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展示トロッコ機関車 |
立山砂防工事専用軌道は、国土交通省北陸地方整備局立山砂防事務所が管轄する工事用軌道です。
軌間610mmの特殊狭軌(ナローゲージ)で、軌道延長は18kmです。
この軌道の用途は、国の直轄事業である常願寺川流域の砂防施設建設・補修に必要な資材・人員の輸送です。
立山カルデラ砂防工事の生命線とも言える重要な軌道となっています。
鉄道事業法や軌道法の適用を受けない工事専用軌道ですが、18kmの区間に38段のスイッチバックがあり、樺平-水谷間にはなんと18段に及ぶ連続スイッチバックがあります。
これは世界にも例のない段数と言われています。
昭和4年に千寿ヶ原~樺平間が開通し、その後も運行が続けられている工事用軌道としての歴史的性格が評価され、2006年(平成18年)に文化財保護法に基づく登録記念物に初めて登録されています。
軌道が走る地帯は、地すべり地帯や岩盤が脆い箇所、落石等が多いこともありたいへん危険なので、現在のところ一般客には開放されていませんが、立山カルデラ砂防博物館が主催する砂防工事の見学会に参加することで、乗車することが可能です。立山カルデラ砂防博物館は、軌道起点にありますので、ここへも併せて来場すると良いでしょう。
ただし見学会に参加する際には事前に申し込みをして抽選に当選する必要があります。また当日が悪天候の場合は中止されることも多いこともありますので注意が必要です。
この体験学習会は、バスで移動するコースもありますが、やはりここはトロッコでしょう。 |
立山砂防工事専用軌道 |
路線距離 |
17.7km |
軌間 |
610mm |
標高差 |
640.29m |
平均勾配 |
35.6‰ |
最大勾配 |
83.3‰ |
スイッチバック |
8ヶ所 38段 |
橋梁数 |
20 |
トンネル数 |
12 |
駅数 |
6駅(起終点駅含む) |
複線区間 |
なし(全線単線) |
電化区間 |
なし(全線非電化) |
閉塞方式 |
なし ただし、途中に列車交換設備あり |
最高速度 |
18km/h(上り)・15km/h(下り) |
開業年月日 |
平成3年 |
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立山砂防工事専用軌道 |
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