実例22.NEC PC−9821Xa7/C8を改造する。
PC−9821 Xa7
PC−9821Xa7/C8
PK−MU233/98
PC−9821Xa7は、往年の名機です。
CPUがPentium75MHz、PCIスロット2,Cバススロット3という構成です。
ビデオメモリも2MBあり、1024×768ハイカラー表示が可能というわけです。
当時としては、かなりのものですが、もちろん現在ではあまりにも非力ですので、そのままではWindowsマシンとしては使えません。
そこで例によってパワーアップしてみました。
このXa7のチップセットは、いわゆるWildcatなのでバス転送能力に難があるし、さらに問題なのはベースクロックが50MHzで動作しているので、CPUのパワーアップもままなりません。
今回入手したCPUアクセラレーターは、アイ・オー・データ機器のPK−MU233/98ですのでこれを取り付けます。
これを取り付けるときはなんだか片方が浮き上がっているようになってしまいますが、別にかまわないようです。
しかしメルコではこんなことはないのにアイ・オーデータ機器では何でこんな作りになっているのでしょうか。
 
それと取り付けてわかったのですが、実はこのCPUアクセラレーターは、なぜかCPUをK6−2 333MHzに換装してあります。
ただし、ベースクロックが66MHzでないとそれだけのクロックが出ないので、CPU脇のジャンパースイッチ2つにジャンパーピンを取り付けてショートさせてベースクロックを66MHzに上げます。 
ただし、この場合マザーボードがパリティ付きメモリを要求するので、標準で搭載しているメモリを外してパリティ付きメモリを搭載しないといけません。
さらにビデオカードは、今あるPC−98用PCIビデオカードはアイ・オー・データ機器のGA−PGDX4/98PCIだけですので、これを搭載しました。ううん、あまり古くて使い物になるのか思ったのですが、まあないよりはましでしょう。

またIDEインタフェースは、アイ・オー・データ機器のIDE−98を搭載します。
これはCバスボードですが、最近ではUIDE−98MもUIDE−66も入手が困難ですので、仕方ありません。これもないよりはましと言う程度です。
いよいよパーツが入手困難になってきたということかな。
このボードを搭載するときは、BIOSで本体内蔵IDEを切り離して、ハードディスクとCD−ROMをボードに接続します。
ただし、このボードはMS−DOS上ではCD−ROMドライブを認識するためのドライバーがないので、このボードにCD−ROMドライブを取り付けてのクリーンインストールというのはできません。 
LANカードは、メルコのLGY−PCI−TXCを搭載します。

変更箇所は次の通りです。

  変更前   変更後
CPU intel Pentium75MHz   PK−MU233/98改(K6−2 333MHz)
ベースクロック 50Mhz 66MHz
メモリ SIMM 8MB SIMMパリティ付き 32MB+32MB
ハードディスク IDE 850MHz IDE 2GB
IDEインタフェース 標準インタフェース I・O・DATA IDE−98
ビデオ Trident TGUI9680XGi  I・O・DATA GA−PGDX4/98PCI
LAN メルコ LGY−PCI−TXC

さて、恒例のベンチマークですが、HDBENCH2.61で測定してみました。

ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
13486 20287 25094 13868 5565 6969 103 19 20157 15850 9914 C:10MB

まあ。こんなものでしょうか。CPUがK6−2 333MHzに換装されているのは確認できましたね。
元々のXa7に比べると格段の性能アップにはなっています。
あり合わせのパーツでもないよりはましなのです。
ただし、このマシンは元々2次キャッシュが搭載されていません。
クロックアップするとキャッシュまでもパリティを要求してきますので、何でも良いというわけにはいきません。
最近では2次キャッシュ自体が入手困難なので困ったものです。

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