JR東日本・JR貨物・東京メトロ・中野駅
中野(なかの)
中央線(快速)   新宿   中野   高円寺
中央・総武線(各停) 東中野 高円寺
東京メトロ東西線        落合
所在地 東京都中野区中野五丁目31-1
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
日本貨物鉄道(JR貨物)
東京地下鉄(東京メトロ)
駅構造  高架駅
ホーム  4面8線
乗車人員  126,079人/日(JR東日本・2023年)
乗降人員  134,499人/日(東京メトロ・2023年)
開業年月日 1889年(明治22年)4月11日
乗入路線 3路線
所属路線 中央線(快速)
駅番号  JC06
キロ程 4.4 km(新宿起点)
所属路線 中央・総武線(各駅停車)
駅番号  JB07
キロ程 4.4 km(新宿起点)
所属路線  東京メトロ東西線
駅番号  T01
キロ程 0.0 km(中野起点) 
駅種別  共同使用駅(JR東日本の管轄駅)
直営駅(管理駅) みどりの窓口 有 
東京都区内駅 
中野駅
中野駅
中野駅
中野駅
中野駅(なかのえき)は、東京都中野区中野五丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)・東京地下鉄(東京メトロ)の駅である。
旅客営業においては、JR東日本と東京メトロの共同使用駅で、JR東日本が駅を管轄している。

乗り入れ路線

JR東日本・JR貨物の中央本線(旅客営業を行うJR東日本が第一種鉄道事業者、貨物営業を行うJR貨物が第二種鉄道事業者)と、東京メトロの東西線が乗り入れ、接続駅となっている。
  • JR東日本:各線
  • 東京メトロ:T 東西線 - 当駅を起点としている。駅番号「T 01」
乗り入れているJR東日本の路線は中央本線のみであるが、運転系統としては、急行線を走る中央線快速電車、および緩行線を走る中央線各駅停車の2系統が停車する。このうち各駅停車の一部は東京メトロ東西線と相互直通運転を行っている。また、JRの特定都区市内制度における「東京都区内」に属する。
  • JC 中央線(快速):急行線を走行する中央本線の近距離電車。八王子駅・高尾駅方面の列車の他に、立川駅から青梅線へ直通する列車も運行している。 - 駅番号「JC 06」
  • JB 中央・総武線(各駅停車):緩行線を走行する中央本線の近距離電車。新宿駅を経由する中央・総武線の他に、当駅から地下鉄東西線へ直通する列車も運行。東京メトロ東西線直通列車は西船橋駅から東葉高速線への直通運転を行っている他、平日の朝夕ラッシュ時のみ津田沼駅まで総武線(各駅停車)への直通も行っている。 - 駅番号「JB 07」
平日の快速は当駅以西は各駅に停車する。当駅 - 三鷹駅間の所要時間は各駅停車とほぼ同等となる(なお、通過を伴う土休日の快速でも大差はない)。

高架上のホーム 島式ホーム
高架上のホーム 島式ホーム
駅構造

直営駅(駅長配置)で管理駅として東中野駅を管理する。また、当駅、高円寺駅、阿佐ケ谷駅、荻窪駅、西荻窪駅からなる当駅駅長がセンター長を兼任する中野営業統括センターの所在駅であり、中央線の東中野駅 - 西荻窪駅を統括する。東京メトロとしては、飯田橋駅務管区高田馬場地域の被管理駅である。
島式ホーム4面8線を有する高架駅である。当駅では、中央線(各駅停車)と東京メトロ東西線が相互直通運転を行っており、のりばと改札を共用している。
このため、JR東日本と東京メトロの乗り換えは中間改札なしで可能である。ホーム下には南口と北口の2つの改札口がある(後述)。1番線の南側には電留線が1本敷設されている。
トイレは北口寄りが改札正面の6番線下付近、南口が改札を入ってすぐ右(コンコースからは階段を降りて左)にある。2010年4月より南口改札のトイレが現在地に移転し、同時にユニバーサルデザインの一環として多機能トイレ(オストメイト対応)も設置された。
エレベーターは設置されていないが、改札フロアとホーム(3・4番線では3号車付近)を連絡するエスカレーターが上下両方向1本ずつ東中野・落合寄りにあり、車椅子にも対応している。改札フロアとホームを結ぶ階段は3・4番線では5号車付近となる。南口は改札を入ってすぐに数段の階段がある。改札を入って右側の南口階段脇には車椅子専用の昇降機がある。北口は従来は高架下の改札口を入ってすぐに数段の階段があったが、2012年5月に歩行者広場としてコンコースと同じ高さで改修・整備された駅前広場に面した位置に改札口が移設され、段差がなくなった。北口広場からは同年7月に中野通りをまたぐ東西連絡橋が整備され、エスカレーターとエレベーターが設置され、区役所や警察病院跡地に開発された中野四季の都市(まち)方面に至る動線がバリアフリー化された。2020年から駅全体の改良工事に着工しており、2026年には駅西側に橋上駅舎と西口改札、南北通路が完成する予定である。
乗り換え専用通路はホームの新宿寄り(3・4番線では1号車付近)にあり、階段を経由して他のホームへ移動できる。
2006年3月18日のダイヤ改正を前にホーム上の掲示時刻表のフォーマットデザインが一新され、奇数時間帯・偶数時間帯がそれぞれ水色(平日)・桃色(土曜・休日)と白で色分けされたものになった(3・4番線を除く)。
3・4番線ホームは東京メトロの乗り場である。2004年頃からJR東日本仕様の発車標が設置されていたが、東西線の信号保安システムの更新に合わせ、2007年3月から東京メトロ仕様の行先と発車時刻を表示する発車標に更新され、到着・発車などの案内に東京メトロ仕様の自動放送が行われるようになった。これに伴い、それまで設置されていたJR東日本仕様の発車標は撤去された。なお、コンコースの発車標は従来通りJR東日本仕様のものが使用されている(表示形式は中央線と異なる)。列車非常停止警報装置の操作ボタンも、東京メトロのものではなくJR東日本のものを使用している。また、当駅では快速の通過待ち案内放送は流れない。
会社別に改札・ホーム・設備が分離されている西船橋駅と違い、当駅はホームもJR・東京メトロで混在しており、駅設備も含めほとんどがJR東日本の設備になっている。変わった点としては、3・4番線ホームの駅名標(JR東日本のフォーマット)の線の色が通常のJR東日本のコーポレートカラーである緑ではなく東西線のラインカラーである水色で、3・4番線の発車メロディがJR東日本仕様のメロディではなく東京メトロ仕様のブザー(通称:営団ブザー)になっていること、中央緩行線から東西線へ直通する列車は5番線から発車するため、東京メトロの車掌がJRの発車メロディスイッチを操作し(唯一の例)、逆に3番線からの三鷹行ではJRの車掌がブザースイッチを操作すること、などが挙げられる。ただし、発車ブザーのスイッチはJR東日本仕様のものが使われている[注釈 1]。また、JR東日本仕様の発車標を設置していた頃はJR東日本仕様の放送と営団ブザーという組み合わせであった。
3・4番線以外のホームではATOS型自動放送が使われており、英語の案内放送も流れる。現在は、3・4番線ホームも東京メトロ仕様の駅自動放送に英語の案内放送が流れ、全てのホームで英語の案内放送が流れるようになった。
3・4番線の駅名標は東西線における両隣の駅(片方は落合駅、もう片方は中央緩行線の高円寺駅)を表しているが、JRグループが定める特定都区市内に関する区(東京23区内の駅の意味)が表記されている。なお、方面案内標も現行のものに更新されるまでは日本国有鉄道(国鉄)時代のフォーマットで帝都高速度交通営団(営団地下鉄)のサインシステム書体と同じゴシック体のものが設置されていた。

のりば
番線 事業者 路線 方向 行先 備考
1 JR東日本 中央・総武線
(各駅停車)
西行 高円寺・荻窪・三鷹方面 新宿方面から(早朝の一部は
当駅始発)の電車
2 東行 東中野・新宿・千葉方面 当駅始発(平日朝1本は1番線発)
3 西行 高円寺・荻窪・三鷹方面 東西線からの直通
3・4 東京メトロ 東西線 - 大手町・西船橋・東葉勝田台方面 当駅始発
5 三鷹方面からの直通
JR東日本 中央・総武線
(各駅停車)
東行 東中野・新宿・千葉方面 三鷹方面からの電車
6 中央線(快速) 下り 武蔵小金井・立川・高尾・大月方面
7・8 上り 新宿・東京方面 7番線は一部列車
  • 当駅では中央急行線(中央線快速)を「中央線」、中央緩行線(日中の中央・総武線各駅停車および東西線直通の中央線各駅停車)を「総武線」として案内した表記が多い。実例としては、3番線は、東西線からの中央線直通電車(各駅停車三鷹行)が停車するが、実際の番線標には「総武線 三鷹方面」と表記されている。また、乗り換え案内標にも単に「総武線」と表記されているものがある。ただし、後年追加されたコンコース案内標では他の駅と同様に「中央・総武線(各駅停車)」・「中央線(快速)」の表現が使われているものもある。一方、発車標には「中央線各駅停車」や「総武・中央線」と表記しているものもある。(現在、案内標および発車標は全て「 JB 中央・総武線(各駅停車)」の表記に交換されている。)
  • 中央線快速下り6番線のATOS型自動放送でも、土休日の快速に対して「この電車は、高円寺・阿佐ケ谷・西荻窪には停車いたしません。総武線、各駅停車の電車を、ご利用ください。」、特別快速(中央特快・青梅特快・ホリデー快速)に対しても「この電車は、三鷹まで停車いたしません。総武線、各駅停車の電車を、ご利用ください。」と案内していた。のちにこの案内は「(略)中央線、各駅停車の電車(略)」と改められた。
  • 2020年3月14日より、総武線直通各駅停車の千葉方面行は三鷹始発が5番線進入、当駅始発が2番線使用に統一された。なお、終電間際の三鷹始発当駅止まりは2番線に到着する。このほか、ダイヤ乱れなどで三鷹始発東西線直通電車が東西線に直通せず当駅打ち切りとなるなどの非常時も2番線を使用し、東中野方の引き上げ線を使用してのちに1番線を経由して旧中野電車区の留置線あるいは三鷹方面に折り返す。2020年3月13日までは早朝・深夜に三鷹方面発総武線直通も2番線を使用する時間帯があった。
  • 2022年3月のダイヤ改正現在も、平日の早朝6時台に1番線から新宿・御茶ノ水・千葉方面へ行く定期列車が1本存在するが、中野電車区から高円寺側の引き上げ線に入線後、1番線に入線して発車する当駅始発の千葉行の電車である。
  • 2020年3月13日まで運行されていた早朝・深夜の東京駅発着(一部は当駅始発・終点)の各駅停車は1・2番線を使用していた。過去に新宿駅南側の甲州街道跨線橋架け替えに伴う配線変更工事で全列車が各駅停車で運転した場合は、発着方面に関係なく下りは1番線、上りは2番線が当駅折り返し、5番線が三鷹方面からの電車となっていた(東西線は中央線との直通運転を中止し、すべて当駅3・4番線で折り返し)。
  • 2020年3月13日までは、深夜下りに武蔵小金井・立川・八王子・高尾方面行き電車が各駅停車(緩行線経由)・快速(急行線経由、平日の当駅から各駅停車も含む)の双方とも運転されていた。この時間帯には、1・6番線双方の電光掲示板にて発車時刻を確認する必要があった。
  • 快速用の編成のうち2本が、高尾発当駅止まりの各駅停車として運行され(上り東京行終了後の2本)、翌朝4時台に当駅始発として出庫していた(下り・上りとも1本)。快速用の編成による当駅始発および当駅止まりの運用はこの2本ずつのみであった。2016年3月25日までは、東京発当駅止まりの各駅停車があったが、翌26日の改正で、立川方面行きに延長された。同時に、当駅始発立川・八王子・高尾方面行きの2本目は、武蔵小金井行きに見直され、使用車両も総武線各駅停車用の車両に改められた。
  • 当駅は中距離列車の停車駅には含まれていないため、原則として特急列車(「スーパーあずさ」「あずさ」「かいじ」)は停車しないが、過去に特急が甲州街道跨線橋架け替えに伴う配線変更工事で新宿駅構内に入線できない場合などに当駅が臨時で始発・終着駅となることがあった。その際は6番線は使用休止とされ、7・8番線が特急専用ホームとなり高円寺側に仮設用のホームが建設された。工事が実施される際には中央線は特急以外の全列車を各駅停車(御茶ノ水駅 - 三鷹駅間は緩行線使用)とし、御茶ノ水駅 - 当駅間の急行線の使用も休止し、当駅 - 三鷹駅間の急行線は特急専用となり、側面行先表示器にも「中野」の表示が用意されている。
    • JR中央線は、2020年代前半(2021年度以降の向こう5年以内)をめどに快速電車に2階建てグリーン車を2両連結させ12両編成運転を行う。そのため6 - 8番線は、12両編成の列車が停車できるように下り三鷹寄りへホームを延長する改築工事が実施され[報道 6][新聞 1]、2024年10月12日までに12両編成対応のホームの延伸を完了し、翌日10月13日より快速電車における12両編成の運転が開始された。
  • 2008年4月に運転された特急ウイングエクスプレスは当駅にも停車していた。その際は7番線が使用され、2013年3月12日時点では乗車位置ステッカーを見ることができたが、2018年現在は撤去されている。
  • 駅の南東に隣接して中野電車区があり、終日にわたり出・入庫があるが、国鉄末期に車両の配置はなくなっている。
  • 7番線からの快速東京行は平日のみで、朝ラッシュ時と夜のみである。2018年3月17日改正までは昼過ぎにも設定があった。
  • 7番線は折り返し可能であり、臨時列車の回送や、総武線の車輪添削回送では、三鷹方面から来た列車が7番線で折り返すことがある。また、新宿方面からの進入も可能であり、新宿からきた特急列車の回送列車が7番線で停車し、その後三鷹方面へ発車するという光景も見られる。

駅構内

駅構内は複雑な配線となっているため、時間帯や列車によって発着ホームが異なる場合が多い。1本乗り遅れたら違うホームに移動する必要が生じる場合もある。また、相互直通運転を実施しているものの、中央線の各駅停車と東西線の列車で三鷹行/発と当駅止まり/始発との相互間の乗り換えは同一ホーム上では不可能で、相互の接続なども行わない場合が多い。
中央線各駅停車と東西線の発着ホームを方向別にまとめると、以下のようになる。

事業者 路線 方向 行先 番線 備考
JR東日本 中央線(各駅停車) 西行 三鷹方面 1 新宿方面からの電車(一部当駅始発)
3 東西線からの直通電車
東行 新宿・千葉方面 2 当駅始発の総武線直通電車(一部1番線)
5 三鷹方面発の総武線直通電車
東京メトロ 東西線 A線 大手町・東陽町・西船橋方面 3・4 当駅始発
5 三鷹始発

備考

  • 中央線の三鷹方面行きは、平日ダイヤでは中央線快速電車(6番線発車)は当駅から先は各駅に停車(臨時は例外あり)するので「各駅停車」と案内され、E233系では「快速」表示も行われない。なお、土曜・休日は吉祥寺から各駅に停車する。
  • 東西線の当駅始発電車には、中央線快速と類似した橙色の帯を持つ東葉高速鉄道所有の車両も用いられている。
  • 5番線からの西船橋行・津田沼行には、中央線・総武線経由の場合と東西線経由の場合があるなど、同じホームに経路の異なる同じ行先の列車が複数発着していることも多々ある。なお、この例では発車案内に経由する路線名の記載もあり、東西線直通電車は「東西線」、新宿・御茶ノ水方面行総武線直通電車は「総武線」と表示されており、駅自動放送でもそれぞれ「○○線直通」、発車時も東西線直通列車は「5番線の地下鉄東西線、ドアが閉まります。」、新宿方面は「5番線の総武線各駅停車、ドアが閉まります。」と案内される。また、中央・総武線は黄色帯の車両、東西線は水色帯の車両(JR車両・東京メトロ車両いずれもほぼ同じ色)である。

歴史

  • 1889年(明治22年)4月11日:新宿駅 - 立川駅間開通と同時に甲武鉄道の駅として開業。旅客および貨物の取り扱いを開始。現在の駅舎の位置より100mほど西側にあった。当初は現在の中野坂上駅の位置に開業する予定であった。
  • 1904年(明治37年)8月21日:飯田町駅 - 当駅間で電車運転開始。
  • 1906年(明治39年)10月1日:甲武鉄道の国有化により、官設鉄道の駅となる。
  • 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定により中央東線(1911年から中央本線)の所属となる。
  • 1929年(昭和4年):現在地に移転。その際、現在の駅の西側にある通り(中野通り)を掘り下げ、南北の通行を可能にした。
  • 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道発足。
  • 1963年(昭和38年)5月16日:貨物の取り扱いを廃止。
  • 1966年(昭和41年)3月16日:営団地下鉄東西線の駅が開業。
  • 東西線開業前は、現在の1・2番線が中央線(各駅停車)ホーム、3・4番線が中央線(快速)ホームであった。東西線建設に伴い、北側の貨物設備と北口広場を縮小して5・6、7・8番線ホームを新設し、中央線(快速)を移設させ、3・4番線ホームを東西線用に転用した。
  • 1986年(昭和61年)11月1日:荷物扱い廃止。
  • 1987年(昭和62年)
    • 3月31日:貨物の取り扱いを再開。ただし、車両輸送に限り定期貨物列車の設定はない。
    • 4月1日:国鉄分割民営化により、中央本線の駅は東日本旅客鉄道(JR東日本)と日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
  • 1992年(平成4年)3月17日:自動改札機を設置し、使用開始。
  • 2001年(平成13年)11月18日:JR東日本でICカード「Suica」の利用が可能となる。
  • 2004年(平成16年)4月1日:帝都高速度交通営団(営団地下鉄)民営化に伴い、東西線の駅は東京地下鉄(東京メトロ)に継承される[報道 2]。
  • 2007年(平成19年)3月18日:東京メトロでICカード「PASMO」の利用が可能となる。
  • 2019年(令和元年)8月31日:びゅうプラザの営業を終了。
  • 2024年(令和6年)
  • 1月31日:東京メトロの定期乗車券の取扱を終了。
  • 6月25日:南口に、みどりの窓口とNewDaysが一体となった「NAKANO stand」が開業。