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第1号住居跡 |
北代遺跡は、富山県富山市北代にある縄文時代中期後葉(約4500年前)を中心に営まれた大集落跡の遺跡です。国史跡に指定されています。
これまでの発掘調査により、東西280m、南北200mの範囲に縄文時代の竪穴住居跡が75棟以上、中央部分で高床建物跡が4棟以上確認されています。
昭和53年に遺跡の範囲を確認してから、現在まで3度の発掘調査を行っています。
昭和55年の調査では、第1号住居が確認されています。これが北代遺跡で初めて確認された竪穴住居です。
4.9×4.3mの円形の住居です。
石組炉(中央に石で組んだ炉)があり、5本の柱で屋根を支える構造です。北西側には一段高いテラスがつくられています。
住居の中からは、縄文時代中期後葉(串田新式)の土器のほか、香炉様土器、ミニチュア土器、円板状土製品、三角とう形土製品が出土しました。
これらの遺構の発見により、昭和59年に国の史跡に指定されました。
平成8年の調査では、第13号住居跡、第70号住居跡、第1号高床建物などが遺跡整備に伴う発掘調査で確認されました。
このうち第13号住居跡は、耕作による撹乱のために壁はわずかしか確認されていません。わずかに残った壁から、住居が直径4.2mの円形状であったと推定されています。中央には石組炉が設けられていますが、石はすべて消失していました。7本の柱で屋根を支える構造でが並び、南壁側の柱脇の床面上には有孔鍔付土器が据えられた状態で出土しています。土器の中には半分くらいまで灰が入っていたことから、この住居が廃絶される際、土器に覆い被せるように炉の灰が捨てられたと考えられています。
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第13号住居跡 |
第70号住居は、第1号・13号住居跡が円形で、石組炉が作られていたのに対し、6.0×4.2mの楕円形で規模がやや大きく、住居の長軸上には円形に掘込まれた炉が2つあります。東側の炉はよく使用されて赤く焼けていますが、西側の炉はほとんど焼けていません。また西側の壁面付近には長い石が倒れており、もとは立てられていたものと推定されます。このことから、住居の西側半分は普段使う場所ではなく、祭祀を行うための特別な空間だったと考えられています。
第70号住居跡は、楕円形の長軸に対し、左右対称に柱穴が並んでいます。壁際の小さな穴は、壁に堰板(せきいた)をめぐらして、土が落ちてこないようにしていた跡と推定されます。この住居が埋まっていた土は周辺の土とは違う粘土や土であったことから、屋根にのっていた土が落ちて埋まったと考えられます。北代縄文広場の竪穴住居の屋根を土葺きに復原したのは、この住居がきっかけとなっています。
第1号高床建物は、南側の農道の端にかかって、約3.2m四方に6本の柱穴が確認されています。このうち北東隅の柱穴掘り方の中ほどの深さのところから、焼けたナガスクジラの尾椎骨(平口哲夫氏鑑定による)片が出土しています。ナガスクジラ骨の出土は周辺地域では石川県能都町真脇遺跡(縄文時代晩期)で出土しているだけで、数少ない例として注目されます。
また、骨が出土したのは掘立柱建物の柱穴の中という特殊な状況でした。掘立柱建物を建てる際に地鎮祭祀的な祭りとして意図的に埋納されたと推測できます。
平成10年の調査では、第76号住居跡が広場の整備に伴い、遺跡南西部において調査を行った際に、直径推定6mの竪穴住居跡1棟(第76号)が確認されています。住居は縄文時代中期前葉のもので、床は固く叩きしめられ、埋甕炉がありました。
埋甕炉は深鉢形土器の下半を使用し、底部を抜いて利用していたようです。甕の中には焼土・炭化物のほか、小石くらいの大きさの焼けた粘土のかたまりが多数入っていました。この場所は現在「西の広場」となっています。
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第70号住居跡 |
第1号住居跡(複製) |
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北代縄文館 |
富山市北代縄文広場・国史跡北代遺跡 |
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第1号高床建物 |
第13号住居跡(複製)は解体復元工事中です |
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第1号住居跡の入口 |
第13号、第70号住居跡 |
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北代縄文館 |
第13号住居跡内部 |
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第70号住居跡内部 |
北代遺跡中央部 |
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展示館内部 |
復元竪穴住居内部 |
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縄文時代の家族の様子 |
食事中なのです |
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牛滑遺跡の出土品 |
牛滑遺跡の弥生土器 |
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高床式住居と復元された第13号住居 |
復元された第13号住居 |
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復元された第13号住居 |
復元された第13号住居 |
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復元された第1号住居 |
復元された第1号住居の内部 |
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第1号高床建物 |
復元された第1号住居の内部 |
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第70号住居 |
第13号住居 |
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住所 |
富山県富山市北代 |
遺構 |
竪穴住居跡78棟、高床建物跡4棟、湧水地 |
復元遺構 |
竪穴住居5棟、高床建物1棟、湧水地 |
出土品 |
縄文土器、石器、ナガスクジラ骨、その他 |
文化財 |
国史跡 |
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住所 |
富山県富山市北代3871-1番地 |
開場時間 |
午前9時~午後4時30分 |
休館日 |
月曜日、祝日の翌日(土曜日・日曜日の場合は開館)、年末年始(12月28日から1月4日) |
入場料 |
無料 |
駐車場 |
15台 大型バス駐車可能(3台) |
電話番号 |
076-436-3664 |
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