JR北陸新幹線・えちごトキめき鉄道 上越妙高駅
上越妙高(じょうえつみょうこう)
北陸新幹線 飯山 上越妙高 糸魚川
所在地 新潟県上越市大和二丁目
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 北陸新幹線
キロ程 176.9km(高崎起点)
駅構造 高架駅
ホーム 2面4線
乗車人員 2,111人/日(2019年)
開業年月日 1921年(大正10年)8月15日
駅種別 直営駅(管理駅) みどりの窓口
上越妙高駅
上越妙高駅
新幹線駅舎のコンコース 新幹線ホームに「はくたか」が停車しています
新幹線駅舎のコンコース 新幹線ホームに「はくたか」が停車しています
新幹線ホームの出口 新幹線ホーム
新幹線ホームの出口 新幹線ホーム
新幹線ホームの改札口 新幹線改札口
新幹線ホーム 新幹線改札口
上越妙高駅(じょうえつみょうこうえき)は、新潟県上越市大和二丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・西日本旅客鉄道(JR西日本)・えちごトキめき鉄道の駅である。
当駅は上越市南部にあり、市内の高田市街地と妙高市市街地のほぼ中間に位置する。
北陸新幹線の開業に合わせて在来線(信越本線)の移設が進められ、2014年(平成26年)10月19日から旧駅舎西側120mの地点に建設された現在の橋上駅舎の運用が開始され、2015年(平成27年)3月14日には同新幹線の長野駅 - 金沢駅間が延伸開業し、新幹線駅舎の運用が開始された。また同日付で信越本線が並行在来線としてJR東日本から経営分離され、第三セクター鉄道のえちごトキめき鉄道へ移管し、駅名を脇野田駅(わきのだえき)から改称した。

乗り入れ路線

当駅にはJR東日本・JR西日本の北陸新幹線と、えちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインの2路線が乗り入れている。
北陸新幹線は当駅がJR東日本とJR西日本の管理境界駅となっている(駅施設はJR東日本新潟支社が管理している。一方、在来線については駅舎竣工当時から半年間はJR東日本(信越本線)の妙高高原駅 - 直江津駅間の脇野田駅であったが、北陸新幹線の開業に併せて上越妙高駅に改称し、JR東日本から経営分離され、えちごトキめき鉄道へ移管された。新たな路線名称は「妙高はねうまライン」に改称された。

駅構造

在来線駅舎は2014年10月19日、新幹線駅舎は2015年3月14日に、それぞれ運用が開始された。
信越本線の新線への切り替え工事は2014年10月18日夜から翌10月19日早朝の間に実施し、同日の始発から在来線駅の営業を開始し、前述のとおり新幹線開業までの間は引き続き「脇野田駅」として営業していた。また上越市は移設に合わせ、新幹線・在来線両駅舎2階の改札口に面する東西自由通路「脇野田通り」と、西口駅前広場の供用を同日から開始した。移設完了時点では東口側の駅前広場は未整備だったが、2015年3月13日から車両乗り入れ等の暫定供用が開始され、引き続き旧線施設の撤去などの施工が進められた。なお旧駅舎の撤去作業は2014年11月5日から7日にかけて、旧駅舎付近の長谷川八郎顕彰碑や記念植樹などを東西の駅前広場内へ移設・移植する作業は駅移設後から11月にかけて、それぞれ実施された。
東口側に面する新幹線駅舎のデザイン原案は「『さくらと雪の平原』 - 心地よい軽やかさと繊細さ」で、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が2010年(平成22年)6月に上越市から要請を受けて作成し、同年10月25日に提示した3案のデザインから、市の諮問機関が同年11月29日に選定した「A案」を基に設計されたもので、外装部は高田城址公園に舞う桜と高田平野の雪景色をテーマにデザインされ、白を基調とした外壁には風に舞う桜の花びらを模した、桜色のパネルが曲線的に配置されている。また新幹線・在来線両駅舎と自由通路の内装は「和モダン」をテーマにデザインされており、天井や壁面などの内装部材には越後杉などの県内産木材が使用されている。

JR東日本・JR西日本

東口側の新幹線駅舎はJR東日本新潟支社長岡統括センターが管理する直営駅(駅長配置)で、自駅のみの管理駅として運営が行われている。
駅舎3階に設けられたホームはフロア全体がスノーシェルターで覆われた高架構造で、島式ホーム2面4線を有する。通過線はないが、主本線となる内側の上下2線のホームは高速通過が可能な設計が用いられ、列車通過時の安全確保のため、列車とホームの間隔が通常の新幹線駅のホームよりも4cm程度広く取られている。4線すべてにホームドア(可動式安全柵)が設置されているほか、両ホームには待合室と喫煙所が各1箇所設けられている。シェルターの窓ガラスには桜吹雪のプリントが施されているほか、発車メロディには上越市大潟区出身の小山作之助作曲の唱歌「夏は来ぬ」が使用されている。なお、当駅は北陸新幹線でJR東日本と西日本の境界駅となっているが、乗務員交代は長野駅で行われている。
駅機能は自由通路に面する2階のコンコースに設けられている。改札口には自動改札機が4通路(入場用1通路、出場用1通路、両用2通路(内1通路は車イス対応))設置されており、全通路でモバイルSuica特急券が利用できる。改札機に隣接する有人改札は、カウンター設置のウォークスルー型となっている。このほか改札内にはトイレ、待合室などが設けられている。
また改札外にはみどりの窓口が設けられている。自動券売機(タッチパネル式券売機と指定席券売機)は、みどりの窓口横とコンコース内の2箇所に設置されている。みどりの窓口・指定席券売機のいずれも、JRグループのインターネット予約サービスのうち、JR東日本の「えきねっと」とJR西日本の「e5489」に対応している。
このほか改札外にはコンビニエンスストア「NewDays」、地域産業・観光PRスペース、コインロッカー(Suica対応型)などが設けられている。コンコース内の柱面には桜吹雪のプリントガラスが施されているほか、木製ベンチの素材には形状に変化のある根曲り杉を有効活用するなど、随所で木質化が図られている。
なおバリアフリー対策として改札内コンコースと両ホームの間にはエレベーター各1基、エスカレーター上下各1基が設置されているのをはじめ、改札内のトイレにはオストメイト対応の多機能トイレが、同トイレ横には授乳スペースとして利用できるベビー休憩室が、改札外コンコースの自由通路沿いには音声案内装置を備えた触地図が設けられている。

新幹線のりば
番線 事業者 路線 方向 行先 備考
11・12 JR東日本 Shinkansen-E.svg 北陸新幹線 上り 長野・高崎・東京方面 当駅始発は11番線
13・14 JR西日本 下り 富山・金沢方面  
上越妙高(じょうえつみょうこう)
妙高はねうまライン 北新井 上越妙高 南高田
所在地 新潟県上越市大和二丁目
所属事業者 えちごトキめき鉄道
所属路線 妙高はねうまライン 
キロ程 29.0km(妙高高原起点) 
駅構造 地上駅(橋上駅)
ホーム 1面2線
乗車人員 934人/日(2018年)
開業年月日 1921年(大正10年)8月15日
駅種別 直営駅
 
「えちごトキめきリゾート雪月花」
「えちごトキめきリゾート雪月花」
特急「しらゆき」が到着しました とにかく自転車が多数駐輪しています
特急「しらゆき」が到着しました 在来線ホームに普通列車が停車しています

えちごトキめき鉄道

西口側の在来線駅舎は地上駅で、2階に駅舎を有する橋上構造となっており、島式ホーム1面2線(7両編成対応:有効長145m)が設けられている。
えちごトキめき鉄道が直営駅として管理を行っている。早朝や深夜に発着するワンマン列車では、切符の収集・運賃精算は車内で行われるが、通常は改札口にて改札業務が実施される。
駅構内には有人改札口・窓口・タッチパネル式自動券売機・化粧室・屋内待合室が設置されている。
JR東日本新潟支社管内の特別企画乗車券のうち、えちごトキめき鉄道の区間が含まれる「えちごツーデーパス」と「しらゆきWきっぷ」は線内の主要駅でも取り扱っているが、当駅では新幹線駅舎の窓口・指定席券売機でのみ発売しており、在来線駅舎の窓口では取り扱っていない。
このほか、改札内コンコースには自動販売機・トイレ・待合室が設けられている。在来線駅舎でも壁面やコンコース柵の素材として越後杉が用いられるなど、随所で木質化が図られている。
バリアフリー対策として改札内コンコースとホームの間にはエレベーター1基が設置されている。
なお、在来線駅舎は移管前の2015年3月13日までの半年間はJR東日本新潟支社が「脇野田駅」として管理しており、ジェイアール新潟ビジネスが受託する業務委託駅で、直江津駅が管理していた。有人窓口のほか、自動券売機はタッチパネル式が1台設置されていた。駅名は前述のとおり、新幹線開業および信越本線の移管に伴い改称された。

在来線のりば
のりば 路線 方向 行先
1・2 妙高はねうまライン 上り 妙高高原方面
下り 直江津方面
  • 一線スルー方式となっており、列車の行き違いがない場合は上下とも1番線を使用する。
  • 2番線は列車交換時のほか、当駅始発列車などが使用する。

(旧)脇野田駅舎

2014年(平成26年)10月18日をもって運用を終了し、翌11月5日から解体撤去された旧脇野田駅舎は、現在の東口駅前広場の東側(大和二丁目1番1号)に所在していた。
島式ホーム1面2線を有する地上駅で、線路東側の駅舎とは1番線側に設置された構内踏切で連絡していた。駅舎は開業当時から使用されていた木造の平屋建となっていた。
駅舎内には有人改札を兼ねる出札窓口のほか、自動券売機、トイレなどが、ホーム上には待合室が設置されていた。また駅舎内の待合室には1998年の北陸新幹線・長野駅 - 上越駅(仮称)間の起工式で執り行われた神事に使用された鎌・鍬・鋤が展示されていた。駅舎沿いにはその際に記念植樹されたソメイヨシノが植栽されていた。長谷川八郎顕彰碑は駅舎向かい側に建立されていた。
旧駅舎は前述のとおり、駅移設後の2014年11月に撤去された。また駅前の顕彰碑は東口へ移設、記念植樹のソメイヨシノは西口へ移植されたが、その他の樹木は根の張りが弱かったほか、元々移植に適さない樹種であったことなどから伐採撤去された。また、起工式の鎌、鍬、鋤はSAKURAプラザ内に設けられる展示スペースへ移設された。

移設前ののりば
のりば 路線 方向 行先
1 信越本線 上り 新井・妙高高原方面
2 下り 直江津・新潟方面
  • 列車の行き違いがない場合は上下とも2番線からの発着、通過列車は上下とも2番線通過となっていた。
  • 交換時は上り長野方面の列車は1番線を使用した。
  • 交換時の下り列車は原則2番線を使用したが、前述の通り上り通過列車は交換時も2番線を使用したため、上り通過列車と交換する下り直江津方面の列車は1番線を使用した。

歴史

  • 1918年(大正7年)11月1日:国有鉄道 信越本線の脇野田信号場(わきのだしんごうじょう)として開設。
  • 1921年(大正10年)8月15日:駅に昇格し、脇野田駅(わきのだえき)となる。
  • 1927年(昭和2年)2月8日:大雪(昭和2年豪雪)のため603列車が立ち往生。地域の青年団や消防組員により炊き出しが行われる。
  • 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道法施行に伴い、日本国有鉄道(国鉄)に継承。
  • 1966年(昭和41年)8月24日:信越本線のうち、当駅を含む長野駅 - 直江津駅間が電化(直流1,500V)。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となる。
  • 2003年(平成15年)3月:信越本線のうち、当駅を含む黒姫駅 - 越後石山駅間がCTC・PRC化。
  • 2013年(平成25年)6月7日:北陸新幹線の駅名を「上越妙高駅」とすることを発表。
  • 2014年(平成26年)
    • 10月19日:信越本線の当駅付近の新線の運用を開始し、駅舎を上越市大和五丁目(当時)地内へ移設。在来線駅舎および東西自由通路「脇野田通り」が供用開始。
    • 11月5日:旧駅舎の撤去工事を開始。
  • 2015年(平成27年)
    • 3月14日:北陸新幹線 長野駅 - 金沢駅間延伸開業に伴い、新幹線駅舎の供用を開始。同時に駅名を上越妙高駅(じょうえつみょうこうえき)に改称。信越本線の長野駅 - 直江津駅間が経営分離されえちごトキめき鉄道へ移管し、路線名を妙高はねうまラインに改称。また、当駅で北陸新幹線へのアクセスを目的に特急しらゆきが運行を開始し、当駅が終点及び始発駅で新潟駅まで運行される。1997年9月30日の特急あさまと白山の廃止以来、実に17年半ぶりに当駅‐直江津駅間に在来線の特急列車が復活した。
    • 10月1日:えちごトキめき鉄道のダイヤ一部変更に伴い、在来線駅舎の窓口営業終了時刻を19時20分から22時15分に延長。
  • 2016年(平成28年)3月26日:北陸新幹線でSuica FREX/FREXパルが利用できるようになる。
  • 2018年(平成30年)
    • 3月17日:ダイヤ改正で新たにあいの風とやま鉄道線・日本海ひすいライン(泊駅 → 新井駅間)の直通列車が設定された。
    • 12月1日:町区域の変更により、駅の住所が大和五丁目から大和二丁目に変更。
  • 2019年(平成31年)3月30日:びゅうプラザが閉店。開店から4年で撤退となった。
  • 2020年(令和2年)3月14日:新幹線eチケットサービス開始。
  • 2021年(令和3年)3月13日:北陸新幹線(長野方面)で、タッチでGo!新幹線のサービスを開始。