第26期棋王戦第4局

羽生善治棋王11連覇達成!

羽生善治棋王(五冠)に久保利明六段が挑戦している将棋の第26期棋王戦(新潟日報社など主催)五番勝負第4局が、19日午前9時から新潟市の「ホテルイタリア軒」で行われました。結果は、先手の羽生棋王が127手で後手の久保六段を破り、3勝1敗で防衛し、棋王戦11連覇を達成しました。
 
第26期棋王戦第4局  新潟市「ホテルイタリア軒」
星取り表
羽生棋王
久保六段
先手 羽生善治棋王
後手 久保利明六段
 
指し手(1〜127手)

1:7六歩

2:3四歩

3:2六歩

4:4四歩

羽生棋王(左)、久保六段

5:4八銀

6:4二飛

7:6八玉

8:7二銀

9:7八玉

10:3二銀

11:5六歩

12:9四歩

13:9六歩

14:5二金左

15:5八金右

16:6二玉

17:5七銀

18:6四歩

19:2五歩

20:3三角

21:7七角

22:7一玉

23:8八玉

24:4五歩

25:6六歩

26:3五歩

27:6七金

28:8二玉

29:7八銀

30:4四飛

31:6五歩

32:同歩

33:4四角

34:同角

35:7七銀

36:5四歩

37:7八金

38:3六歩

39:同歩

40:6四角

41:1八飛

42:3七歩

43:6六歩

44:同歩

45:同銀右

46:3八歩成

47:6五歩

48:2八角成

49:同飛

50:同と

51:7五歩

52:2九と

53:7四歩

54:同歩

55:3一飛

56:3四飛

羽生棋王(左)と久保六段が感想戦で一局を振り返る

57:4一角

58:4二金

59:6三角成

60:同銀

61:6一飛成

62:7二角

63:6四歩

64:5二銀

65:7二龍

66:同玉

67:6五銀

68:6二歩

69:7四銀

70:7三歩

71:6三歩成

72:同歩

73:7三銀成

74:同桂

75:7四歩

76:6二銀

77:7三歩成

78:同銀

79:3五金

80:同飛

81:同歩

82:3八飛

83:6五桂

84:8二銀

85:2四歩

86:7六歩

87:同金

88:6四桂

89:5五歩

90:同角

91:7三歩

92:8一玉

93:6六金

94:同角

95:同銀

96:7六桂

97:7七玉

98:8五金

99:8六歩

100:8八金

101:7九金

102:同金

103:8五歩

104:7八飛成

105:8六玉

106:8九龍

107:8七角

108:7四桂

109:7五玉

110:7一歩

111:6二飛

112:6一金

113:8二飛成

114:同玉

115:3七角

116:4六飛

117:7四玉

118:8七龍

119:7五桂

120:9二角

121:4六角

122:同歩

123:7二歩成

124:同金

125:7三金

126:9三玉

127:8四銀まで羽生の勝ち 

第26期棋王戦第4局投了図
この一局は、大変おもしろいので是非並べてみることをおすすめします。
歩の頭への飛車捨てや、銀のただ捨てなど、いろいろ楽しませてくれます。
圧巻は、101手目の7九金と金をただ捨てした手で、これが決め手のようです。
この手は、8八の金を7九へ移動させて玉を8六へ逃がすための犠打です。
さらに107手目の8七角もどうせ取られる角なのですが、時間稼ぎをして後手の攻めを遅らせる手です。
まあ、この一手なのですが。
そして、121手目の4六角と、歩の頭に捨てた飛車を歩で取らずに角で取らないと勝てないのですから面白いものです。
それに最後の8四銀の形もおもしろい。(投了図参照) 
同歩と取った手が王手で一瞬ハッとしますが8三飛と打ち、同角、同金、同金、同桂成で詰みです。
久保六段にとっては残念でしたが、順位戦の昇級、NHK杯の準優勝など結果は出ているので、来期に期待ができます。