実例26.PC−9821シリーズにDOS/V用CD−R/RWを搭載する
PC−9821シリーズは既にNECが撤退してしまっているので、今後新たな製品が出ることはあり得ないので周辺装置やソフトウェアもPC−9821対応と謳われることはまず期待できません。
しかし現状でDOS/V用の周辺装置がPC−9821シリーズでは動作しないのかというと、そうでもありません。
PC−9821対応と謳ってなくても問題なく動作するケースもいくらでもあります。
今回は、PC−9821Ra20/N12とPC−9821xa12/K12にMitsuiのCD−R/RWドライブ、CR−4804TEを搭載します。
このドライブがなんと1000円そこそこで売っていたので思わず買ってしまったというのが正しいのですが。
CR−4804TEの主な仕様
型番 インタフェース 書込速度 読込速度 バッファ容量 対応ソフト
CD−R CD−RW CD−ROM
CR−4804TE ATAPI ×4 ×4 ×24 2MB B’s Recorder GOLD
Easy CD Creator

CR−4804TE
CR−4804TE
問題は、このドライブがPC−9821対応とは謳っていないことです。
そもそもPC−9821シリーズは内蔵IDEインタフェースの能力が低くてATAPI仕様のCD−R/RWドライブを搭載してもバッファアンダーランが発生しやすくて、よろしくないのです。
ただし、私の改造したPC−9821は、UIDE−98Mを搭載しているので、その点は問題になりません。
またUIDE−98Mに添付されているCD−ROM用ドライバはたいへん汎用性が高くて、これで動作しないCD−ROMドライブはないと言われるくらいです。
ですから、このドライブを取り付けても動作しないことはほとんど考えられませんが、問題は書込動作が正常に行われるのかどうかです。
対応するライティングソフトがPC−9821でも動作するのかどうかという問題ですが、Easy CD Creatorは今までも使っていて動作することは判明していますので、ゴーサインを出したというわけです。
そこでさっそく取り付けてみました。
元々取り付けてあるCD−ROMドライブの側面のネジを外し、電源ケーブルとIDEケーブル、オーディオケーブルを外せばドライブが手前に抜けます。その代わりにCR−4804TEを取り付けて、ネジを締め、ケーブル類を取り付ければ終わりです。
2台ともデスクトップタイプで筐体もほとんど同じなのでとまどうこともないでしょう。
問題は、Ra20/N12はWindows98SEでXa12/K12はWindows2000がインストールしてあることです。
Windowsのバージョンが異なるときに対応に差が出るのかどうかが問題となります。 

PC−9821Xa12/K12
PC−9821xa12/K12
そこで読込、書込が正常に動作するかどうかをテストしてみました。デバイスマネージャーで確認すると正しくドライブを認識しています。
実はこのドライブはフイリップスのCDRW4424のOEMなのですが、デバイスマネージャもその事を検出しています。
さて何枚かのCD−ROMを投入して見ましたが、予想通り読込動作には全く問題がありません。
書込動作ですが、ライティングソフトとしてはここではEasyCDCreator4をインストールしました。
またパケットライトソフトとしてはDirectCDをインストールしました。
まずCD−Rへの書込をEasyCDCreator4で実行してみると問題なく書き込まれました。書き込んだCD−Rも問題なく読めます。
CD−RWへの書込をDirectCDで行うと正常に書き込めました。
このテストを2台ともに行ってもいずれも成功しました。

と言うことで、今回のテストは大成功に終わりました。
PC−9821シリーズを持っていて、もう時代遅れだから捨てようかという人は、まだ捨てるには惜しいですよ、充分使えますよと言っておきます。これがこのサイトのコンセプトですからね。
新しいものを否定するつもりは毛頭なくても、古いものを捨てていくという発想はないのです。

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