荒川一中前停留場は、東京都荒川区南千住一丁目にある都電荒川線の停留場です。
ホームは、相対式2面2線、駅番号はSA02。停留場名は、近隣にある荒川区立第一中学校(地元では「荒川一中」あるいは単に「一中」と呼ばれる)に由来する。副停留場名として、「ジョイフル三ノ輪前」(ジョイフルみのわまえ)と付けられています。
2000年(平成12年)11月11日に沿線住民の請願により開業しています。
荒川線の停留場では最も新しいものです。
乗車ホーム |
路線 |
方向 |
行先 |
南側 |
都電荒川線(東京さくらトラム) |
上り |
町屋駅前・荒川遊園地前・早稲田方面 |
北側 |
下り |
三ノ輪橋方面 |
都電荒川線の終点三ノ輪橋停留場付近から都電の線路の北側を線路と並行して伸びている三ノ輪銀座商店街、通称「ジョイフル三ノ輪」は、都電荒川線の前身である王子電気軌道の開通が大きく影響して形成された商店街です。
立地する南千住一丁目の人口減少による購買力低下が影響して、ジョイフル三ノ輪は寂れてきているという問題意識があり、活性化対策の一環として都電停留場の新設が打ち出されました。
これは、ジョイフル三ノ輪の一方の端にある三ノ輪橋停留所から遠い側では空き店舗が目立ち、買い物客も途中で折り返してしまうという傾向が見られたことから、停留所で商店街を挟むことにより、都電を利用してやってくる買い物客に配慮するとともに、利用客を商店街全体に回遊させることを狙いとしたものでした。
商店街の組合長を代表者として東京都に請願して都議会に認められ、停留所が新設されることになりました。
停留所名そのものは、荒川区立第一中学校の略称名が採用されたが、副名称として商店街の名称が付与されました。
こうして2000年(平成12年)11月11日、荒川一中前停留所が開設されました。
開業から8年余りを経た2008年(平成20年)の研究によれば、荒川一中前停留所に近い側のジョイフル三ノ輪内店舗に多少の売り上げ増加が見られたが、全体としては停留所開設の経済的効果は微々たるものであった、とされています。
商店主などからも、停留所新設効果の小ささを嘆く声があっました。もともと地元の固定客に頼っている店舗が多く、都電観光客を受け入れる体制がないことが原因であると分析されました。一方で都電グッズの販売など都電観光客を明らかに意識した店舗では、都電観光客に依存している傾向があり、そうした都電利用客を他の店舗も吸い上げる工夫が必要であると総括されています。
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