海上自衛隊のミサイル艇 |
ミサイル艇「はやぶさ」型 PG "HAYABUSA" Class |
スペックデータ |
基準排水量 |
200t |
主要寸法 |
50x8.4x4.2x1.7m
(長さ、幅、深さ、喫水) |
主機械 |
ガスタービン3基 3軸
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馬 力 |
16,200PS |
速 力 |
44kt |
主要兵装 |
62口径76ミリ速射砲×1
90式艦対艦誘導弾連装発射筒×2 |
特殊装置 |
ウォータージェット推進装置 |
定 員 |
21名 |
同型艦 |
PG-824「はやぶさ」 PG-825「わかたか」
PG-826「おおたか」 PG-827「くまたか」
PG-828「うみたか」 PG-829「しらたか」 |
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ミサイル艇「はやぶさ(2代)」型について
1999年におこった不審船騒動に後押しされる形で建造された新型ミサイル艇。従前の「1号」型に比べて排水量は4倍に拡大され、76mm砲を搭載するなど火力も増強されている。この排水量クラスにしては珍しく固有名称が付与されており、海上自衛隊が当艇にかける期待の強さがうかがえる。
高速で逃げ回る船舶を追尾できるよう、強力なガスタービンエンジンを3基も搭載(「1号」型は1基)しており、海上自衛隊初のウォータージェット推進により最高44ノットもの速力を発揮できる。これはこれまで海上自衛隊保有の艦艇で最高のスピードである。
対小型艦艇の攻撃兵装としては90式艦対艦誘導弾では強力すぎるため、当艇では76mm速射砲も搭載した。これは護衛艦(DD、DE)などに搭載されているOTOメララ製速射砲の改良型であるが、砲塔の形状はステルス性に配慮されたものになっている。また警告射撃などに使用するため12.7mm重機関銃も搭載された。他に衛星リンクを使用した通信設備や赤外線暗視装置なども装備されており日本近海の不審船対策に加わる新たな戦力として期待されている。 |
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ミサイル艇「1号」型 PG "1" Class |
スペックデータ |
基準排水量 |
50t |
主要寸法 |
21.8x7.0x3.5x1.4m
(長さ、幅、深さ、喫水) |
船型 |
ハイドロフォイル型 |
主機械 |
ガスタービン1基 1軸 |
馬 力 |
4,000PS |
速 力 |
46kt |
主要兵装 |
90式艦対艦誘導弾連装発射筒×2
20ミリ機関砲×1 |
定 員 |
11名 |
同型艦 |
PG-821「ミサイル艇1号」
PG-822「ミサイル艇2号」
PG-823「ミサイル艇3号」
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ミサイル艇「1号」型について
海上自衛隊が保有していた魚雷艇の後継として建造された高速ミサイル艇。1967年の中東戦争で旧ソビエト製のミサイル艇がイスラエル駆逐艦を撃沈したことからミサイル艇の威力を世界各国の海軍が重視するようになった。海上自衛隊も昭和40年代から高速ミサイル艇の導入を模索していたのだが、大型艦艇の整備が優先されたため、ミサイル艇の建造がようやく認められたのは平成2年度計画であった。 沿岸における哨戒・海上阻止を主任務とした当タイプは、イタリア製ミサイル艇「スパルヴィエロ」型をベースに改良が加えられており、海上自衛隊初のハイドロフォイル(水中翼)型の船体を持っている。 武装は国産の対艦ミサイルSSM−1Bを4発搭載している。この対艦ミサイルは防衛庁技術研究本部が開発したもので陸上自衛隊も地上発射型の対艦ミサイルとして装備している。
しかし、この小型ミサイル艇の調達は3隻で終了しており、平成11年度予算以降に調達予定のミサイル艇(「はやぶさ」型)では計画排水量が200トンと大型化している。また当艇も1999年の不審船騒ぎの影響で能力強化が予定されており、平成12年度予算で2隻分の能力向上対策予算が計上されている。
同型は、既に全艦が退役している。 |
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