豊橋(とよはし) |
東海道新幹線 |
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浜松 |
→ |
豊橋 |
→ |
三河安城 |
東海道本線 |
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菊川 |
→ |
→ |
愛野 |
飯田線 |
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→ |
船町 |
名鉄名古屋本線 |
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→ |
伊奈 |
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所在地 |
愛知県豊橋市花田町字西宿 |
所属事業者 |
東海旅客鉄道(JR東海)
日本貨物鉄道(JR貨物)
名古屋鉄道(名鉄) |
駅構造 |
地上駅(橋上駅) |
ホーム |
2面3線(新幹線)
5面8線(在来線・名鉄線1線含む) |
乗車人員 |
JR東海 28,783人/日(2019年)
名鉄 17,626人/日(2019年) |
開業年月日 |
1888年(明治21年)9月1日 |
駅種別 |
共同使用駅(2社共同管理)
駅長配置駅(管理駅)・JR全線きっぷうりば
駅員配置駅(名鉄) |
所属路線 |
■東海道新幹線 |
キロ程 |
293.6km(東京起点) |
所属路線 |
■東海道本線 |
駅番号 |
CA42 |
キロ程 |
293.6 km(東京起点) |
所属路線 |
■飯田線 |
駅番号 |
CD00 |
キロ程 |
0.0 km(豊橋起点) |
所属路線 |
■名鉄名古屋本線 |
駅番号 |
NH 01 |
キロ程 |
0.0km(豊橋起点) |
乗換 |
新豊橋駅(豊橋鉄道渥美線)
駅前停留場(豊橋鉄道東田本線) |
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豊橋駅西口 |
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N700S系 |
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豊橋駅(とよはしえき)は、愛知県豊橋市花田町字西宿にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)・名古屋鉄道(名鉄)の駅である。
愛知県東部、東三河地区の中心都市・豊橋市に位置し、その中心市街地に立地する駅である。隣接する駅も含めて多数の鉄道路線が伸び、加えて路面電車・路線バスなどの公共交通機関も集中しており、「東三河の交通拠点」として位置づけられている。
豊橋駅はJR東海・JR貨物・名鉄の3社が運営する。乗り入れるのはJRの東海道新幹線・東海道本線(駅番号:CA42)・飯田線(駅番号:CD00)、名鉄の名古屋本線(駅番号:NH01)の計4路線である。駅は名鉄が乗り入れる3番線も含めJRの施設であり、名鉄はそこに入居する扱いになっている。また、隣接する新豊橋駅からは三河田原駅までを結ぶ豊橋鉄道渥美線、駅前停留場からは路面電車の豊橋鉄道東田本線の2路線がそれぞれ伸びている。
このうち愛知県の県庁所在地名古屋市へは、JR東海道新幹線・東海道本線と名鉄名古屋本線の3路線が通じる。この区間ではJR東海・名鉄の両社から各種特別企画乗車券が発売されており、激しいシェア争いが展開されている。ただし豊橋駅は両社の「共同使用駅」であり、構内を共有している。なお、2005年から名鉄線用の発車標は他の名鉄の駅では通常省略される「名鉄岐阜」「名鉄一宮」「名鉄名古屋」の名鉄を省略せずに表示している。
貨物営業を担当するJR貨物は東海道本線と飯田線において第2種鉄道事業者として貨物列車を運転しているが、豊橋駅に停車する貨物列車は存在しない。ただし、コンテナ取扱駅としての機能は豊橋オフレールステーションとして残存する。
駅の開業は1888年(明治21年)。当初からの東海道本線に加え1897年(明治30年)に飯田線、1927年(昭和2年)に名鉄線が乗り入れ、1964年(昭和39年)に東海道新幹線が開通して現在の路線網ができあがった。JRと名鉄の2社が運営する現在の体制になったのは1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化によるものである。同年3月15日まで国鉄二俣線の一部列車が東海道本線経由で直通運転していたが、開始時期は不明。
豊橋駅の事務管コードは、▲520135となっている。
東京駅からの場合、新幹線定期券の発売可能な西限駅となる。
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373系ホームライナー |
名鉄1800系 |
駅構造
駅舎
- 駅舎は東西自由通路を併設する橋上駅舎 であり、ホームの上空部分に設置されている。橋上の改札階とホームの移動用に階段のほか、エスカレーター・エレベーターが各ホームに設置されている。改札口はJR線・名鉄線改札口と新幹線改札口の2か所で、どちらも自由通路に面する。
- JR全線きっぷうりば設置駅。JR東海の駅としては駅長配置駅(直営駅)であり、管理駅として二川駅を管理している。
- 名鉄線の有人窓口は改札前と3番線入口(いずれもJR線へは業務委託されておらず名鉄線係員による直営)の2ヶ所。ミューチケットはこれらの窓口のほか、改札外にある3台の自動券売機で発売している。改札内にミューチケット券売機は設置されていない。manacaは有人窓口および自動券売機で常時購入可能。
ホーム・配線
- 豊橋駅のホームは、大きく分けて東側にJRの在来線(東海道本線・飯田線)と名鉄線のホームが、西側に新幹線のホームが配置されている。新幹線の駅は高架駅である例が多いが、豊橋駅は地上駅で、在来線のみならず新幹線も線路やホームがほぼ地平レベルに存在する。東海道新幹線の地上駅は、品川・米原と豊橋のみである。駅の前後は高架線なのに、豊橋駅周辺だけが地上に降りているのは、駅のすぐ北側(新大阪方面)に県道388号線の城海津(しろかいづ)跨線橋があるため。
在来線・名鉄線
- 在来線・名鉄線のホームは計5面8線。ホームの形状は、片側のみに線路が接する単式ホーム(1面1線)、両側に線路が接する島式ホーム(2面4線)、そしてホームの端が同一平面で繋がった頭端式ホーム(櫛形ホーム・2面3線)が混在する。ホーム番号は東側を起点に1番線から8番線まであり、頭端式ホームの3線が1・2・3番線、単式ホームの1線が4番線、島式ホームの4線が5・6・7・8番線である。頭端式ホームは4番線の単式ホームの北側を切り欠いた形で、同一平面上で移動が可能である。1-4番線は他のホームより有効長が短い(1,2,4番線がJR線6両、3番線が名鉄線8両にそれぞれ対応)。
- 1・2番線に飯田線の列車が、3番線に名鉄線の列車が発着し、4-8番線には東海道本線の列車が発着する。ただし、ごくわずかだが4番線を使用する飯田線の列車もある。
- 飯田線の列車が1・2番線に入線中に名鉄線の列車の出発は可能だが、名鉄線の列車の入線中に1・2番線の飯田線の列車の出発または飯田線の列車が出発中に名鉄線の列車の入線は不可となっている。東海道本線は上り、下り列車ともに4~8番線の各線から出発はできるが、入線は上り列車が4~6番線、下り列車が7・8番線に限られる。
- このため、浜松方面から飯田線に乗り入れる列車が設定される場合は、豊橋駅停車後、西小坂井駅まで引き上げられ、西小坂井駅留置線で方向転換ののち4番線に再入線する。現在でも飯田線の特急「伊那路」に使用される373系電車は浜松駅から普通列車または回送列車として豊橋駅まで送り込まれるが、この際にも豊橋駅下り線に入線したのち、上述の経路で豊橋運輸区まで転線を余儀なくされている。かつて、静岡地区を拠点にジョイフルトレイン「ゆうゆう東海」や急行形電車を使用した飯田線直通運転の臨時観光列車が頻繁に運行された時期があるが、この際には多くの場合、乗客を乗せたまま豊橋-西小坂井間を往復していた。この転線措置は東海道本線浜松方面から飯田線に乗り入れる場合にのみ行われているものであり、飯田線から東海道本線上り方向に直通する場合、あるいは名古屋方面と飯田線との相互間の直通運転に際してはこのような転線措置は不要であるため行われない。
- また、ホーム上にはICカード乗車券用のJR(新幹線利用を含む)・名鉄乗り換え用簡易改札機が設置されている。名鉄線のみ利用の場合はタッチの必要はない。
- 8番線の西側にもう1面島式ホームがある。これはかつて豊橋駅まで直通運転していた二俣線(現・天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線、2つ東の新所原駅が起点)のホームで、直通運転をとりやめた現在では留置に使用されるのみである。このため9・10番線は欠番となっている。
- 構内にはホームに隣接しない線路も複数存在する。そのうち東海道本線の浜松寄り東側に伸びる線路は、豊橋鉄道渥美線の花田信号所に繋がる。ここはかつて渥美線との間で貨車の受け渡しが行われた場所で、新車搬入の際などに使用されたことがある。また構内の名古屋寄り(1・2番線ホーム北側)には豊橋運輸区が設置されている。
- 建設時の経緯から飯田線の前身・豊川鉄道と名鉄の前身・愛知電気鉄道は、豊橋駅から平井信号場までの約4kmの区間において線路を共用したが、これは両者がJR東海・名鉄となった現在でも残る。この共用区間では、名鉄の列車本数は1時間あたり最大6本と協定によって制限されている。また駅名標は、名鉄線のものについてもJRの様式で設置されている。
のりば
線 |
路線 |
方向 |
行先 |
1 |
■飯田線 |
下り |
豊川・飯田方面 |
2 |
3 |
■名鉄名古屋本線 |
東岡崎・金山・名鉄名古屋方面 |
4 |
■飯田線 |
豊川・飯田方面 |
■東海道本線 |
名古屋方面 |
5-8 |
■東海道本線 |
名古屋方面 |
上り |
浜松・静岡方面 |
新幹線
- 新幹線のホームは計2面3線で、ホームの形状は単式ホーム(1面1線)および島式ホーム(1面2線)である。ホーム番号は東側(在来線側)から11番線・12番線・13番線の順で、島式ホーム東側が11番線、その反対側が12番線、単式ホームが13番線である。
- 基本的に、12番線を上り列車が、13番線を下り列車が使用する。11番線はダイヤが乱れた際の予備のホームで通常列車は発着せず、工事用車両の留置に供される。12番線と13番線の間には上下の通過線が通る。
のりば
線 |
路線 |
方向 |
行先 |
11・12 |
■東海道新幹線 |
上り |
東京方面 |
13 |
下り |
新大阪方面 |
豊橋オフレールステーション
- 豊橋オフレールステーション(略称:豊橋ORS)は、豊橋市北島町中川原(船町駅北東側)にあるJR貨物のコンテナ取扱駅である。コンテナ取扱駅ながら貨物列車が発着せず、列車輸送にかえて最寄の列車発着駅までトラックによる代行輸送を行う「オフレールステーション」のひとつ。豊橋ORSの場合、トラック便は西浜松駅(浜松市)との間に1日3往復設定されている。大型コンテナおよび産業廃棄物の取り扱いは豊橋ORSでは行っていない。
- 豊橋駅はかつて貨物列車が発着していたが、1998年(平成10年)10月3日より発着のない「自動車代行駅」に変更された。さらに2006年(平成18年)4月1日、トラックで代行輸送を行うコンテナ基地の名称を統一した際、ORSとなった。列車の発着がないものの豊橋ORSには線路が残る。しかし、車止めが設置されており旅客駅側とは分断されている。
- 国鉄(のちJR貨物)が展開する「物資別適合輸送」の1つにかつては飼料輸送があり、国鉄は日本飼料ターミナル株式会社を1969年(昭和44年)に設立、配合飼料の中継サイロ基地を養鶏が盛んな場所へと設置していた。この中継基地が1969年12月、豊橋駅にも新設されている。しかし、1970年代後半以降の利用の低下で基地は閉鎖され、会社そのものも1986年(昭和61年)に解散した。
- 豊橋駅は貨車操車場の機能を持っていた時期がある。飯田線沿線の佐久間ダム建設の際、ダム建設資材輸送のための飯田線輸送力増強の一環として、豊橋駅の操車場機能が強化され、1955年(昭和30年)駅が拡張された。操車場としての分類は1978年10月ダイヤ改正の時点で「地区指定組成駅」であった
が、1984年2月ダイヤ改正に伴うヤード集結系貨物輸送の廃止によって役目を終えた。
歴史
- 1888年(明治21年)9月1日:官設鉄道の駅として、豊橋駅開業。
- 1897年(明治30年)7月15日:豊川鉄道が豊川駅まで開通、同鉄道の豊橋駅開設。
- 1899年(明治32年)12月11日:豊川鉄道の豊橋駅が吉田駅に改称。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定。豊橋駅を通る官設鉄道線を東海道本線と命名。
- 1916年(大正5年)7月10日:駅舎を改築、新駅舎使用開始。
- 1925年(大正14年)7月14日:駅前に、豊橋電気軌道(現・豊橋鉄道東田本線)の駅前停留場が開業。
- 1927年(昭和2年)
- 5月27日:駅舎を改築。
- 6月1日:吉田駅に、愛知電気鉄道豊橋線が乗り入れ。
- 10月1日:駅南南東に、渥美電鉄(現・豊橋鉄道渥美線)の新豊橋駅が開業。
- 1929年(昭和4年)4月21日:西口を開設。
- 1935年(昭和10年)8月1日:愛知電気鉄道が合併で名古屋鉄道(名鉄)になる。
- 1936年(昭和11年)12月1日:二俣西線 新所原-三ヶ日間 (12.1 km) 開業(豊橋駅乗り入れ開始時期は不明)。
- 1943年(昭和18年)8月1日:豊川鉄道が国有化され飯田線となる。あわせて吉田駅を豊橋駅に統合、豊橋駅は国有鉄道と名鉄の共同使用駅となる。
- 1945年(昭和20年)6月20日:空襲で駅全焼。
- 1946年(昭和21年)2月1日:西口の営業を再開。
- 1948年(昭和23年)5月16日:名鉄豊橋線、名古屋本線に改称。
- 1950年(昭和25年)3月14日:「民衆駅」の新駅舎が竣工。3月30日に国鉄総裁加賀山之雄臨席で竣工式を挙行、4月1日より駅舎開業。
- 1953年(昭和28年)7月21日:東海道本線の浜松駅から名古屋駅まで電化。この日から特急「はと」が豊橋駅に停車を開始。
- 1964年(昭和39年)10月1日:東海道新幹線開通、新幹線停車駅となる。
- 1970年(昭和45年)
- 3月15日:新幹線のホームが16両対応に延伸される。
- 7月1日:新駅舎「豊橋ステーションビル」が営業開始。
- 1986年(昭和61年)11月1日:荷物の取り扱いを廃止。
- 1987年(昭和62年)
- 3月15日:国鉄二俣線の廃止に伴い9・10番線ホームが廃止される。
- 4月1日:国鉄分割民営化により、国鉄豊橋駅は東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)が継承。
- 1996年(平成8年)9月16日:橋上駅舎・東西自由通路の使用を開始。
- 1997年(平成9年)
- 3月9日:駅ビルの商業施設「カルミア」が開業。
- 6月11日:駅ビルのホテル「ホテルアソシア豊橋」が開業。
- 1998年(平成10年)
- 2月18日:新幹線改札口に自動改札機を導入。
- 2月19日:駅前停留場が東口駅前広場のペデストリアンデッキ下(現在地)に設置。
- 3月:ペデストリアンデッキ、豊橋駅東口サークルプラザ新設など東口駅前広場の整備が完成。
- 10月3日:JR貨物、豊橋駅を「自動車代行駅」に指定。コンテナ貨物列車の設定廃止。
- 2003年(平成15年)10月1日:新幹線ダイヤ改正で「ひかり」停車本数増加(1日上下6本から16本へ)。
- 2005年(平成17年)6月25日:名鉄においてトランパスが利用可能に(2012年(平成24年)2月29日をもってサービス終了)。
- 2006年(平成18年)11月25日:JR東海においてICカード「TOICA」の利用が可能となる。
- 2008年(平成20年)3月11日:南口自由連絡通路を新設。
- 2011年(平成23年)2月11日:名鉄においてICカード「manaca」の利用が可能となる。
- 2012年(平成24年)4月21日:TOICA・manaca相互利用が可能となる。飯田線・名鉄線ホーム(1・2・3番線)にはJR←→名鉄の乗り換え用簡易改札機が設置された。
- 2015年(平成27年)8月7日:在来線改札内の「駅ナカ」化による第1号店として「ベルマート豊橋店」がオープン。10月には「成城石井」や「ミニプラ」など4店舗が、12月には「PRONTO」などが入る「フードテラス」がオープンした。
- 2017年(平成29年)
- 8月:在来線有人改札をガラス張りのウォークインタイプに改装。
- 10月5日:飯田線用の整理券精算機(整理券読み取り機能付き運賃箱、レシップ製)を設置。
- 2018年(平成30年)3月:駅ナンバリングが導入され、使用を開始する。当駅にはCA42(東海道線)、CD00(飯田線)が与えられた。
- 2022年(令和4年)9月28日:ジェイアール東海ツアーズ豊橋支店が閉店。
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