レスポール    生き様貫太郎 作 
 
音のない世界にいると思ってた
 
見ているものだけが全てだと思っていた
 
叩きつけるドラムも
 
掻き毟るギターの音色も
 
みな、色がなかった
 
あきらめかけたその瞬間、鼓膜が震えた
 
三半規管が気絶した
 
よろめいた足を踏みしめて
 
魂を貫いたその歌声に
 
歌声だけに
 
体を預けた
 
天からの声
 
その瞬間
 
時は永遠のものになっていた