JR東日本上越線 土合駅
土合(どあい)
湯檜曽土合土樽
所在地 群馬県利根郡みなかみ町湯檜曽218-2
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 上越線
キロ程 69.3km(高崎駅起点)
駅構造 地上駅(上り線)、地下駅(下り線)
ホーム 2面2線
開業年月日 1936年(昭和11年)12月19日
駅種別 無人駅
土合駅
土合駅
駅名標と地下ホーム 地下ホームへの階段
駅名標と地下ホーム 地下ホームへの階段
地下ホームに列車が停車しました 改札口
地下ホームに列車が停車しました 改札口
改札口にある時刻表の列車本数が・・・ 待合所
改札口にある時刻表の列車本数が・・・ 待合所
この駅の利用客の条件は健脚です
この駅の利用客の条件は健脚です
土合駅は、群馬県利根郡みなかみ町湯檜曽にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)上越線の駅です。
群馬県内の普通鉄道の駅としては最北端に位置します。当駅までが高崎支社管轄であり、上り線の清水トンネルの出口付近に新潟支社との境界が設置されています。ただし定期の普通列車は全て新潟支社の車両が乗り入れており、高崎支社の担当は、隣の湯檜曽駅とともに施設管理のみとなっています。
下りホームが新清水トンネル内にあり、駅舎(地上)から10分ほど階段を下りないと到達できないことから、「日本一のモグラ駅」として親しまれています。「関東の駅百選」認定駅の1つとなっています。
当駅は山間部にあり、上り線が地上駅、下り線が地下駅となっています。平常時は無人駅で常駐する駅員はいません。ただし臨時列車の運転時には、管理駅の水上駅から駅員が派遣されて臨時窓口が設けられます。駅舎内には待合室があります。
当駅最大の特徴は、上下のホーム間が大きく離れていることです。これは、上越線の複線化の際に下りホームを地下70mの新清水トンネル内に設置したことによるもので、駅舎と上りホームのある地上と下りホームの高さは81mもの高低差があります。
連絡通路
連絡通路
下りホームから駅舎に行くには、ほぼ一直線に伸びる462段の階段(長さ338m)を上り、次いで湯檜曽川と国道291号を跨ぐ143mの連絡通路に設けられた計24段の階段を上る必要があります。
改札口から下りホームまでは徒歩10分程度を要するため、駅員が配置されていた時代には、下り列車については改札が発車10分前に打切られ、市販の時刻表にもその旨が記載されていました。
階段の中間部付近にはベンチが設置されています。462段の階段横にはエスカレーターの設置スペースが確保されていますが、現在まで設置の予定はありません。(´;ω;`)
下りホームは単式1面1線の構造です。かつては、通過線(本線)と副本線が設けられ、副本線にホームが設置されていましたが、2008年5月から10月にかけてホーム改良工事が行われ、ホームが副本線から本線へ移され、同時に嵩上げされています。
ホーム上には待合室が設置されています。
上りホームは単式1面1線で、駅舎に面する地上部にあります。かつては上下で1本のホームを共用する島式ホームでしたが、複線化の際に旧下りホームは待避線となり、優等列車の通過待ちに使われていました。その後、駅舎側の線路を剥がして1面1線にしています。ホームは駅舎に近い4両分のみが嵩上げされており、それ以外の部分は通常使用されていません。

登山者による火気使用
JR東日本は、当駅待合室内で寝泊まり(STB)をする登山客らがガスバーナーなどを持ち込んで食事の調理を行うなど、禁止にもかかわらず火気が使用される事例が後を絶たず、火災発生の危険があるとして、2016年4月に待合室を閉鎖したが、現在は開放されています。
無人駅となった後、火気厳禁の張り紙を行いJR職員や警察が見回りをして保安対策を行っていましたが、状況が改善されなかったようです。
年間約200人前後が当駅で寝泊まりしていると見られ、待合室以外の駅構内に宿泊する登山客らもいることからなおも火災等保安上の問題が発生する懸念があるため、JR職員や警察が引き続き巡回し、状況が改善されない場合には新たな安全対策を検討するとのことです。 良い子は絶対に火気は使わないでください。

利用状況

年度 一日平均
乗車人員
年度 一日平均
乗車人員
2000年 21 2007年 16
2001年 21 2008年 17
2002年 19 2009年 14
2003年 18 2010年 24
2004年 22 2011年 22
2005年 18 2012年 20
2006年 16 2013年 19
群馬県統計年鑑公式サイトによると、1日の平均乗車人員は以下の通りです。
だいたい20人前後で推移していて大きな変動はありません。
夏季や秋季には谷川岳などへの登山客を中心として一定数の利用客がある。また、下り地下ホームを目当てに訪れる観光客も増えています。
かつては多くのハイカー達による乗降客で賑わった時期もあります。例えば1960年の谷川岳山開きの日には、上野発の夜行列車から降りる客でホームが埋め尽くされ、改札口には長い行列ができる混雑ぶりでした。
下り地下ホーム完成当時、工事関係者が「谷川岳に登るのに、これぐらいの階段で疲れるようじゃだめだろう」と語り、登山客の一部がウォーミングアップとして階段を駆け上がる競争を行なっていたこともあります。
2001年頃までは、ゴールデンウィーク時期に新宿発当駅着の臨時夜行快速が運行されていました。
しかし、1982年の上越新幹線開業や1985年の関越自動車道開通の影響を受けて乗降客が減少したことにより、1985年3月から無人駅化されています。
現在、関越自動車道の水上インターチェンジが車で20分程度の距離にあることや、この区間の定期普通列車の本数が少ないこと、またこの付近で最も主要な観光ポイントである谷川岳ロープウェイの駅まで若干の距離があることなどから、ハイカーや登山客は自家用車か水上駅や上毛高原駅から谷川岳ロープウェイまでのバスを利用することが多く、あえて当駅を利用する人は少なくなっています。まあ、登山客なら谷川岳ロープウェイ駅までくらいは歩いて欲しいですが。
また2011年からは、6月終わりもしくは7月初旬に上野駅 - 当駅間の臨時快速列車「谷川岳山開き号」が運転されており、下り区間は夜行列車となっています。
駅の歴史
  • 1931年(昭和6年)9月1日:上越線水上 - 越後湯沢間開通とともに、信号場として開設されました。
  • 1932年(昭和7年)12月17日:スキー季節中に限り、旅客営業を開始しました。
  • 1936年(昭和11年)12月19日:駅に昇格しました。
  • 1967年(昭和42年)9月28日:新清水トンネル開通により、湯檜曽 - 土樽間が複線化。同トンネル内の下りホームを運用開始しました。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:無人化。その後、特別改札で1990年代中頃まで駅業務を継続しています。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道が継承しました。
  • 1998年(平成10年)8月29日:集中豪雨による土砂崩れで、上り線構内が被災しました。復旧作業のため約1か月にわたり、水上 - 土樽間で下り線を使用した単線運行を実施しています。
  • 2000年(平成12年):関東の駅百選に認定されました。

のりば
番線 路線 方向 行先 備考
1 上越線 下り 越後湯沢・長岡方面 地下ホーム
2 上り 水上・渋川方面 地上ホーム