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オオハクチョウ |
富山県富山市婦中町長沢を流れる山田川にハクチョウが飛来するようになり、最近では80羽ほどの群れが羽根を休めています。
山田川にハクチョウが初めて飛来したのは2005年12月のことで、それ以来多数のハクチョウが飛来するようになっています。
飛来しているのはオオハクチョウのようですが、コハクチョウやコブハクチョウが混じっているのかどうかは、未確認です。
オオハクチョウ(大白鳥、Cygnus cygnus)は、鳥綱カモ目カモ科ハクチョウ属に分類される鳥類で、ユーラシア大陸北部、アイスランドで繁殖し、冬季になるとイギリス、イタリア北部、スイス、中国東部、朝鮮半島、カスピ海や黒海沿岸で越冬します。
日本では冬季に主に日本海側の本州以北に飛来して越冬します。日本国内の越冬地としては根室、風蓮湖(北海道)、大湊、小湊(青森県)、八郎潟(秋田県)、瓢湖(新潟県)、牛久沼(茨城県)、宍道湖(島根県)などが代表的な越冬地となっています。
富山県内にも、富山市山本の田尻池など数カ所の飛来地があります。
オオハクチョウは、全長が140-165cm。翼開張が218-243cm。
全身の羽衣が白いが、個体によっては鉄分の多い湖沼で水中の水草などを採食する際に頭部や首が錆色や黄褐色を帯びることがあります。虹彩は褐色。嘴は黒く、上嘴基部は黄色で黄色部が鼻孔下部に突出し尖ったような形状になります。鼻孔は嘴の中央よりもやや前方に開口します。後肢は黒色。雛の綿羽は淡灰白色。幼鳥の羽衣は灰褐色で、嘴基部が淡ピンク色となります。
産卵期には4-7個の卵を産みます。抱卵期間は36-40日。雛は孵化してから2か月で飛翔できるようになる。オオハクチョウの成鳥は、体重が10kgを越えるので、空を飛ぶ生物としては最大級の重さです。そのため飛び立つ時は助走が必要となります。
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多数のハクチョウがたむろしています |
シベリアやオホーツク海沿岸で繁殖し、日本には越冬のため千島列島を経由し渡来します。
食性は草食性が強く、水中や水面の水草を採餌したり、陸上で落ち穂や青草を食べます。
コハクチョウ(小白鳥、Cygnus columbianus)は、鳥綱カモ目カモ科ハクチョウ属に分類される鳥類です。
全長は、115-150cm、翼開張180-225cmとオオハクチョウよりも小さい。属内では頸部が太短い。全身の羽衣は白い。嘴の先端が丸みを帯びるか角張って突出せず、色彩は黒い。鼻孔は嘴の中央部よりやや先端寄りに開口する。気管が長く紐状。後肢の色彩は黒い。幼鳥は全身の羽衣が淡灰褐色。
コハクチョウには、亜種にアメリカコハクチョウがあります。コハクチョウは、翼長オス51.5-53.5cm、メス47.5-52.5cm。上嘴基部から鼻孔にかけて黄色い斑紋が入る。
アメリカコハクチョウは、翼長オス50.1-56.9cm、メス50.5-56.1cm。眼先に黄色い皮膚がわずかに裸出する。アメリカコハクチョウは北アメリカ北部で繁殖し、日本へはごく少数が冬鳥としてコハクチョウの群れに混じって渡来します。
全長は約132cmで、コハクチョウよりはやや大きい。コハクチョウよりもくちばしの黒色の占める割合が大きく、付け根の部分がわずかに黄色である。亜種アメリカコハクチョウと亜種コハクチョウとの交雑個体と考えられる個体も観察されています。
アメリカコハクチョウは通常コハクチョウの亜種(学名:C.c.columbianus)とされていますが、分布域が明確に分かれることと体の大きさが異なることなどから、独立種とする説もあります。この場合、本種の学名はCygnus
columbianusとなり、コハクチョウの学名はCygnus bewickiiとなります。
コハクチョウは、河川、湖沼、内湾などに生息します。繁殖期には2-5個(基亜種は3-5個)の卵を産みます。抱卵期間は29-32日(基亜種30-32日、亜種コハクチョウ29-30日)となります。
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羽毛が白くなっていないのはまだ子どもです |
人に慣れているのか接近しても警戒しません |
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オオハクチョウの群れ |
飛び立とうとしているのか |
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雪上で羽を大きく広げています |
雪上を行進しています |
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何をするのかと思ったら |
水上に飛び降りました |
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所在地 |
富山県婦中町長沢 |
河川 |
神通川支流井田川支流山田川 |
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