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桜谷古墳・第2号墳 |
国史跡「桜谷古墳」は、富山県高岡市太田字桜谷にある前方後円墳の遺跡です。
大正7年(1918年)に、諏訪社の神木の老松を掘り出した際に内行花文鏡1面と管玉13個が出土したことから、古墳群の存在が注目され、付近に7基の円墳と2基の前方後円墳が発見されました。その後、2基の前方後円墳は昭和9年12月28日に国の史跡として指定を受け整備されました。残念ながら、他の円墳は戦時中に食糧増産のために畑地にされて消滅してしまっています。
ただし、ここのすくそばを走っている国道415号線の陸橋の下に円墳1基と箱式石棺2基が保存されています。
西側にある第1号墳は、柄鏡の形状をした前方後円墳です。
全長62m、前方部幅30m、高さ5.45m、後円部径35m、高さ7mの規模を持ちます。5世紀初めの築造(古墳時代前期の終わり~中期初め)と考えられています。
この第1号墳は、現在も完全な姿で保存されていて、見ごたえがあります
道路を挟んだ東側にある第2号墳は、全長50m、前方部幅不明、高さ1m、後円部径33m、高さ6mの帆立貝式の前方後円墳です。4世紀末から5世紀初めの築造(1号墳より少し古く前期の終わりごろ)とと考えられています。
墳形は前方が崩れていて、ちょうど巻貝のような形をしています。第1号墳に比べるとやや小振りですが、本来あるはずの前方部が復元されればほぼ同等の規模になるでしょう。
第1.2号墳とも内部は未調査ですが、第2号墳後円部から紡錘車・石釧が出土していることや古墳の形態から、第1・2号墳はいずれも5世紀初頭を下らぬ時代の築造と推定されていて、富山県富山市婦中町にある王塚古墳とともに県内最古の古墳となります。また、地方にはたいへん珍しい大型前方後円墳であることや、立地条件の良さから、この地方の有力首長の墓と見るべきでしょう。昭和40・41年には、高岡市が第1・2号墳の環境整備工事を行い、現在も史跡公園として保存しています。
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桜谷古墳・第1号墳 |
桜谷古墳説明板 |
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桜谷古墳・第2号墳 |
第2号墳の頂上から第1号墳を見る |
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第1号墳後円部から前方部を見る |
第1号墳前方部から後円部を見る |
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古墳名 |
第1号墳 |
第2号墳 |
全長 |
62m |
50m |
前方部幅 |
30m |
不明 |
前方部高さ |
5.45m |
1m |
後円部径 |
35m |
33m |
後円部高さ |
7m |
6m |
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住所 |
富山県高岡市太田字桜谷 |
電話 |
0766-20-1301 (高岡市商業観光課) |
入場料 |
無料 |
駐車場 |
あり |
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