実例17.NEC PC−9821Xb10/J8をパワーアップする。
PC−9821Xb10/J8
PC−9821Xb10/J8
既に何度も登場したPC−9821Xb10/J8は、Pentium100MHzを搭載したフレームモデルです。
CD−ROM、サウンドなどもオプションですのでWindows98マシンとして使うなら、パワーアップは必須です。
幸い、ベースクロックが66MHzで動作していて、CPUアクセラレータを利用することでCPUのパワーアップも容易です。
また内部スペースにも余裕があるので、初心者でも作業が容易です。
ただし、問題はPCIスロットが1つ、Cバスが2つしかないことです。
拡張性に乏しいマシンなので何をパワーアップするかが問題です。
このマシンは、チップセットが430FXでビデオチップがCirrusLogic GD5440ということで、はっきり言って非力です。
さらにビデオメモリが1MBしかなく、800×600ハイカラーしか対応できません。
また、本体内蔵IDEインタフェースも古いものなので、新しいハードディスクが対応できるか疑問もあります。
ここでは、PCIスロットにはビデオカードを差すことにします。
入手したのは、アイオーデータのGA−SV408/PCIです。中古で1800円で出ていたので思わず狩ってしまいました。
これは、Savage4Pro+を搭載したビデオカードでビデオメモリが8MBと今時では少ない部類ですが、まあこの際仕方ないでしょう。これで1024×768フルカラーが可能になりました。
次にハートディスクですが、このマシンは元々850MBハードディスクしか搭載していないので、Windowsマシンでは使い物になりません。
そこでこれを取り外してアイオーデータのUHDI−4.3GHL/98を搭載しました。
このタイプは、容量が4.3GBと少ないのですが、PC−9821シリーズの弱点であるハードディスクの容量制限があるために、4.3GBまでのハードディスクしか認識しないので、これも仕方ありません。
もう1つPCIスロットがあれば、SCSI化するとか、UIDE−66のようなインタフェースを搭載すれば、この容量制限がなくなるのですが。
メモリは、元々は8MBしか搭載していないことと、SIMMスロットが4つなので、16MBのSIMMを4枚装着して64MBとしました。
当然のことですが、SIMMは必ず2枚をセットにして装着します。
CD−ROMは、SONY製の6倍速ドライブを搭載しました。これは、元々Xa12に搭載されていたものです。
最後にCPUは、メルコのHK6−MD400−N2を搭載します。これは、K6−2 400MHzを搭載したCPUアクセラレータです。
このマシンの場合、CD−ROMを単独でIDEのセカンダリに装着しても動作しない場合があります。
そこで、プライマリ−スレイブに設定して、ハードディスクと同一のチャネルに接続すると動作しました。
また、CバスにはサウンドカードとしてPC−9801−86、LANアダプタとしてPC−9801−107を搭載しました。

変更内容は次の表の通りです。
変更前 変更後
CPU Pentium 100MHz K6−2 400MHz (HK6−MD400−N2) 
メモリ 8MB 64MB
キャッシュメモリ なし 256KB
ハードディスク 850MB 4.3GB
ビデオ CirrusLogic GD5446 1MB GA−SV408/PCI 8MB
CD−ROM なし 6倍速CD−ROMドライブ
サウンド なし PC−9801−86
LAN なし PC−9801−107

これで、一応のスペックを持つようになったので、Windows98SEマシンとしても使えるようになりました。
ただし、ハードディスク周りの性能が今ひとつなので、何らかの強化をしたいのですが・・・。

HDBENCH2.61で測定した結果は次の通りです。  
ALL 浮  整  矩  円  Text  Scroll DD Read Write Memory Drive
13465 24664 30504 22512 10989 12341 339 18 3071 3301 14834 A:10MB

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