JR東日本・古川駅
古川(ふるかわ)
東北新幹線 仙台 古川 くりこま高原
陸羽東線 陸前谷地 塚目
所在地 宮城県大崎市古川駅前大通一丁目7-35
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
駅構造  高架駅(新幹線)
橋上駅(在来線)
ホーム  2面2線(新幹線)
1面2線(在来線)
乗車人員  新幹線 2,260人/日(2022年) 
JR東日本 3,986人/日(2022年)
開業年月日 1913年(大正2年)4月20日
駅種別 直営駅(管理駅) みどりの窓口
所属路線 東北新幹線
キロ程 395.0km(東京起点) 
所属路線 陸羽東線
キロ程 9.4km(小牛田起点)
古川駅
古川駅
キハ110形気動車
キハ110形気動車
古川駅(ふるかわえき)は、宮城県大崎市古川駅前大通一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。東北新幹線と、在来線の陸羽東線が乗り入れ、接続駅となっている。
古川駅は、1913年(大正2年)に現在の陸羽東線のうち小牛田駅から岩出山駅までの区間が部分開通したのと同時に開業した。開業当時の駅員は運輸担当が13名、保線担当が7名で、この他に赤帽が1名、営業許可された売店が1店舗あった。
こうして営業を始めた古川駅だったが、まもなく一つの問題が発生した。茨城県猿島郡古河町の東北本線古河駅と駅名が似ているという事で、鉄道荷物が古川駅と古河駅で相互に誤って届くという事が起こるようになった。そこで東京の鉄道管理局は古川駅の駅名を「志田古川駅」に変更することを検討し、またこの他に適切な駅名があればそれへの変更も考慮するとした。これに対して古川が属する志田郡郡長は、志田古川は駅名として不適切であるとし、古河駅の改名を希望した。また、やむなく古川駅を改名する場合として「古川町駅」を第一希望とし、次いで「陸前古川駅」を改称候補として上げた。結果として古川駅は1915年(大正4年)に陸前古川駅に変更されることになった。
東北新幹線の建設が具体性を帯びてくると、古川市は周辺の自治体と共に新幹線駅実現を目指して政府に働きかけを行い、1971年(昭和46年)に古川駅への新幹線駅設置が決まった。この付近の新幹線駅の場所については、古川駅、北浦駅、小牛田駅の3案があり、それぞれ長短があったが、古川市がこの地域の行政や道路交通の中心であるという判断から、古川駅が選ばれた。新幹線の計画線上に当たった古川駅前の一部の住人は、新幹線ルートの変更を求めて測量を拒否し、このために古川駅周辺での新幹線工事は後回しにされたが、最終的には国鉄と住人の間で妥協が成立し、建設工事は進められることになった。旧来の駅舎から東側へ300メートル程の位置に新しい駅舎が建設され、東北新幹線の開業に先立って1980年(昭和55年)から陸羽東線の駅として供用を開始した。この時に陸前古川駅から古川駅へと再び駅名が戻された。旧来の駅舎は取り壊されて、その跡地は貨物取扱所となった。東北新幹線は1982年(昭和57年)に大宮駅と盛岡駅の間で部分開業し、ここに古川駅は新幹線停車駅となった。


駅構造

E5系
E5系
東北新幹線と陸羽東線の線路が直角に交差している。
陸羽東線は地上駅(橋上駅)で、島式ホーム1面2線を持つ。ホームは古川駅移転時の鉄道輸送事情を考慮し約8両分の長さがある。新幹線ホームは3階にある高架駅。本線(通過線)をはさんだ2面3線の構造となっているが、13番線にあたる部分には線路が敷かれていないので、実質的には2面2線の構造になっている。
当駅では、在来線コンコースと新幹線コンコースを直接つなぐ新幹線連絡改札口は設置されておらず、陸羽東線と新幹線の乗換は改札外乗換となる。
直営駅(駅長・管理助役・助役配置)・管理駅でもあり、陸羽東線の塚目駅 - 中山平温泉駅間の各駅を管理下におく。以前は地区駅として古川地区センターが設置され、石巻駅・小牛田駅・くりこま高原駅の各管理駅を統括していた。
事務管コードは▲231304を使用している。
駅舎の2階には、みどりの窓口、自動券売機、指定席券売機、自動改札機(新幹線・在来線)、待合室、NewDays、VIEW ALTTEがある。このほか駅舎の1階には飲食店などが入居する。2021年5月1日には、1階西口出入口付近に多目的スペースが開設された。
古川駅1階には1990年にファッション店街の古川ピボットが開業し、1998年に業態転換しショッピングセンター「古川駅食品館ピボット」となった]。しかし、駅周辺の競争激化や新型コロナウイルスの感染拡大の影響から2021年9月30日に閉館した]。
また、1960年代後半から駅構内に立ち食いそば店「古川そば」があったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により売り上げが減少し、駅舎の耐震工事が行われることになったため2023年2月19日に閉店した。

のりば

番線 路線 方向 行先 備考
在来線ホーム
1 陸羽東線 上り 小牛田方面 一部は2番線
2 下り 鳴子温泉・新庄方面
新幹線ホーム
11 東北・北海道新幹線 下り 盛岡・新青森・新函館北斗方面
秋田新幹線 秋田方面
12 東北新幹線 上り 仙台・大宮・東京方面


古川オフレールステーション
  • 古川オフレールステーション(略称、古川ORS)は、駅の西側、大崎市古川駅前大通1丁目にあるJR貨物のコンテナ集配基地。ここは移転前の古川駅(当時は陸前古川駅)があった場所の北側である。なお、陸羽東線のJR貨物の第二種鉄道事業は廃止されているため、貨物駅ではなく、貨物列車の発着もない。現在は列車代替のトラック便が1日2往復、仙台貨物ターミナル駅との間に運行されている。
  • 取扱貨物は、コンテナ貨物のみで、12 ftコンテナを取り扱っている。
  • かつて古川駅は貨物列車が発着していた。しかし1996年にトラック代行輸送に転換され自動車代行駅となり、2002年には陸羽東線のJR貨物の第二種鉄道事業が廃止され、JR貨物古川駅は廃止、施設を流用して古川コンテナセンターが設置された。その後2006年の名称整理の際に古川オフレールステーションに改称している。

歴史
  • 1913年(大正2年)4月20日:国有鉄道陸羽線(現在の陸羽東線)の古川駅として開業(北緯38度34分15.1秒 東経140度57分50秒)。一般駅。
  • 1915年(大正4年)6月11日:陸前古川駅(りくぜんふるかわえき)に改称。
  • 1971年(昭和46年)11月30日:自動券売機を設置。
  • 1974年(昭和49年)4月1日:みどりの窓口営業開始。
  • 1980年(昭和55年)11月1日:旅客設備が現在地(北緯38度34分14秒 東経140度58分3.9秒)に移転、古川駅に再改称。
  • 1982年(昭和57年)6月23日:東北新幹線開業。
  • 1984年(昭和59年)2月1日:荷物の取扱を廃止。
  • 1986年(昭和61年)10月21日:コンテナ貨物の取扱を開始。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、JR東日本・JR貨物の駅となる。
  • 1990年(平成2年)7月15日:駅ビル「ピボット」開業。
  • 1996年(平成8年)3月16日:貨物列車の発着が廃止され、自動車代行駅となる。
  • 1997年(平成9年)3月22日:速達型やまびこ停車開始。
  • 2002年(平成14年)4月1日:JR貨物古川駅が廃止、古川コンテナセンターが設置される。
  • 2006年(平成18年)4月1日:古川コンテナセンターが古川オフレールステーションに改称。
  • 2010年(平成22年)2月24日:駅南口・中里口側のエスカレーターの使用開始(正面口・東口側のエスカレーターは以前より使用されていた)。
  • 2014年(平成26年)4月1日:在来線改札口でSuicaの利用開始(当時は簡易Suica改札機を設置。チャージ残額での利用のみ可能、Suicaカードの及びSuica定期券の発売はしない)。
  • 2016年(平成28年)3月26日:東北新幹線仙台 - 古川間、陸羽東線小牛田 - 古川間でもSuicaの利用が開始。古川駅がSuica対応駅となり、Suica 及び Suica 定期券の発売・払いもどし・再発行の取り扱い開始。同時に在来線改札口に自動改札機を導入(簡易Suica改札機は撤去)。
  • 2018年(平成30年)5月11日:びゅうプラザの営業を終了。
  • 2020年(令和2年)3月14日:新幹線eチケットサービス開始。
  • 2021年(令和3年)
  • 3月13日:タッチでGo!新幹線のサービスを開始]。
  • 5月1日:1階西口に多目的スペースが開設。
  • 9月30日:ショッピングセンター「古川駅食品館ピボット」が閉館]。
  • 10月1日:古川地区センターを廃止し、仙台地区センターに統合。地区駅指定が解除される。
  • 2023年(令和5年)2月19日:駅構内の立ち食いそば店「古川そば」閉店。