PentiumProマシンのCPU換装について     戻る
PL−PRO/U
PL−PRO/U
PentiumProは、Socket8マザーに唯一搭載可能なCPUです。
登場時点では、最強のCPUとして期待されたのでしたが、インテルがすぐにPentiumUに切り替えてしまったために、PentiumProは、クロックが200MHzまでしか登場しなかったことと、Socket8に搭載できるCPUが他に登場しなかったために、全く忘れられた存在となってしまいました。
さらに、インテルが申し訳程度に発売したPentiumUODPも日本国内では発売されず、輸入してもたいへん高価だったため現実的ではなく、最近まで全くと言っていいほどCPUパワーアップが望めない状態だったのです。
ところがPowerLeapから、Socket8−Socket370変換アダプタPL−PRO/Uを発売したため、Celeronを搭載することが可能となりました。
Celeronは、もともとMMX命令セットを持ち高クロックで動作しますが、PentiumProマシンが発売された時期にはそもそもまだCeleron自体が登場していなかったので、当然BIOSも対応していないわけで、結果として2次キャッシュが動作しないということになります。
まず440FXマシンであるRa18/20、Rs20,Rv20では、PL−PRO/U+Celeronがもっとも現実的なCPUパワーアップでしょう。Rs20,Rv20では、DualCPUという手もありますが、やはりVRMの入手が問題になります。
Celeronは、一応DualCPUには対応していないし、PentiumUODPを2個も入手するというのも現実的ではないでしょう。
しかし、PL−PRO/Uのみを使う方法ではCeleron533MHzまでしか搭載できません。
実際にRa20/N12をCeleron533MHzにパワーアップした記事は、ここをクリックしてください。 
Neo−S370
533MHz以上の高クロックで動作するCopperMine−128kコアのCeleronを搭載する場合は、PowerLeapから発売されているNeo−S370が必要となります。
これをPL−PRO/Uの上に重ねて装着することでFC−PGA版のCeleronやPentiumVが搭載可能になります。ただし、この場合付属のCPUクーラーが装着できないので、何らかの加工が必要となります。
装着可能な装着可能なCPUクーラーを用意するか、生Socket370ソケットを装着するとか、いろいろ工夫が必要となるので、慣れていない人にはあまりおすすめもできません。また、CPUの冷却にも注意しないといけません。CPUとクーラーの間に隙間を作らないように密着させないといけないと考えてください。必要に応じてグリースも使ってください。
しかし、いずれにしてもCopperMineコアのCPUを搭載する場合は、個体差によりうまく動作しない場合もあるので、実際にはあまりおすすめできません。リスクを承知でチャレンジする方は是非そうしてもらいたいですが。
成功例もたくさんあるので、別に人柱になる覚悟がいるとはいいません。
このケースでは、実は動作しない場合もその原因が判明していて、対策も判明していますが、リセットスイッチをつけるとかいろいろと面倒な作業が多くて初心者向きではありません。私は確実なパワーアップを心がける向きですので、無理はしないのです、あしからず。
ここでは、なるべくコストもリスクも小さく、なおかつ確実にパワーアップできる方法として、PL−PRO/U+Celeron533MHzを採用することをおすすめしておきます。実は、Celeron600MHzまでは、そのままでも搭載できるようですが。
いずれにしても、MendocinoコアのCeleronを搭載した場合は、2次キャッシュが動作しないので、MATE−RマニアックスのCache−Enableをconfig.sysへ組み込むか、まりもさんのp698acc.lzhを組み込むかすると、2次キャッシュが動作するようになります。
ただし、CopperMineコアのCPUを搭載して、正常に動作した場合は2次キャッシュはそのまま動作しているので、心配はいりません。
なお、St15/20では、PL−PRO/Uによるパワーアップは不可能のようです。これは、チップセットが450KXであるためです。
主なPentiumProマシンのラインナップ
モデル CPU ベースクロック 換装可能CPU
Ra18/N20 180MHz 60MHz Celeron,PentiumUODP
Ra20/N12 200MHz 66MHz Celeron,PentiumUODP
Ra20/N30 200MHz 66MHz Celeron,PentiumUODP
Rs20/B20 200MHz(Dual) 66MHz Celeron,PentiumUODP
Rv20/N20 200MHz(Dual) 66MHz Celeron,PentiumUODP
St15/L15 150MHz 60MHz PentiumUOD
St20/L16 200MHz 66MHz PentiumUOD