JR九州・JR西日本・北九州モノレール・小倉駅
小倉(こくら)
山陽新幹線 新下関 小倉 博多
鹿児島本線   門司 西小倉
日豊本線   西小倉
北九州モノレール       平和通
所在地 北九州市小倉北区浅野一丁目1-1
所属事業者 九州旅客鉄道(JR九州)
西日本旅客鉄道(JR西日本)
北九州高速鉄道(北九州モノレール)
駅構造  高架駅(新幹線)
盛土式半高架+橋上駅(在来線)
高架駅(モノレール)
ホーム  2面4線(新幹線)
4面8線(在来線)
1面2線(モノレール)
乗車人員  30,297人/日(2022年・JR九州)
8,378人/日(2022年・モノレール
乗降人員  24,242人/日(2019年・JR西日本)
18,118人/日(2019年・モノレール) 
開業年月日  1891年(明治24年)4月1日(JR)
1998年(平成10年)4月1日(モノレール)
駅種別  直営駅 みどりの窓口
北九州市内駅(中心駅)
所属路線 山陽新幹線
キロ程 555.1km(新大阪起点)
所属路線 JA鹿児島本線
JA山陽本線直通含む)
駅番号 JA28 / JA51
キロ程 11.0km(門司港起点)
所属路線 JF日豊本線
JI日田彦山線直通含む)
駅番号  JF01 / JI01
キロ程  0.0km(小倉起点)
所属路線  北九州モノレール小倉線
駅番号 01 
キロ程 0.0km(小倉起点) 
小倉駅
小倉駅
N700系新幹線
N700系新幹線
JR九州787系電車
JR九州787系電車
小倉駅(こくらえき)は、福岡県北九州市小倉北区浅野一丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)・西日本旅客鉄道(JR西日本)および北九州高速鉄道(北九州モノレール)の駅。
政令指定都市である北九州市最大の駅。JR九州内では福岡市の博多駅に次ぐ利用者数を誇る。本州と九州の接点として九州の玄関口の機能を有し、山陽新幹線の全列車が停車する。在来線においても大分市や宮崎市などの東九州の各都市を結ぶ日豊本線の起点であり、また市内最大の大動脈である鹿児島本線が乗り入れる。また、北九州市 - 福岡市間の都市間輸送(インターアーバン)を担う多数の特急列車が運行され、博多駅 - 大分駅を鹿児島本線・日豊本線経由で結ぶ特急「ソニック」は当駅で進行方向を変える。新幹線と特急列車の乗換駅で、他の路線も含め多くの列車が始発・終着するターミナル駅である。
門司駅から直通して山陽本線(山陽線)の下関駅を結ぶ在来線も多数乗り入れ、関門海峡を越えて山口県下関市からの通勤・通学の利用者も多い。駅南側は市内最大の繁華街であり、一般的に「小倉」の繁華街は小倉駅南側を指す。当駅周辺は商業・業務機能が集積した北九州市の都心である。
1891年に九州鉄道(初代)の駅として開業。当初は現在の西小倉駅付近にあったが、2度の移転を経て現在の位置となった。1975年には山陽新幹線が開業しその停車駅になり、1998年には現在の駅ビルである小倉ターミナルビル(アミュプラザ小倉・JR九州ステーションホテル小倉)が完成、同時に小倉南区とを結ぶ北九州モノレールも乗り入れたファッションビルのアミュプラザ小倉はJR九州が九州の主要都市で展開する「アミュプラザ」シリーズの第1号店である。

乗り入れ路線

JR九州の在来線各線、JR西日本の山陽新幹線、北九州高速鉄道(北九州モノレール)の小倉線が乗り入れている。
  • JR九州:鹿児島本線、日豊本線
  • JR西日本:山陽新幹線
  • 北九州モノレール:小倉線 - 駅番号「01」
JR九州の駅は、当駅の所属線であり博多・熊本方面へ伸びる鹿児島本線と、本駅を起点として東九州を縦断する日豊本線という九州の2大幹線の分岐駅となっている。このほか、鹿児島本線門司駅から分岐する山陽本線の下関駅からの大半の列車と、日豊本線城野駅から分岐する日田彦山線の全列車が当駅まで乗り入れている。 JR九州・JR西日本の駅は、特定都区市内制度における「北九州市内」の駅であり、運賃計算の中心駅である。

JR九州885系電車 ドクターイエロー
JR九州885系電車 ドクターイエロー
JR九州813系電車 JR九州811系電車
JR九州813系電車 JR九州811系電車


駅構造

地上14階・地下3階の駅ビル内にあり、2階に在来線ホーム、4階に新幹線ホームとモノレールホーム、3階にコンコースと改札口がある。コンコースの南側は3・4階が吹き抜けとなっていて、その空間にモノレールが入り込んでいる。南北それぞれの出口からペデストリアンデッキを張り巡らせ駅周辺の主要施設と連絡している。2011年の九州新幹線全線開業に合わせて、南口は「小倉城口(こくらじょうぐち)」、北口は「新幹線口(しんかんせんぐち)」に呼称が変更された。
小倉城口はセントシティに通じる歩道橋に小倉祇園太鼓の銅像がある。新幹線側は西日本総合展示場・アジア太平洋インポートマート (AIM)が駅から少々離れているため、動く歩道が設置されている。

JR九州・JR西日本

在来線は島式ホーム4面8線、新幹線は島式ホーム2面4線を有する。改札口はいずれも3階にあり、在来線は1階にも改札口がある。在来線ホーム間の連絡通路は1階改札口に通じる通路と3階改札口に通じる通路の2つに分けられている。新幹線の通路は1つのみである。在来線と新幹線の乗換改札口も設けられている。なお、全改札口に自動改札機が設置されている。在来線の駅番号は、鹿児島本線がJA28、山陽本線がJA51、日豊本線がJF01、日田彦山線がJI01となっている。
新幹線駅は高架駅、在来線駅は盛土式半高架構造の駅として建設され、さらにその上空へ橋上駅舎および駅ビル・モノレール高架駅を併設し、公共連絡通路(自由通路)でこれら施設を連結する複合構造となっている。
1958年(昭和33年)の在来線駅建設時、完全高架も検討されたが費用面から盛土式となり、市街地の分断や線路下部の空間不足による駅前広場混雑などの問題が生じていた。そこで市とJR九州で調整の上、同社初の線路上空利用大規模開発により前述の諸問題を解消すべく、幅40メートルの公共連絡通路を中心に各路線の改札口を再編整備を計画した。1998年(平成10年)、それらの交通施設とともに新駅ビルが開業し、同時に整備された南北のペデストリアンデッキやバス・タクシー乗り場、地下駐車場などと接続することで交通結節点機能の向上が図られた。
在来線の鹿児島本線・日豊本線は、JR九州のSUGOCAの利用エリアに含まれている。
小倉駅の事務管コードは▲910106、北九州市内の事務管コードは▲919902が割り当てられている。

ホーム

のりば 路線 方向 行先 備考
JR九州 在来線ホーム
1 JF日豊本線 下り 行橋・中津方面 普通(下関発の列車を含む)
JI日田彦山線 下り 田川後藤寺・添田方面
2・3 JF日豊本線 下り 行橋・中津方面
JI日田彦山線 下り 田川後藤寺・添田方面
JA鹿児島本線 上り 門司港方面 普通
JA鹿児島本線・ 山陽本線 上り 下関方面
4 JF日豊本線 下り 行橋・中津方面 普通
JA鹿児島本線 下り 折尾・博多方面 大分方面からの特急
上り 門司港方面 普通
JA鹿児島本線・山陽本線 上り 下関方面
5・6 JA鹿児島本線 下り 折尾・博多方面
7 JF日豊本線 下り 行橋・中津・大分・宮崎方面 特急
JA鹿児島本線 下り 折尾・博多方面 快速・区間快速・普通
上り 門司港方面 特急・普通
JA鹿児島本線・山陽本線 上り 下関方面
8 JA鹿児島本線 上り 門司港方面 特急・普通
JR西日本 新幹線ホーム
11・12 山陽新幹線 下り 博多・鹿児島中央方面 折り返し始発は14番のりば
13・14 上り 新大阪・東京方面
  • 当駅より東側には、東小倉駅や北九州貨物ターミナル駅などの貨物専用設備と関門鉄道トンネルを通じた本州への連絡がある。一方、西側では鹿児島本線と日豊本線が分岐していく構造となっている。東小倉駅と小倉駅の間に立体交差が造られていて、旅客列車と貨物列車が交差しないように配慮されていると共に、東小倉駅構内を含めて鹿児島本線と日豊本線へのスムースな出入りができるようになっている。また西側では後述のとおり、鹿児島本線と日豊本線の間での折り返し運転が考慮された配線になっている。
  • 鹿児島本線博多方面と日豊本線を直通する列車は前述したように線形の都合上、当駅で折り返しになり進行方向が逆になる。また、鹿児島本線と日豊本線を直通する特急ソニック号、にちりんシーガイア号は大分方面行き列車が7番のりば、博多方面行きが4番のりばから発車する。従って、大分方面行きの特急は駅構内を大きく斜めに横切りながら西小倉方向へと向かう。
    2009年3月のダイヤ改正により、日豊本線系統の普通・快速は当駅で分割され、九州内運行分・下関行とも、日中は当駅で折り返し、通し運転はされなくなった。またこれに伴い、1番から8番までののりばでは、路線割が見直された。
  • 自動放送導入駅である。編成両数や特急の座席の種類や号車、停車駅、のりばに停車中の列車などの案内、列車接近時の放送、乗換放送、発車放送などを備えている。2015年5月1日からは、在来線ホームにおいて入線及び発車時に向谷実によるメロディ「Junction」が使われるようになった。また、新幹線ホームでは発車時に銀河鉄道999のメロディーが流れる。
    ホームの門司寄りの一部が嵩上げ未施工のため、嵩上げされていない箇所の足元表示に「かもめ」 「にちりん」 「ゆのか」などの乗車案内が残る。また、日田彦山線直通列車は、この嵩上げされていない部分に停車する。各案内表示にもその旨が表記されているほか、ホーム上の当該部分の柱は青い色をしている。
  • 隣の西小倉駅との駅間距離は800mしかない。これは、鹿児島本線で最も短い駅間距離である。
    博多駅と同様に、在来線ホームに輸送係を配置していたが、2015年3月31日をもって廃止された。
    当駅の発車標では、博多駅より博多南線に直通する山陽新幹線こだま号の種別・行先表示を「こだま 博多南」として案内している。

北九州モノレール

  • 発着する電車はすべて企救丘行きである。
  • 島式ホーム1面2線を有する。ホームは東側が1番線、西側が2番線である。駅ビルに南から突き刺さる形で乗り入れているため、改札口は3階コンコースの真ん中に設置されており、東西両側ともに改札口が設けられている。
  • 始発・終着駅であり、折り返し運転が行われる。なお、小倉線開業当初は隣の平和通駅が始発駅であった名残で当駅と平和通駅の間は単線並列となっており(平和通駅の企救丘方に渡り線がある)、当駅では1・2番線で相互発着が行われている。
番線 路線 行先
1 小倉線 企救丘方面
2

歴史

開業当初は現在の西小倉駅付近に存在したが、1915年(大正4年)に同駅の東側に移転し、さらに1958年(昭和33年)に現在地に移転した。現在の新幹線口付近には、当時豊楽園球場が存在し、西鉄ライオンズの主催試合が不定期に開催されていたが、小倉駅の移転に伴い閉鎖された(新球場として小倉球場(現・北九州市民球場)が建設された)。
  • 1891年(明治24年)4月1日:九州鉄道(初代)の駅として、門司 - 小倉 - 大蔵 - 黒崎駅間の開業時に開業。
  • 1895年(明治28年)4月1日:現在の日豊本線が行事駅まで開通(同年8月、行橋駅まで延伸)。
  • 1897年(明治30年)4月:門司 - 小倉間が複線化。
  • 1907年(明治40年)7月1日:九州鉄道が国有化、国有鉄道(当時は帝国鉄道庁)の駅となる。
  • 1908年(明治41年)7月:小倉 - 黒崎間が複線化。
  • 1915年(大正4年)4月4日:新駅舎が落成し移転する。
  • 1945年(昭和20年)9月:RTO(鉄道司令部)設置。
  • 1952年(昭和27年)4月1日:RTO(鉄道司令部)廃止。
  • 1955年(昭和30年)7月:東小倉 - 小倉間複々線化。
  • 1958年(昭和33年)
    • 2月:小倉 - 南小倉間が複線化。
    • 3月1日:旅客駅が700m東方の現在地に移転。4階建て(のちに5階部分増築)民衆駅として開業。商業施設の「小倉駅ビルデパート」と「小倉ステーションホテル」が営業開始。
  • 1961年(昭和36年)6月1日:門司港 - 久留米駅間電化。
  • 1966年(昭和41年)10月1日:小倉 - 新田原駅間電化。
  • 1971年(昭和46年)6月5日:旅行センター開業。
  • 1973年(昭和48年)
    • 8月:手小荷物施設跡地へ地下1階地上12階の新棟を増築し、小倉ステーションホテルを36室から182室に拡大移転。
    • 12月10日:駅ビルの商業施設を「エル・コクラ」としてリニューアル。
  • 1975年(昭和50年)3月10日:山陽新幹線岡山駅 - 博多駅間開業。
  • 1976年(昭和51年)4月12日:駅の南北を結ぶ公共地下道が供用開始。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により在来線部分を九州旅客鉄道(JR九州)、新幹線部分を西日本旅客鉄道(JR西日本)が継承。
  • 1988年(昭和63年)12月1日:駅改装、駅ビルをJR九州グループのファッションビル「エル小倉」として再オープン。
  • 1995年(平成7年)
    • 5月13日:駅舎改築のため仮駅舎に移転。
    • 5月31日:小倉駅ビルの工事着工。
  • 1996年(平成8年)4月8日:中華人民共和国の大連駅と友好駅の締結調印。
  • 1997年(平成9年)10月1日:小倉ターミナルビル(小倉駅ビル)を仮使用開始。
  • 1998年(平成10年)
    • 3月2日:小倉城口に小倉駅ビルが完成。
    • 3月14日:駅ビル内商業施設アミュプラザ小倉が開業。
    • 4月1日:北九州高速鉄道(北九州モノレール)が駅ビル内に延伸開業。
    • 4月27日:ステーションホテル小倉が開業。
  • 2000年(平成12年)
    • 8月28日:小倉駅新幹線口に「小倉駅北口ビル」が竣工。
    • 10月3日:新幹線口高架下にショッピングセンター「小倉ひまわり通り」が開業する。
    • 10月13日:小倉駅ビルがグッドデザイン賞アーバンデザイン賞建築・環境デザイン部門を受賞。
  • 2005年(平成17年)2月25日:JR西日本改札口に自動改札機を設置。
  • 2007年(平成19年)7月1日:山陽新幹線上りに本駅始発の列車が新設される(こだま780号)。
  • 2009年(平成21年)3月1日:JR九州でICカード「SUGOCA」の利用が可能となる。
  • 2011年(平成23年)3月12日:九州新幹線全線開業に合わせて、南口は「小倉城口」、北口は「新幹線口」の名称に変更。
  • 2015年(平成27年)
    • 5月1日:在来線ホームに接近・発車メロディを導入(向谷実作曲)。
    • 10月1日:北九州高速鉄道でICカード「mono SUGOCA」の利用が可能となる。
  • 2016年(平成28年)
    • 3月9日:新幹線ホームに発車メロディを導入。曲はゴダイゴの「銀河鉄道999」。
    • 9月1日:小倉城口側の駅通路側にて、大規模な改修工事の開始。
  • 2022年(令和4年)3月12日:JR九州のみどりの窓口の営業時間が短縮され、7時から21時までの営業となる。
  • 2023年(令和5年)7月22日:不正乗車防止のため、8月10日まで自動券売機での170円切符の販売を停止。