とさでん交通伊野線 咥内停留場
咥内〈こうない)
宮ノ奥咥内宇治団地前
所在地 高知県高知市朝倉
所属事業者 とさでん交通
所属路線 とさでん交通伊野線
キロ程 7.3km(はりまや橋起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面1線
開業年月日 1907年(明治40年)9月16日
咥内停留場ホーム
咥内停留場ホーム
上を通るのがJR土讃線です 土讃線の向こうに高知自動車道があります
上を通るのがJR土讃線です 土讃線の向こうに高知自動車道があります
咥内停留場は、高知県高知市朝倉にあるとさでん交通伊野線の路面電車停留場です。
伊野線はとさでん交通の前身土佐電気鉄道によって1904年(明治37年)に堀詰 - 乗出間が開業した後も順次路線を延伸してきました。咥内まで路線が達したのは1907年(明治40年)9月16日のことです。咥内より先、伊野方面については咥内坂を越える必要があったため、ひとまず坂を越えた先の枝川から伊野までの区間を先に開通させ、咥内 - 枝川間は1908年(明治41年)2月20日 に開通しています。これにより伊野線は全通を達成しています。
当時、伊野線の軌道は坂越えにあたって急勾配を避けるため、咥内停留場を出て土讃線のガード下をくぐった後カーブして、並走する道路の下をトンネルにて抜けていました。しかしトンネルが狭くカーブしていたためボギー車が通行できず、坂越えの区間は線内のボトルネックとなっていました。このトンネルが撤去されたのは1960年(昭和35年)9月30日のことです。あわせて坂の前後3キロメートルの区間で道路と軌道の改良工事を行い、軌道は新線に移設され道路の北を並走するようになりました。
ホームは2面あり、東西方向に伸びる単線の軌道を挟み込むように向かい合って配置される相対式ホームとなっています。軌道の北側にあるのがはりまや橋方面行きのホーム、南にあるのが伊野方面行きのホーム。安全地帯ははりまや橋方面の方が広く、待合室もあります。 新線に移設される前は、列車交換のための設備を備えていました。
上記の写真にもあるように停留場西側で土讃線が交差し、その先で高知自動車道が跨いでいます。そのあたりが咥内坂の頂点で、そこから宇治団地前にかけて勾配29パーミルの下り坂に転じ、並走する県道とともに掘割の中を進みます。この勾配は、軌道線としてはほぼ規格外の急こう配でよくこんなところを通れますねと言いたくなるほどです。

1907年(明治40年)9月16日 - 鏡川橋から当停留場までの開通に伴い、土佐電気鉄道の停留場として開業。
1908年(明治41年)2月20日 - 当停留場と枝川の間が通じ伊野線全通。途中駅となる。
1960年(昭和35年)9月30日 - 咥内坂トンネルを撤去。咥内坂の軌道が新線に移設される。
2014年(平成26年)10月1日 - 土佐電気鉄道が高知県交通・土佐電ドリームサービスと経営統合し、とさでん交通が発足。とさでん交通の停留場となる。