が運転を開始し、当駅にも停車するようになった。
山手線と京浜東北線は田町 - 田端間で同一の線路を共用して運転してきたが、旅客の増加に伴い捌ききれなくなってきたため、線路を増設して分離する工事が行われ、1956年(昭和31年)11月19日に供用開始された。これにより、当駅のJRホームは現在に見るように島式ホーム2面4線の駅となった。
1964年(昭和39年)9月17日には東京モノレールが乗り入れて空港連絡のターミナル駅となり、さらに2000年(平成12年)12月12日には近くに都営地下鉄大江戸線の大門駅が開業している。
かつては東海道新幹線のさらに海側に東京貨物ターミナル駅につながる貨物線(通称:大汐線)が通っていたが、都営地下鉄大江戸線の工事に伴い休止となった。なお、行楽シーズンには貨物線上に設置した当駅の特設ホームから九州や北海道方面へのカートレインが1990年から末期の1998年まで発着していた(それ以前の恵比寿駅から移転)。

年表

  • 1909年(明治42年)12月16日:鉄道院東海道本線品川 - 烏森間開通と同時に開業。旅客営業のみの旅客駅。
  • 1914年(大正3年)12月20日:京浜線電車(現・京浜東北線)が運転開始。
  • 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道発足。
  • 1955年(昭和30年)5月8日:第2ホームを新設し、南北方向のホームを分離。
  • 1956年(昭和31年)11月19日:京浜東北線と山手線の分離運転開始。
  • 1964年(昭和39年)
    • 9月17日:モノレール浜松町駅が開業。
    • 10月1日:都営地下鉄1号線(現:浅草線)の大門駅が開業し、乗り換え業務を開始。
  • 1965年(昭和40年)11月:東京モノレールの全額負担で国鉄南口改札および国鉄とモノレールとの連絡跨線橋が開設。
  • 1968年(昭和43年)10月1日:国鉄駅での荷物取り扱いを廃止。
  • 1974年(昭和49年)9月:モノレールのホーム有効長を90 mに延伸し、現行の長さになる。
  • 1984年(昭和59年)
    • 3月:国鉄浜松町駅に橋上駅舎が設置される。
    • 4月21日:モノレール浜松町駅改修工事が完成し供用開始。エスカレーターや階段などが新設された。
  • 1985年(昭和60年):前年竣工した浜松町構内跨線人道橋が土木学会田中賞を受賞。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、国鉄の駅は東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となる。東海道貨物線品川 - 浜川崎 - 鶴見間が品川 - 浜松町 - 浜川崎と鶴見 - 八丁畷に整理される。
  • 1988年(昭和63年)3月13日:京浜東北線の快速運転開始により、日中は同線が通過するようになる。
  • 1989年(平成元年)7月:モノレール浜松町駅ホームに冷房装置が設置される。
  • 1990年(平成2年)12月21日:カートレインの発着駅が恵比寿駅から変更される。
  • 1992年(平成4年)12月25日:JR東日本の駅に自動改札機を設置。
  • 1996年(平成8年)
    • 7月18日:モノレール浜松町駅に南口が開設。
    • 10月1日:東海道貨物線 品川 - 浜松町間廃止。
  • 1998年(平成10年)
    • 1月30日:都営地下鉄大江戸線の工事のため、東海道貨物線 浜松町 - 東京貨物ターミナル間(通称「大汐線」)休止。
    • 11月15日:モノレール浜松町駅3階にMCAT(モノレール浜松町シティエアターミナル)が開設。
  • 2000年(平成12年)12月12日:都営地下鉄大江戸線の大門駅が開業。
  • 2001年(平成13年)11月18日:JR東日本でICカード「Suica」の利用が可能となる。
  • 2002年(平成14年)
    • 4月21日:東京モノレールでICカード「Suica」の利用が可能となる。
    • 7月14日:ダイヤ改正で京浜東北線の快速電車停車駅となる。
  • 2003年(平成15年)7月19日:JRと東京モノレールとの連絡通路を新設。
  • 2010年(平成22年)9月30日:MCAT(モノレール浜松町シティエアターミナル)の営業を終了。
  • 2012年(平成24年)10月31日:びゅうプラザの営業を終了。
  • 2015年(平成27年)11月2日:モノレール浜松町駅がリニューアルオープン。
  • 2018年(平成30年)3月17日:JR東日本と東京モノレールの乗換連絡通路を相互通行化。
  • 2020年(令和2年)3月28日:JR東日本の2・3番線でホームドアの使用を開始。
  • 2022年(令和4年)
    • 3月1日:駅たびコンシェルジュが開業。
    • 5月21日 - 5月23日:JR東日本の3・4番線ホームの拡幅(幅員:約6.5 m→約10.1 m)工事を実施。
  • 2023年(令和5年)8月31日:みどりの窓口の営業を終了。
  • 2026年(令和8年)度:北側に橋上改札口を開設(予定)。東西自由通路の供用開始(予定)。南口自由通路を改修(予定)。
  • 2029年(令和11年)12月:モノレールの駅舎の建て替え工事が終了(予定)。