JR城端線 福野駅
福野(ふくの)
高儀福野東石黒
所在地 富山県南砺市松原新
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 城端線
キロ程 19.4km(高岡起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗車人員 730人/日(2019年)
開業年月日 1897年(明治30年)5月4日
駅種別 簡易委託駅 みどりの窓口
(e5489サービス対象外・カード支払不可)
福野駅
福野駅
福野駅前 福野駅ホーム
福野駅前 福野駅ホーム
出札口 ホームから城端方面を見る
出札口 ホームから城端方面を見る
福野駅(ふくのえき)は、富山県南砺市松原新にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)城端線の駅です。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有しており、列車交換が可能な地上駅です。
上りホーム側に駅舎があり、各ホームへは木造の跨線橋で連絡しています。
駅舎は開業以来の木造平屋建てで富山県内最古のものです。
かつて駅舎入口に掲げられていた駅名標は、2015年(平成27年)7月から8月にかけての改装工事の際に撤去され、一時金沢市へ廃棄物として運搬されていたが、これを惜しんだ栗山福野中部自治振興会会長や長井久美子南砺市議会議員の要望により、腐蝕防止のためアクリル板で覆った上、当駅ホームに再び設置されています。
同駅名標は1970年(昭和45年)頃に設置されたもので、中島春緑南砺市書道連盟委員長の揮毫であるとのことです。
北陸広域鉄道部の管理下にあり、地元のタクシー会社が駅務を受託する簡易委託駅ですが、みどりの窓口や自動券売機も設置されています。
以前は、加越能鉄道加越線もこの駅に乗り入れていましたが、1972年に加越線が廃止になっています。

城端線のりば
ホーム 路線 方向 行先
1 城端線  上り 高岡方面
2 下り 城端方面

貨物取扱

当駅における貨物取扱は、1980年(昭和55年)9月25日に廃止された。かつて当駅に接続していた川田工業専用線は一部が残存している。
1953年(昭和28年)10月10日付『鉄道公報』第1254号通報専用線一覧別表掲載中、当駅接続の専用線は次の通りであった。
  • 北陸車両線(動力:手押、作業粁程:0.2粁、備考:同専用線は加越線より分岐する)
1970年(昭和45年)10月1日現在における当駅接続の専用線は以下の通りであった。
  • 川田工業線(動力:加越能鉄道所有機関車及び手押、作業粁程:0.4粁(第1積卸線)・0.2粁(第2積卸線)、総延長粁程:0.6粁、備考:同専用線は加越線より分岐する)

加越能鉄道 福野(ふくの)
加越線(廃止) 柴田屋 福野 焼野
所在地 富山県南砺市松原新
所属事業者 加越能鉄道
所属路線 加越線
キロ程 12.8km(石動起点)
駅構造 地上駅
開業年月日 1915年(大正4年)7月21日
廃止年月日 1972年(昭和47年)9月16日
駅種別  共同使用駅 
福野駅に入線する加越線の跨線橋
福野駅に入線する加越線の跨線橋
駅はこのあたりにあったのですが・・・ 加越線福野駅跡地は川田工業の工場となっています
加越線福野駅跡 加越線福野駅跡地は川田工業の工場となっています
城端線および県道とオーバークロスしています 城端線列車が跨線橋の下を通過しました
城端線および県道とオーバークロスしています 城端線列車が跨線橋の下を通過しました
加越能鉄道加越線福野駅は、城端線と加越線の分岐駅です。
もともとは中越鉄道の駅で1897年(明治30年)5月4日 に開業しています。
その後、砺波鉄道がこの中越鉄道と接続する目的で加越線を建設し、1915年(大正4年)7月21日には福野駅-庄川町駅間が開通しています。 さらに1922年(大正11年)7月22日には石動駅-福野駅間が開通して、加越線が開通しています。
しかしその後、加越線が1972年(昭和47年)9月15日に全線廃止の憂き目を見ています。
加越線ホーム跡は現在では川田工業の工場敷地になっています。また城端線と並行して走る県道とその県道に合流する市道には加越線の跨線橋が架かっていて、加越線最大の遺構と言えます。 

歴史

  • 1896年(明治29年)6月6日:中越鉄道が高岡 - 城端間の起工式を挙行する。
  • 1897年(明治30年)
    • 4月9日:中越鉄道線当駅 - 黒田仮停車場間が竣工する。
    • 5月4日:中越鉄道線黒田仮停車場 - 当駅間の開業に伴い、東礪波郡福野町において開業し、終着駅として一般運輸営業を開始する。
    • 7月16日:当駅 - 福光駅間が竣工する。
    • 8月18日:当駅 - 福光駅間が開業する。
  • 1909年(明治42年)9月29日:富山県行啓中の皇太子が午后1時37分に当駅に到着し、奉迎の人々に会釈を賜う。
  • 1899年(明治32年)5月30日:当駅 - 出町駅間に高儀駅が開業する。
  • 1913年(大正2年):この年、駅舎を改築する。
  • 1915年(大正4年)
    • 7月19日:中越鉄道が加越鉄道と当駅共同使用契約を締結する。
    • 7月21日:砺波鉄道線(後の加越能鉄道加越線)当駅 - 青島町駅間が開業する。
  • 1919年(大正8年)9月17日:金福鉄道との会社合併により、砺波鉄道が加越鉄道と改称する。
  • 1920年(大正9年)9月1日:中越鉄道の国有化により、中越鉄道の駅は鉄道省(国鉄)中越線の駅となる。当駅は旅客、手荷物、小荷物及び大貨物の取扱を行う。
  • 1922年(大正11年)7月22日:加越鉄道線当駅 - 石動駅が開業する。
  • 1926年(大正15年・昭和元年)8月15日:加越鉄道線当駅 - 津沢駅間に安居寺駅が開業する。
  • 1929年(昭和4年):中央本線牛込駅にて使用されていた跨線橋の払下げを受け、福野町がこれを加越鉄道に寄附し福野駅に設置する。
  • 1935年(昭和10年)5月10日:加越鉄道線当駅 - 高瀬村駅間に焼野駅が開業する。
  • 1939年(昭和14年)2月1日:構内に福野電信取扱所を設置する。ただし電報配達事務を取扱わない。
  • 1942年(昭和17年)8月1日:国有鉄道中越線高岡駅 - 城端駅間が城端線に改称され、当駅もその所属となる。
  • 1943年(昭和18年)1月1日:会社合併により、加越鉄道線は富山地方鉄道加越線となる。
  • 1944年(昭和19年)5月18日:富山地方鉄道加越線当駅 - 高瀬神社駅間の焼野駅を廃止する。
  • 1950年(昭和25年)10月23日:加越線の譲渡により、富山地方鉄道加越線が加越能鉄道加越線となる。
  • 1951年(昭和26年)8月10日:城端線当駅 - 福光駅間に東石黒駅が開業する。
  • 1956年(昭和31年):新たにホームを設置し、列車交換を可能にする。
  • 1959年(昭和34年):新たに跨線橋を設置する。
  • 1969年(昭和44年)4月1日:加越線当駅 - 高瀬神社駅間に焼野駅が再開業する。
  • 1972年(昭和47年)9月16日:加越能鉄道加越線が廃止される。
  • 1974年(昭和49年)10月1日:営業範囲を改正し、旅客、荷物及び車扱貨物を取扱う駅となる。
  • 1980年(昭和55年)9月25日:営業範囲を改正し、車扱貨物の取扱を廃する。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:営業範囲を改正し、荷物の取扱を廃する。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となる。