平成14年1月分会員作品

 
今月の内容
平成十四年一月例会  伝選  
 
作 品 作 者
初灯明揃いて今点す 美奈子
どの木にも新年という空があり 芳子
人波に揉まれる前の初詣 真由美
掌の中に吉のみくじや初詣 しづ子
光背に初空の青観世音 さつき
まず先に佳きことしるし初暦 ミツエ
新世紀一歩ふみ出す初日の出 志津
心澄む吾に一喝の今朝の雪 秋窓
古暦替えて今年の事納め 真佐恵
三が日去りて北風の沖を杭く 光春
中天に上がりて笑顔の親子連れ 石帆
初春や暦に印すスケジュール 道子
真っ新な白一色や今朝の春
枕辺に俳誌を置いて寝正月 ケイ子
除夜の鐘一つとなりて明けにけり ミユキ
一文字の馬と書きたる筆始め 照子
観音を詣でて二人のこたつかな チヤ子
金色の日矢さしこめる冬の海 千代子
元朝の風に巻き解く大漁旗
見知らねど言葉交わして人と会ふ 正子
福袋さげて笑顔の子供かな 神童
お年玉孫に与えて子に貰ふ 恵美
初夢に亡き父母と御屠蘇を飲む 真津子
おだやかな山の湯宿に松の内 陽子
栄転の知らせ舞い込む初電話 幸子
農機具も納屋に収めて注連飾る 武夫
初夢やモンゴル駆ける馬に乗る 雅代
元旦に雲はかかれど初日の出 シナコ
マスクより白き息洩れ挨拶す
いつまでも続くや夫の雑煮炊く 千栄子
百までも生きると兄の初湯かな 喜代
初詣傘さしあひて一家族