第51回NHK杯テレビ将棋トーナメント

先手 南芳一九段
後手 伊奈祐介四段

1:7六歩

2:8四歩

3:6八銀

4:3四歩

5:6六歩

6:5四歩

7:5六歩

8:4二銀

9:4八銀

10:5三銀

ll:2六歩

12:5五歩

13:同歩

14:同角

15:6七銀

16:5四銀

17:5七銀

18:5二飛

19:6八玉

20:6二玉

21:7八玉

22:7二銀

23:9六歩

24:9四歩

25:4六銀

26:3三角

27:5六銀

28:5五歩

29:6五銀

30:同銀

31:同歩

32:7一玉

33:5八金右

34:8二玉

35:6八金直

36:4二金

37:2五歩

38:5六歩

39:5五歩

40:5三金

41:4五銀打

42:6四歩

43:5六銀

44:6五歩

45:同銀

46:5四歩

47:6七金右

48:5五歩

49:同銀

50:同角

51:同角

52:4四金

53:5三歩

54:同飛

55:5四歩

56:同金

57:同銀

58:同飛

59:1一角成

60:5九飛成

61:6九歩

62:5七歩

63:6六馬

64:3九銀

65:1八飛

66:2七銀

67:6五香

68:6三歩

69:同香成

70:同銀

71:4五角

72:1八銀成

73:6三角成

74:7二銀

75:6二金

76:同金

77:同馬

78:7一金

79:6三銀

80:6二金

81:同銀成

82:6一香打

83:同成銀

84:同銀

85:6五香

86:6二歩

87:5一金

88:7二銀

89:6二香成

90:5八歩成

91:1八香

92:3八飛

93:7九金

94:3五角

95:7一銀

96:8三玉

97:4六歩

98:6八と

99:同金上

100:7四歩

101:5二金

102:5八銀

103:8八玉

104:6九銀成

105:7二成香

106:6八成銀

107:8二銀成

108:9三玉

109:8五銀

110:6七成銀

111:9七玉

112:6六成銀

まで112手で伊奈四段の勝ち

新鋭の伊奈祐介四段とベテラン南芳一九段の一局です。
伊奈四段は、規定によりフリークラスでプロ入りしましたが、5月7日の竜王戦六組の伊藤能五段との一局に勝ち、規定により来期からのC級2組への出場権を得ました。これはたいしたことはないように思えるかもしれませんが、実は本人にとってはタイトルを取るよりも重要な事です。フリークラスからのC級2組昇格は初めてのことです。
しかもこの1局に勝ち、竜王戦も5組への昇級を決めて、伊奈四段にとっては一粒で二度おいしい一局となりました。
一勝がこんなに重要な意味を持つことも珍しいくらいです。
さらに竜王戦は、もう一局勝つと本戦出場です。
さてそんなうれしい伊奈四段の好調ぶりが伺える一局となったようです。
伊奈四段の陽動振飛車、いわゆるちょんまげ美濃が出現しました。それに対し、南九段の押さえ込み戦術でしたが、やはり飛車を成られては失敗のようです。59手目に1一角成と香を取ったのがどうだったか。
それと後の展開を見るとわかりますが、先手の飛車が遊んでしまっているのでどこかで2四歩と突き捨てておきたかった。
結局3九銀から2七銀と飛車を取られて2枚飛車で攻められてはいけません。
棋譜を並べるとわかりますが、8四歩とちょんまげ美濃にしていたのが幸いしています。
最後は南九段の錯覚でしょうか、ボロボロ駒を取られてしまいました。
投了図以下は9四銀としても同玉、9五歩、同玉となり、9七玉が動けません。