F その他のインタフェース
本体標準装備の汎用インタフェースとしては、パラレルポート、シリアルポート、USBがある。
1) パラレルポート
プリンタを接続するためのインタフェースがパラレルポートである。
パラレルポートは、本体にインタフェースが内蔵しているので標準搭載である。
規格としてはIEEE1284が採用されて標準仕様となっている。
パラレルポートは、NECPC-9821シリーズでは36ピンであったが、DOS/Vパソコンでは、25ピンである。
パラレルポートの転送モードは、次の通りである。 
パラレルポート

転送モード 転送レート 備 考
一方向    − プリンタのみを接続できる。
双方向    − プリンタ以外の機器も接続できる。
ECP   5MB/s 高速転送が可能となる。
EPP  10MB/s 高速転送が可能となる。
これは、プリンタ側のモードではなく、本体側のインタフェースの性能を示すので必ずしもこの転送レートを実現できるとは限らない。
DOS/VパソコンではたいていECPモードやEPPモードに対応できる。
パラレルポートのモード設定は、本体側でBIOS設定により行うことができる。
印字装置以外でパラレルポートに接続できるのは、イメージスキャナ、ビデオキャプチャー、PCカードリーダー、ZIPドライブなどがある。
最近では、プリンタもパラレルポート以外にUSB接続タイプのものもでてきて、必ずしもプリンタをパラレルポートに接続するとは限らないようである。
2) シリアルポート
シリアルポート
シリアルポートは、RS-232Cとも呼ばれるインタフェースでその名の通りシリアル(直列)である。
シリアルポートは、モデム、TAなどの通信用機器と本体を接続し、外部との通信を行うためのインタフェースである。
またパソコン同士を接続するときもこのポートを利用すれば簡単に接続できる。
シリアルポートは、パソコンに1〜2個のポートを装備しているのが普通である。
シリアルポートには、25ピンのものと9ピンのものがあるが最近ではほとんど9ピンである。
シリアルポートとモデムやTAを接続するケーブルは、ストレートケーブルを使い、パソコン同士を接続する時は、クロスケーブルを使う。
3) USB
USBは、UniversalSerialBusの略で汎用シリアルバスと訳すことができる。
その名の通りシリアル(直列)であるが、シリアルポートよりも高速で、パラレルポートのEPPモードにはやや劣るが通常のパラレルポートの転送レートを凌ぐ性能がある。
さらに最近ではUSB2.0と呼ばれる新規格の高速USBポートが登場して、従来よりもはるかに高速転送が可能になっている。
この2つの規格には互換性があるので混在することも可能である。
ただし遅いほうに合わせられてしまうので本来の性能を発揮したい場合は、USB2.0対応機器だけで構成する必要がある。
USBケーブル
規格 USB1.1 USB2.0
最大転送レート    12Mbit/sec    480Mbit/sec
最大接続数    127台    127台
最近では、USB対応機器も増え、プリンタ、スキャナ、TA、デジタルカメラ、ゲーム用機器、スピーカー、キーボード、マウス、CD−Rなどに対応製品がある。
USBの特徴は、USBハブを用いて分岐して接続できる点で最大127台まで接続が可能なことである。(実際には、電源と転送レートの関係で実用的ではないが)
今後もUSB対応機器が増えてくると考えられる。
現在販売されているマシンでは、まず例外なくUSBポートが搭載されている。
4) IEEE1394
IEEE1394ケーブル(6ピン)
IEEE1394は、新しい規格のシリアルインタフェースで、本来はSCSIに代わるシリアルバスとして開発されました。
しかしSONYのVAIOに採用されDV編集用端子として搭載されたのがきっかけで普及するようになりました。
SONYでは、i−link、Apple社ではFireWireと呼ばれています。
現在では、ハードディスクやMOなどの補助記憶装置にもIEEE1394に接続できるものが登場しています。
現在の転送レートは400Mbpsですから、USBなどよりは高速ですが、高速の周辺装置を接続するには、SCSIやIDEの高規格インターフェースに比べるとやや力不足ではあります。
(SCSIは最高160MB/S、IDEは最高100MB/s)
メーカー製マシンでも最近は標準搭載されるようになってきています。
基本的には、IEEE1394は6ピンですが、4ピンの場合もあり、この場合DV端子専用となり一般的なIEEE1394対応機器は接続できないことがあります。