実例16.NEC PC−9821Xa12/K12をMMXPentium化する。
HP5−MX300−L
PC−9821Xa12/K12
PC−9821Xa12/K12
メルコからモバイル用MMXPentium300MHzを搭載したCPUアクセラレータ、HP5−MX300−Lが発売されています。
これは、K6−2が搭載できないSOCKET5/7マシン用に発売されているもので、実はNEC PC−9821用ではありません。
そもそもMMXPentiumにどうして300MHzのような高クロックのCPUがあるのかと思う方もいるでしょうが、これはモバイル用に開発されたもので、発熱量が小さいのです。
いずれにしてもSocket5のPC−9821をMMX化するのですから、そのままではBIOSがMMXに対応していません。
具体的に言うと内蔵IDEインタフェースがMMXには対応していないので、これを使わずSCSI化するか、UIDE−66,UIDE−98Mなどのインタフェースを利用するか、BIOSを更新するかということになります。
しかしHP5−MX300−Lには、インテルのMMX−ODPのようなBIOS更新用のサポートソフトがないので、インタフェースを増設するのが手っ取り早いようです。
最初は、PC−9821xb10にHP5−MX300−Lを搭載しようと思いましたが、これはPCIが1つしかないのでUIDE−98Mを搭載すると、グラフィックカードが増設できないので断念して、PC−9821Xa12/K12を実験台にすることにしました。
このマシンは、元々UIDE−98Mを搭載しているので、おそらくはHP5−MX300−Lを搭載するだけで動作すると思われます。
また、ベースクロックも既に60MHzから66MHzに切り替えてあります。
このマシンには、元々HK6−MD400−N2が搭載してあり、K6−2化されているので、これを外してXb10に載せ替えます。

  改造前   改造後
CPU HK6−MD400−N2
(K6−2 400MHz)
HP5−MX300−L
(MMXPentium 300MHz)
メモリ 64MB  
IDEインタフェース UIDE−98M  
ハードディスク 10GB  

交換は、非常に簡単でCPU横のレバーを上げて、電源ケーブルを外してCPUアクセラレータを抜いて、同様にHP5−MX300−LをSOCKET5に差してレバーを下ろし、電源ケーブルを差して終わりです。
いままでのメルコのHK6シリーズと取り付けの要領は同じですし、作業に難しいところもありません。
電源を投入すると、ビープ音がなりマシンが起動しました。
全く問題なく動作していますが、HK6シリーズ用のキャッシュコントローラがインストールしてあるので、これをアンインストールしておきました。
Xb10には、HK6−MD400−N2を装着して、これも問題なく動作しています。もっとも以前にもこれを装着していたのですが。
結論としては、HP5−MX300−Lは、PC−9821シリーズでも使用可能ですが、本体内蔵専用インタフェースが使えないのでUIDE−98M,UIDE−66、SCSIなどのインタフェースを搭載しないといけないので、メルコでは対応機種にしていないのでしょう。
もっとも、もともとMMXPentiumを搭載している機種では、そのまま使えるのでしょうが。

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