JR東海・JR貨物・名古屋臨海高速鉄道・名古屋市交通局・名古屋駅
名古屋(なごや)
東海道新幹線
三河安城
→
名古屋
→
岐阜羽島
東海道本線
尾頭橋
→
→
枇杷島
中央本線
金山
→
関西本線
→
八田
あおなみ線
→
ささしまライブ
東山線
亀島
→
→
伏見
桜通線
太閤通
→
→
国際センター
所在地
名古屋市中村区名駅一丁目1-4
所属事業者
東海旅客鉄道(JR東海)
日本貨物鉄道(JR貨物)
名古屋臨海高速鉄道
名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)
駅構造
高架駅(JR東海・名古屋臨海高速鉄道)
ホーム
8面16線(合計)
2面4線(新幹線)
6面12線(在来線)
1面2線(名古屋臨海高速鉄道)
1面2線(東山線 )
1面2線(桜通線 )
乗車人員
JR東海 143,058人/日(2021年)
名古屋臨海高速鉄道 13,422人/日(2021年)
名古屋市交通局 143,984人/日(2021)
開業年月日
1886年(明治19年)5月1日(東海道本線)
2004年(平成16年)10月6日(あおなみ線)
1957年(昭和32年)11月15日(名古屋市交通局)
駅種別
駅長配置駅(管理駅)・JR全線きっぷうりば
名古屋市内駅(中心駅)
所属路線
■
東海道新幹線
キロ程
366.0km(東京起点)
所属路線
■
東海道本線
駅番号
CA68
キロ程
366.0km(東京起点)
所属路線
■
中央本線
駅番号
CF00
キロ程
396.9km(東京起点)
所属路線
■
関西本線
駅番号
CJ00
キロ程
0.0km(名古屋起点)
所属路線
■
名古屋臨海高速鉄道(あおなみ線)
駅番号
AN01
キロ程
0.0km(名古屋起点)
所属路線
■
名古屋市営地下鉄東山線
駅番号
H08
キロ程
6.6km(高畑起点)
所属路線
■
名古屋市営地下鉄桜通線
駅番号
S02
キロ程
0.9km(太閤通起点)
乗換
新名古屋駅(名古屋鉄道渥美線)
駅前停留場(名古屋鉄道東田本線)
名古屋駅
N700S系
383系
HC85系
名古屋駅(なごやえき)は、愛知県名古屋市中村区名駅にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)・名古屋臨海高速鉄道・名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)の駅である。
中部地方・東海地方最大のターミナル駅であり、JR東海の広域輸送拠点となっている。JRは東海道新幹線の全列車が停車し、在来線は当駅を中心に各方面へ特急列車が発着している。市内各所を結ぶあおなみ線、名古屋市営地下鉄も乗り入れており、近接する名鉄名古屋駅や近鉄名古屋駅とあわせ、中京圏最大の鉄道ターミナルとして機能している。運営各企業ごとの区分のため、「JR名古屋駅」、「あおなみ線名古屋駅」、「地下鉄名古屋駅」(または「東山線名古屋駅」「桜通線名古屋駅」)と呼ばれることが多い。
略称の「名駅(めいえき)」は当駅周辺の地域名及び当駅が立地する行政上の町名となっており、中部地方最大の繁華街である栄と並ぶ名古屋を代表する繁華街・オフィス街として賑わっている。表玄関の東口は近年の再開発により日本有数の超高層ビル街にまで成長している。
JR東海本社も入居する駅ビル「JRセントラルタワーズ」は都市再開発によって1999年に竣工し、2010年現在、世界一売り場面積の広い駅ビルとしてギネス・ワールド・レコーズに申請されている。名古屋のランドマークとなり、利便性を生かして核テナントのJR名古屋タカシマヤは多大な集客力を誇っている。このビルを発端として、現在では2027年開業予定のリニア中央新幹線に向けて、今まで開発がされていなかった西口を含めて駅周辺は数多くの再開発計画が進められている。
第2回中部の駅百選に選定されている。
新幹線改札口
681系「しらさぎ」
乗り入れ・接続路線
JR東海
東海道新幹線
東海道本線 - 駅番号「CA68」 JR貨物が第二種鉄道事業者。
中央本線 - 駅番号「CF00」 当駅が終点。JR貨物が第二種鉄道事業者。
関西本線 - 駅番号「CJ00」 当駅が起点。JR貨物が第二種鉄道事業者。
名古屋臨海高速鉄道
あおなみ線 - 駅番号「AN01」 当駅が起点。JR貨物が第二種鉄道事業者。
名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)
東山線 - 駅番号「H08」
桜通線 - 駅番号「S02」
と接続しており、乗り換えが可能となっている。
乗換可能路線
名古屋鉄道名古屋本線 - 名鉄名古屋駅(駅番号「NH36」)
近畿日本鉄道名古屋線 - 近鉄名古屋駅(駅番号「E01」)
駅構造
JR東海
在来線・新幹線ともに高架ホームとなっている。
新幹線は構内西側の島式ホーム2面4線(14番線 - 17番線)を使用する。このうち外側の14・17番線が本線、内側の15・16番線が副本線である。副本線の北方に引上線があり、さらにその北方からは新大阪方の名古屋車両所へ繋がる支線が分岐している。全列車が停車するため、東京駅などと同様に以前は固定式の安全柵が設置されていたが、2016年(平成28年)2月9日に可動式安全柵の設置が完了した。
在来線は島式ホーム6面12線を使用する。9番線はホームのない中線 である。東海道本線は2・6番線、中央本線は7・8番線、関西本線は11・12番線が本線である。
リニア中央新幹線工事に伴い1番線は2019年(令和元年)10月1日から使用停止中であり、2021年3月までに転落防止用のフェンスが設置されている。12・13番線ホームは他のホームと比較して短く、エスカレーターが設置されていない(エレベーターは設置されている)ほか、階段の設置数も他のホームより少ない。JRセントラルタワーズ建設に伴い、直下に位置する1・2番線ホームが造り直された。当駅の在来線の構内は軌道中心間隔が約4.6mと広く取られている。
在来線13番線と新幹線14番線の間には、13番線側から名古屋車両区出入庫線・稲沢線本線がある。構内には折り返し用の留置線が設けられているほか、分岐器も多数あり、各路線間の転線が可能な配線になっている。ただし、1・2番線は東海道本線上りの発着以外には使用できない。また13番線から東海道本線(上下とも)への発車など、配線上は可能でも信号上の進路が構成されていない組み合わせも一部ある。なお当駅構内の在来線で立体交差になっているのは駅南西側の西名古屋港線(あおなみ線)と関西本線および名古屋車両区出入庫線の交差のみである。
長らく在来線ホームでは接近時、発車時に独自の発車ベルが使用されていたが、2012年9月9日に在来線運行管理システムの更新が行われ、独自の発車ベルは使われなくなり、アナウンス更新(英語アナウンスも導入)及び接近メロディが導入された。なお、アナウンスは2011年以降に導入された中央線、2014年11月に導入された東海道線のものとはやや異なる。
2020年から列車見張員に対して列車接近を確実に把握できるようにするため、在来線構内の線路に青色LED表示灯が設置された。ホームから約800メートルの範囲で東京方面に233個、大阪方面に159個、合計392個設置。列車がいない間は点灯しているが、列車接近時になると点滅するようにしている。
2020年現在、前述したように中央新幹線の島式プラットホーム2面4線が東海道新幹線ホームの北東直下に東西方向で工事中である。
駅長・駅員配置駅(直営駅)であり、管理駅として、尾頭橋駅・枇杷島駅の2駅を管理している。また事務管コードは、▲530116である。なお、名古屋市内の事務管コードは、▲539901が用いられている。
のりば(JR東海)
番線
路線
方向
行先
備考
在来線ホーム
1
(2019年10月1日から使用停止)
2
■
東海道本線
上り
豊橋方面
特別快速・新快速・快速の大部分が使用
3・4
武豊線直通列車や上り普通列車の大部分が使用
下り
岐阜方面
9号より前の特急「しらさぎ」が使用(4番線)
中央本線初発の普通列車多治見行も使用(4番線)
5・6
5番線は普通、6番線は特別快速・新快速・快速が主に使用
7・8
■
中央本線
多治見方面
普通・快速は主にこのホーム(尾頭橋駅は通過)
10
特急「しなの」や中央本線のホームライナーが主に使用
11
一部の列車
■
東海道本線
美濃太田・高山方面
特急「ひだ」及び11号以降の特急「しらさぎ」・「ホームライナー大垣」が使用
米原・金沢方面
■
関西本線
亀山方面
一部の列車
12・13
特急「南紀」は12番線
新幹線ホーム
14・15
■
東海道新幹線
上り
東京方面
16・17
下り
新大阪方面
2006年3月末、自動体外式除細動器 (AED) が在来線ホーム・新幹線ホームに各1箇所、中央口・新幹線口・北口(新幹線側)に各1箇所設置された。
近鉄連絡改札口(近鉄名古屋駅の改札内)での係員による出札窓口は2017年10月31日で終了し、翌11月1日から「サポートつき指定席券売機」が設置されている。
7番・8番線には2025年にホームドアの設置が決定している。開閉方式は金山駅で採用された京浜急行電鉄等と同様のQRコード読み取り式を採用する。
在来線・新幹線ホーム共に名古屋名物のきしめんを販売する飲食店がある。
かつて新幹線南口の精算所の横にはJR6社で唯一、入場券専用の自動券売機が1台設置されていた。ホームの飲食店できしめんなどを食べる客の需要が多いためであり、2014年時点で撤去の見込みは無いとしていたが、新幹線南口の自動改札機の増設工事により、2015年9月27日に営業を終了した。
名古屋臨海高速鉄道(あおなみ線)
あおなみ線のプラットホームはJR在来線の西側に位置する稲沢線と西名古屋港線にまたがる形で本線上に置かれている。島式ホーム1面2線を有し、可動式ホーム柵が設置されている。なお、プラットホーム自体はかなり長くなっているが、列車が停車しない南側の部分は柵で覆われ、立ち入り禁止となっている。引き上げ線はなく、終端側はそのまま稲沢線の本線となるため構内に車止めも存在しない。
出札及び改札口はJR太閤通南口に隣接して設置されている。あおなみ線の改札口はこの1ヶ所のみで、プラットホームの北端に当たる。JRとの連絡改札口(無人改札、双方とも改札内に相手方の自動券売機を2台設置)も設けられているが、名鉄や近鉄、地下鉄東山線への乗り換えや駅東側へ至るにはJR名古屋駅の中央コンコース又は駅南側で交差する公道まで大きく迂回するか、JRの入場券を用意した上でJRの改札内を通り抜ける必要がある。
終日駅員が配置され、隣のささしまライブ駅を巡回駅として管理している。
のりば
番線
路線
行先
1・2
■
あおなみ線
金城ふ頭方面
名古屋市営地下鉄
改札口は桜通線側と東山線側に3ヶ所ずつある。地下鉄の駅名サインがある出入口は桜通線側に3ヶ所、東山線側に10ヶ所ある。桜通線への出入口はJR名古屋駅コンコースにも3か所(桜通口付近、太閤通口付近、うまいもん通り付近)ある。桜通線と東山線との乗り換えは連絡通路を経由することで可能である。連絡通路のエレベーターは2020年3月24日に供用された。
名古屋市営地下鉄では最も利用客の多い駅であり、東山線のみで乗車人員は11万人を超えている。東山線は当駅と伏見駅の間が最も混雑率が高く、桜通線が開業するまでは混雑率が250%に至ったこともあった。
名古屋市営地下鉄で唯一駅長室が2つある駅であり、東山線側と桜通線側にそれぞれ設けられている。東山線駅務区名古屋管区駅が管轄する駅であり、八田駅、中村公園駅 - 名古屋駅と、新栄町駅 - 本郷駅(今池、池下、本山、星ヶ丘を除く)の各駅を管理している。
東山線コンコースの周囲には地下街が広がっている。エレベーターは、地上と地下鉄改札周辺とを結ぶものは中改札口近くから地上に直接出られるもののほか、ミッドランドスクエア内、大名古屋ビルヂング内、JRゲートタワー内、JPタワー名古屋内、名古屋ルーセントタワー内のものがある。
桜通線コンコースは東山線や名鉄名古屋本線よりも深い位置にあるために階段などでの上下移動が必要であるが、地上へ出ることなくエスカ地下街やユニモール地下街、ジェイアール名古屋タカシマヤ地下階へ繋がっている。
桜通線ホーム
JR名古屋駅中央コンコースの真下地下4階に位置し東西に延びている。島式ホーム1面2線で可動式ホーム柵が設置されている。ホームの有効長は8両分あるが、列車は全て5両編成(乗車位置番号は、双方とも前から①・②の順で、最後尾5両目の4つ目のドアが⑳)であるため、列車が停車しない部分は柵で遮断されている。桜通線の各駅は、2011年(平成23年)度のホームドア設置以降順次「駅アクセントカラー」が設定されており、当駅のアクセントカラーはセピア■である。地下3階のコンコースとホームを結ぶエレベーターは中央と東端(徳重寄り)の2ヶ所設置されている。エレベーターのみを使用して東山線へ乗り換える場合、東端のエレベーターを使う必要がある。
なお、当駅の建設にあたって平成元年度の土木学会技術賞を受賞している。
東山線ホーム
駅東側の名駅地下街(メイチカ)の真下地下2階に位置し、近鉄名古屋駅や名鉄名古屋駅と平行している。島式ホーム1面2線で12両分の有効長を持ち、南側半分(1957年の開業時より設置)を藤が丘方面行きホーム(6両分)、北側半分(1969年の中村公園延伸時に延長)を高畑方面行きホーム(6両分)が使用する千鳥配置になっている。列車が停車しない部分は柵等で遮断されている。2015年10月25日より可動式ホーム柵の使用を開始した。
亀島寄りに片渡り線がある。これは中村公園延伸の時に設置されたもので、それまでは伏見寄りに両渡り線が設置されていた。1976年までは名古屋駅での夜間滞泊があり、藤ヶ丘駅(現・藤が丘駅)行の初発電車と星ヶ丘駅発の最終電車が名古屋駅始発・終着であった。
当駅の開業から1969年の中村公園延伸の時まで使用された車止めは、名古屋市科学館に移設され保存車であるSL(2412号車)の車止めとして使用された。
コンコースとホームを結ぶエレベーターは従来高畑方面ホーム北端、北改札口側にのみあり藤が丘方面ホームからは距離があったが、2020年3月13日に中改札口内にも増設された。
のりば
番線
路線
行先
1
■
東山線
藤が丘方面
2
高畑方面
3
■
桜通線
徳重方面
4
太閤通方面
貨物・荷物取扱
臨時車扱貨物取り扱い駅である。貨物列車の発着は無く、荷役設備や当駅に接続する専用線も存在しない。かつては荷役設備があったが、1937年(昭和12年)に独立し笹島駅となった。その笹島駅が廃止された翌年の1987年(昭和62年)3月31日(JR発足前日)に、貨物の取り扱いが書類上復活した。
荷物営業も、小荷物や旅客手荷物を中心に取り扱っていたが、1979年(昭和54年)3月までに「ブルートレイン便」や一部の新聞紙などを除く大部分の小荷物取扱機能を熱田駅に移転した。その後熱田駅の小荷物取扱は1986年(昭和61年)11月1日に廃止されている。残った「ブルートレイン便」は2005年(平成17年)3月1日に、東海道新幹線を使用する「レールゴー・サービス」も2006年(平成18年)3月18日に廃止され、現在は新聞紙のみ取り扱っている。
歴史
日本の東西両京を結ぶ鉄道路線計画は、東海道経由と中山道経由のいずれにするかが、明治10年代後半まで決定されていなかった。1884年(明治17年)に中山道ルートの採用が決定したが、その建設資材を搬入するため、太平洋側と中山道を結ぶ鉄道路線が同時に計画された。三河湾に面した知多半島の武豊港と岐阜を結ぶ路線(現在の東海道本線の一部及び武豊線)がそれで、武豊駅を起点に工事が進められた。
1886年(明治19年)4月1日に熱田 - 枇杷島(当時の駅名は清洲駅)間が開業し、その翌月の5月1日に名護屋駅が開設された。現在の駅より200mほど南方、当時の広井村笹島地内で葦が茫々と繁る湿地帯であった。金山付近は台地(熱田台地)のため線路を切土構造にして、そこで発生した土砂を運搬して湿地帯に盛土するという土木工事が行われた。これが名護屋駅開業が遅れた理由だという。
開業の翌年には名古屋駅と改称されるが、当時は「笹島ステンション」と広く呼ばれていた。
その後、東西両京を結ぶ幹線鉄道は碓氷峠など山岳地帯の工事が予想以上に難航するとみられたこと、さらに当時の名古屋区長(現在の市長格)である吉田禄在が中山道幹線では名古屋を通過しないことになり、名古屋の衰退を招くと、東海道経由への計画変更を政府へ働きかけたこともあり、岐阜以東の幹線鉄道ルートは美濃路・東海道経由に変更され、名古屋は東海道幹線上の駅とされることとなった。またこの吉田により、名古屋駅の近くを通り、名古屋駅と市街地を結ぶ道となる広小路通も拡幅され、後の1898年(明治31年)には京都電気鉄道に次いで日本で2番目の路面電車となる名古屋電気鉄道(→名古屋市電)がこの通り上へ開通している(笹島 - 県庁前間)。
1892年(明治25年)には、前年の濃尾地震で倒壊した初代駅舎に代わって、2代目の駅舎が竣工。そして1895年(明治28年)には関西本線の前身となる私鉄の関西鉄道が当駅まで乗り入れ、1900年(明治33年)には現在の中央本線となる官営鉄道線が名古屋駅を起点に多治見まで開業し、複数路線が乗り入れるターミナル駅へと成長した。
なお、関西鉄道は後に名阪間輸送で官営鉄道と競うことを見込み、名古屋乗り入れ翌年の1896年(明治29年)には名古屋駅のすぐ南方、現在では名古屋車両区がある辺りに独自ターミナルの愛知駅を開設しているが、鉄道国有法に基づき関西鉄道が国有化されたことにより、国有化2年後の1909年(明治42年)に廃止されている。
1889年(明治22年)には日本の鉄道総延長1,000マイル (1,609 km) 達成記念、1906年(明治39年)には5,000マイル (8,046 km) 達成記念の祝賀行事がそれぞれ名古屋で開催された。
1937年(昭和12年)には高架化工事が竣工し、駅は北へ200mほど移転した。新駅舎は鉄筋コンクリート造り、地上5階(一部6階)地下1階、延べ床面積7万㎡、国内最大級の駅舎だった。この駅舎は、セントラルタワーズの建設工事が始まる1993年(平成5年)10月まで使用された。
名古屋市営地下鉄東山線は、建設当初、国鉄との相互直通運転を行う計画があり、国鉄ホームの東側に地上ホームの設置計画があったが列車本数が増加することもあり断念。結局、東口の地下にホームが建設された。
将来は、リニア中央新幹線の駅が併設される。JR東海は、将来の関西圏延伸までに大多数の乗客が行う既存新幹線や在来線各線との相互乗り換えに配慮し、名古屋駅新幹線ホーム北東直下の大深度に新駅を建設した場合に乗り換えにかかる移動時間が3分 - 9分であると試算報告し、既存の名古屋駅を拡張する計画である。
JR東海
1886年(明治19年)5月1日:官設鉄道(国鉄)の名護屋駅として、熱田駅 - 清洲駅(初代、現在の枇杷島駅)間に新設開業。
当時、ホームは2面2線のみであった。東海道本線が全通する1889年(明治22年)までに、2つのホームの間に中線が敷設された。
1887年(明治20年)4月25日:名古屋駅に改称。
1891年(明治24年)10月28日:濃尾地震が発生、初代駅舎が倒壊。駅舎は1892年までに再建。
1895年(明治28年)
4月1日:線路名称制定。東海道線の所属となる。
5月24日:関西鉄道線(現在の関西本線)の名古屋駅が開業。
1896年(明治29年)7月6日:関西鉄道が現在の名古屋車両区付近に愛知駅を開設。
1900年(明治33年)7月25日:中央西線となる路線が多治見駅まで開業。
この時に、東海道線上りホームの一部を使用して切欠きホーム1線が設置された。
1907年(明治40年)10月1日:関西鉄道が国有化。
1909年(明治42年)
6月1日:愛知駅を統合。
10月12日:線路名称制定。当駅を通る東海道線の本線筋は東海道本線、多治見駅方面の路線は中央西線、旧・関西鉄道線は関西本線となる。
1911年(明治44年)5月1日:東海道本線貨物支線(名古屋港線)が開業。同日の線路名称改定で、中央西線は中央本線に編入。
1913年(大正2年)
7月1日:関西線専用ホーム1面2線を新設。
8月21日:構内に名古屋工場を新設。
1925年(大正14年)1月16日:稲沢駅構内に稲沢操車場が開業、当駅での貨車組成を廃止。
1935年(昭和10年)11月16日:構内に客車操車場(現・名古屋車両区)を新設。
1937年(昭和12年)2月1日:現在地に移転・高架化、3代目の駅舎が使用を開始。貨物取扱施設を分離し笹島駅が開業。移転前のホームは2面5線であったが、高架化に伴い4面8線に拡張された。当時は1 - 15番線があり、3・4番ホームが東海道本線上り、5・6番ホームが同線下り、7・8番ホームが中央本線、10・11番ホームが関西本線ののりばとなっていた。また、中央本線は東海道本線の東側を通っていたが、高架化により名古屋駅付近は西側を通るようになった。移転前は軌道中心間隔が約3.8mと狭かったが、高架化に伴い軌道中心間隔を約4.6mに拡大された。将来の標準軌(1435mm軌間)への改軌を考慮したため。
1945年(昭和20年)3月19日:名古屋大空襲で駅舎が火災に遭う。
1946年(昭和21年)1月11日:進駐軍専用待合室の使用開始。
1950年(昭和25年)6月1日:東海道本線貨物支線(西名古屋港支線)が開業。
1953年(昭和28年)7月21日:東海道本線浜松駅 - 当駅間電化により、当駅で電気運転を開始。当駅の在来線構内の架線の高さはレール面上より5mとされた。
1956年(昭和31年)4月15日:自動券売機設置。
1959年(昭和34年)11月26日:12・13番線ホームを新設。
1964年(昭和39年)10月1日:東海道新幹線の名古屋駅が開業。新幹線用ホーム2面4線を新設。
1966年(昭和41年)6月29日:0・1番線ホームを新設。
1969年(昭和44年)
4月1日:南口(現在の広小路口)開設。南通路はそれまでは貴賓通路として使用されていたものである。
10月1日:当日のダイヤ改正により、当駅発着の定期旅客列車から関西本線を最後に蒸気機関車が消える。
1971年(昭和46年)4月26日:当駅を経由する貨物列車からも蒸気機関車が消える。
1982年(昭和57年)
3月15日:寝台特急「紀伊」の下り列車が当駅10番線で衝突事故(寝台特急「紀伊」機関車衝突事故)。
12月1日:国鉄在来線で全国初のホーム案内放送を自動化。
1983年(昭和58年)4月1日:新幹線のホーム案内放送を自動化。
1986年(昭和61年)11月1日:笹島駅が廃止される。
1987年(昭和62年)
3月31日:貨物取扱再開(書類上)。
4月1日:国鉄分割民営化により国鉄の駅は東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)が承継。同時に名古屋港線の起点は、実際の分岐点である山王信号場に改められ、書類上当駅には乗り入れなくなる。
7月1日:名古屋港線上に臨時駅のナゴヤ球場正門前駅を開設。当駅から気動車を運行。
1988年(昭和63年)
3月13日:0・1番線ホームを1・2番線ホームに改称。
12月21日:従来の北口・中央口を桜通口に、西口を太閤通口に、南口を広小路口にそれぞれ改称。
1989年(平成元年)7月12日:太閤通北改札口開設。
1991年(平成3年)11月30日:全国唯一の駅内銭湯であった早川浴場がこの日限りで閉店。
1992年(平成4年)
3月14日:東海道新幹線に「のぞみ」が新設され、朝の下り列車である「のぞみ301号」が新幹線で初めて当駅と京都駅を通過するダイヤを組んだため、「名古屋飛ばし」として話題になった(名古屋飛ばしは1997年11月29日をもって廃止された)。
6月27日:在来線中央改札口に自動改札機を導入。
1993年(平成5年)
2月2日:駅ビル解体工事開始。
3月13日:在来線広小路改札口に自動改札機を導入。駅ビル改築工事のため1・2番線ホーム使用停止。
1994年(平成6年)10月8日:名古屋港線のナゴヤ球場正門前駅への運行をこの日限りで終了。
1998年(平成10年)
3月12日:新幹線改札口に自動改札機を導入。
12月2日:仮改札口となっていた桜通口改札口が再開、同時に自動改札機を導入。
12月7日:1・2番線ホーム使用再開。
1999年(平成11年)12月20日:JRセントラルタワーズ開業。
2002年(平成14年)2月26日:JR東海セントラルタワーズが「世界最大の駅ビル」としてギネスブックに登録される。
2006年(平成18年)11月25日:JR東海でICカード「TOICA」の利用が可能となる。
2016年(平成28年)
1月16日:リニア中央新幹線工事に伴い、在来線北通路から中央コンコース北側につながる中央北口新設。太閤通北改札口の閉鎖に伴うもの。
3月9日:新幹線ホームの可動式安全柵設置完了。
3月26日:ダイヤ改正に伴い、特急「しなの」の当駅以西(大阪方面)の乗り入れが廃止される。「しなの」は、当駅で長野方面へ折り返すようになる。これに伴い、全ての特急列車は当駅発着になり、中央西線から東海道線に直通する列車は平日の2本しかない(多治見発普通岐阜行きと 高蔵寺発快速岐阜行きのみ)
2018年(平成30年)3月17日:リニア中央新幹線工事に伴い、2番線使用停止。同時期に在来線に駅ナンバリング導入。
2019年(令和元年)10月1日:リニア中央新幹線工事に伴い、1番線を使用停止し、2番線を使用再開。
2022年(令和4年)3月12日:同日のダイヤ改正で、中央本線から東海道本線岐阜駅まで直通する列車を廃止。中央本線の列車はすべて当駅始発・終着となる。
名古屋臨海高速鉄道
2004年(平成16年)10月6日:JR東海の西名古屋港支線を旅客化し、名古屋臨海高速鉄道西名古屋港線(あおなみ線)として開業(開業時よりトランパスを導入)。
2008年(平成20年)10月23日:あおなみ線の名古屋駅で初発列車の手歯止め取り外し忘れにより脱線事故が発生。
2011年(平成23年)2月11日:あおなみ線でICカード「manaca」の利用が可能となる。
2022年(令和4年)10月27日:日本初となるレゴブロック製の路線案内図を設置。
名古屋市営地下鉄
1950年(昭和25年)1月19日:建設省告示第9号で計画決定。
1954年(昭和29年)8月:名古屋駅 - 栄町駅間(現・栄駅)の建設工事が着工。
1957年(昭和32年)11月15日:名古屋市営地下鉄1号線(後の東山線)名古屋駅開業。
1968年(昭和43年)9月1日:1号線名古屋駅のホーム延長、乗車・降車区分使用開始。
1969年(昭和44年)
4月1日:1号線中村公園駅 - 名古屋駅間および星ヶ丘駅 - 藤ヶ丘駅(現・藤が丘駅)間が開業、中間駅となる。
4月25日:1号線の愛称を東山線と決定。
1989年(平成元年)9月10日:名古屋市営地下鉄桜通線の名古屋駅が開業。
2011年(平成23年)
2月5日:桜通線で可動式ホーム柵使用開始。
2月11日:名古屋市営地下鉄でICカード「manaca」の利用が可能となる。
2014年(平成26年)9月25日:未明の大雨により、隣接のJPタワー名古屋工事現場から東山線の駅構内へ浸水。9時間15分にわたり運転見合わせ。
2015年(平成27年)10月25日:東山線で可動式ホーム柵使用開始。
2020年(令和2年)6月6日:リニア中央新幹線建設工事のため駅通路・出入口の一部を閉鎖。
2022年(令和4年)10月27日:日本初となるレゴブロック製の路線案内図を南改札口前の券売機コーナーに設置。