阿品東駅は、広島県廿日市市阿品一丁目にある広島電鉄宮島線の駅です。駅番号はM37。
当駅は1931年(昭和6年)2月、宮島線の全通と同日に阿品駅として開業しました。
宮島線は開業より複線でしたが、当駅を含む廿日市から宮島までの区間は太平洋戦争下の1944年(昭和19年)、当時広島市内で建設が進められていた皆実線の資材に充てるために下り線のレールが撤去され、単線に変更されています。このとき、当駅には列車交換のための待避線が新設されています。同区間が複線へ戻されたのは戦後の1950年(昭和25年)のことでした。
駅名は1954年(昭和29年)に地御前県病院前駅へ改称されています。この改称に先立つ1951年(昭和26年)6月には県立地御前病院が地御前村(当時、1956年に合併して廿日市町)に開院しています。同院は県立広島病院の地御前分院へと変更されたのち、1972年(昭和47年)3月をもって廃止されています。この月のはじめには当駅も再改称し、阿品駅へと戻されています。そこから阿品東駅と称するようになったのは2001年(平成13年)のことです。当駅の隣駅で、西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽本線の阿品駅に隣接する田尻駅を広電阿品駅へ改称するため、駅名が変更されています。
当駅は2面2線の地上駅となっています。阿品東駅はホームが地面に接する地上駅という形態をとっています。ホームは2面あり、2本の線路を挟み込むように向かい合わせに配置された相対式ホームでとなっています。線路の東側にあるのが広電宮島口駅方面へ向かう下りホーム、西側にあるのが広電西広島駅方面へ向かう上りホームで、互いのホームは駅の西側を通る国道2号から伸びた歩道橋によって結ばれています。
両ホームの広電宮島口寄りには、かつて宮島線内で運行されていた鉄道車両専用の高床ホームが残されています。
1925年(大正14年)7月15日 - 宮島線が廿日市町駅から延伸し、当駅と阿品東終点駅が開業。合わせて宮島までの連絡船を運航開始。
1926年(大正15年) 7月15日 - 宮島線が新宮島駅まで延伸し、阿品東終点駅が廃止。代わって阿品東海岸仮停留場が設置される。
10月1日 - 阿品東海岸仮停留場が廃止。
1927年(昭和2年)7月15日 - 阿品東海岸仮停留場が2度目の開業認可を受ける。
1930年以降 - 阿品東海岸仮停留場が再び廃止。
1987年(昭和62年)4月15日 - ホームを移設。
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