平成13年2月分 一般作品 |
投 句 |
作 者 |
新雪に はっきり押したり 靴の跡 |
美恵子 |
雪玉を 幼児のごとく 投げて見る |
美恵子 |
眉毛剃りとうとう麻呂の冬化粧 |
看護婦 |
うれしさもさびしさもあり冬去りて |
美和 |
今度こそK点越える冬の夢 |
沙織 |
たき火です登校班も立ち止まる |
12歳 裕介 |
ただ一人居残る教室寒くなる |
12歳 愛 |
不用意なあなたの一言氷水 |
11歳 美穂 |
ゆきふってうわぐつばかりならんでる |
5歳 安里 |
しんがっききんちょうしてたきょうしつも |
6歳 晴子 |
幼子の髪やわらかく春の風 |
中村純子 |
初めてのデートでつないだ手がほてる |
18歳 尚美 |
手の形窓にしるして雪景色 |
18歳 准看護婦 |
立春に庭の蕾を眺めけり |
くにあき |
犬になり猫にもなりし春日かな |
病院長 |
退院の少女は北の窓開けぬ |
医師 |
早春の日差し廊下に線を引く |
社会福祉士 |
春の夜猫の眼で物見たくなり |
事務員 |
雪銀河一直線に銀メダル |
事務員 |
春一番友よお嫁にいかないで |
事務員 |
冬の夜照れずに言える「手をつなご」 |
介護福祉士 |
子供より大人がはしゃぐ雪合戦 |
看護婦 |
病床にちっぽけな自分かみしめて |
看護婦 |
冷たい手あと一分でバスが来る |
看護婦 |
ちちははは生涯野遊び知らなんだ |
88歳 秋勝 |
ヘルパーの手は暖かき車椅子 |
89歳 千代 |
目いっぱい小紋の如く木の芽見え |
93歳 悦子 |
大雪や故郷からの初見舞い |
84歳 あくり |
補聴器をはめればすぐに春めきぬ |
81歳 ふか士 |
生かされて未練ある故日向ぼこ |
83歳 つや |
大屋根の雪に夕日残りたる |
83歳 達雄 |
幸せが不安だなんて春めきて |
90歳 正之 |
熱がでた私と地球に氷まくら |
18歳 真弓 |
じいちゃんの便りは雪の事ばかり |
12歳 奈々 |
つめたい手あやまりながらおむつかえ |
25歳 ヘルパー |
何回も名前呼んでる雪の夜 |
22歳 ヘルパー |
家建てて二千二十年ローンの旅 |
32歳 理学療法士 |
袖めくり 水をつかって 春を知り |
中井詩室 |
おとうさん チョコもらえず 肩おとす |
hiro |
歳新た 花待つ日々も 友が逝く |
みきちゃん |
52歳 働く公務員 みきちゃん |
みきちゃん |
言葉の旅も 連鎖の友に |
みきちゃん |
残雪のアート路肩の富士のみね |
芦部友信 |
風花や女子高生の赤い顔 |
58歳 寿恵 |
僕の絵の高速道路もじゅたいだ |
12歳 秀康 |
そうじきで恋の悲しみ吸い取って |
13歳 奈々子 |
痛ましき ニュースに震える 冬の海 |
美恵子 |
寒い日が 続きますねと すれ違う |
みきちゃん |
野を歩き ふと足浮かして つくし避け |
中井詩室 |
於保多より家に戻りし梅ほのか |
くにあき |
坪庭の 紅白そろいて 映えし梅 |
みきちゃん |
陽だまりの 窪に一輪 さくら草 |
みきちゃん |
春めいて白いブラウス手をとおす |
美恵子 |
早春の神通川の眩しさや |
くにあき |
おばあちゃんちくびの形雪だるま |
9歳 由佳利 |
冬晴れだ太陽レストラン営業中 |
9歳 浩真 |
春なのに体はのそりのそりかな |
春美 |
広告にそれ行け今日は紙おむつ |
操 |
即席の愛三分間待つのだぞ |
和年 |
お説教聞いて上げよう親孝行 |
13歳 友美子 |
かじかむ手あなたの息で溶けていく |
夏江 |
こころにも口紅ひきて春の顔 |
道代 |
六十の大志ふらつく春一番 |
滋 |
「これあげる」ちいさな手には桜貝 |
美奈子 |
吐く息の向こうかすかな桜色 |
美穂 |
音無くし 春待ちわびる 母の足 |
みち |
こころ啼く春はいつくる我が身にも |
しょーすけ |
紅白の花びら開く2月かな |
くにあき |
風に舞う桜の華が雅かな |
セレッソ大阪 よしおか |
がらす窓からさす陽があたたかい |
中島たうん君(2号) |