平成14年3月分 一般作品

作 品 作 者
すいせんのていねいにおじぎしておるよ 5歳亮太
このつぎもこのたねまくねチューリップさん 5歳亮太
福寿草母のうしろのあたたかき 亮太ママ
女正月髪の先まで寝そびれて 亮太ママ
ゆきふってうわぐつばかりならんでる 5歳杏里
ひきだしにてをはさまれてないちゃった 6歳幸太郎
かきぞめのふでのかすれもほめられる 7歳たつや
うれしいなわたしのうえたチューリップ 7歳友美
いぬふぐりぼくにすきだとひっついた 9歳良
どんぐりさんぼうしがとれておとなだね 9歳友香
こころの木よいことすればはながさく 9歳範之
宿題を追いかけてきて冬休み 10歳響子
冬の池金魚集まりそうだん中 10歳芳
わたり鳥風を二つにわりながら 10歳淳
星空に街の灯りがまじってる 11歳美帆
三キロ走足の上に象が乗る 12歳浩史
そうじ中ぞうのお鼻を借りたいよ 12歳江里子
ミニトマト若葉のしずくで顔洗う 12歳えいみ
母の手と父の頭に苦労かけ 14歳奈々子
万歩計つけて腰ふる春の母 14歳奈々子
松の青コブシの蕾春近し nonohana
寒戻り雉鳩戻り群れて春を待つ nonohana
小春日に土筆を探し畦の道 nonohana
菜の花に吹かれて歩く遍路道 nonohana
鶯の谷の渡りの春の風 nonohana
ポンコツでいそいそ通う春の山 広子
朝の月白々として沈丁花 水都
はこを出るひな人形せのびする 8歳 美佳
ゴンドラにのる町がどんどんきえてゆく 8歳 亜子
一人ぼっち外はもううすぐらい 10歳 瑠璃子
青空にしゅうだん登校鳥のむれ 11歳 真由美
かみなりは黒い空のカメラマン 11歳 保美
帰り道あわててもみだすホッカイロ 12歳 麻子
毎日がいつもおなじでいやになる 14歳 健治
かげろうにゆでられているプラタナス 15歳 優子
どの顔も知的に見える試験の日 15歳 静
そばの香に誘われながら出願日 15歳 愛
おいしさに黄色く笑うあしのうら 18歳 桂子
うたたねのこたつの彼のいる幸せ 27歳 晃子
コロコロと転がるマウスにバカにされ 18歳 仁美
雛まつりお化粧して恋しけり ぶんこさん
入賞胸踊らせる晴れ舞台 広子
見つけたりそっと顔出すふきのとう 広子
春いたる 世も老いけしか 尚寒き アリエル
蕗の薹野猫(のねこ)の集ふ日溜りに 佐々木行風
朧月ふみつふまれつ影法師 広子
花冷えも春一番に堪えかねて みきちゃん
俳句とは季語の世界の扉なり 広子
仰ぎ見て 散りし花びら 頬で受け shimuro
隠れ部屋5人そろって思案顔 広子
お花見やトラが行き交う夜更けなり 広子
花見の日 楽しみだけど 大丈夫 ドクトルJ
弥生月 草木は目覚め 恋躍る coiro


汐風川柳会 
 白砂青松  (同人)

   
優しさに負けたりしない自立心 花岡 順子
読めそうで読めない愛を模索する 山本 殻
愛の乾きは見せぬおんなの肩パット 久保 昌代
暖房に飽きて碁敵恋しなる 在間 昌秀
忍び寄るボケへ感動鈍くなる 河本 春峰
捨石に意地を通した跡がある 神童
押しつけの愛が見守る愛となる 澤田 律子
ヤジロベエ失うものと得るものと 西田 美恵子
一匹の鬼と寒夜を酌み交わす 嶋屋 孤舟
満ち足りた心に雪もあたたかい 塩路 よしみ
人を切る舌は悲しいほど回る 徳永 利夫
棄放な愛はさらさら流される 高橋 佳子
鏡には見られたくない顔がある 森山 早志
冬花火パッと夜空に凍りつく 合田 悦子

神童選  広子5人娘の俳句大会


新学期うきうき顔の一人っ子     特選です。
  *誰でも経験がある。うきうき顔がきいた。
外眺め道行く人の軽さかな
春の日に花ちょうちんじいの顔    ユニーク賞
  *鼻ちょうちんであれば佳作。「日向ぼっこであろう。」
花眺め満足そうに弟子誉める    特選です。
  *これは文句なし「花は桜の事」
しかられて後姿で抗議する