黒部宇奈月温泉(くろべうなづきおんせん) |
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所在地 |
富山県黒部市若栗3210-3 |
所属事業者 |
西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 |
■北陸新幹線 |
キロ程 |
253.1km(高崎起点) |
駅構造 |
高架駅 |
ホーム |
2面2線 |
乗車人員 |
858人/日(2019年・新幹線) |
開業年月日 |
2015年(平成27年)3月14日 |
駅種別 |
直営駅 みどりの券売機プラス |
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黒部宇奈月温泉駅 |
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地域観光ギャラリー |
おみやげ処 |
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のりかえ案内 |
構内案内板 |
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コンコース南口 |
コンコース西口 |
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城端線新高岡駅 |
城端線ホーム入り口 |
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新幹線改札口 |
券売機 |
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新幹線改札口 |
改札口構内 |
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バスのりば |
タクシーのりば |
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黒部宇奈月温泉駅は、JR北陸新幹線の駅です。
北陸新幹線の平成27年3月14日開業に伴い、当駅も新駅として開業しています。
北陸新幹線と富山地方鉄道本線との交点に設けられており、富山地方鉄道本線の新黒部駅が併設されています。
駅の構造は新幹線が2面2線、新黒部駅が単式ホーム1面1線となっています。
新幹線と富山地方鉄道本線は改札外連絡となっており、かつ新黒部駅は無人駅扱いとなっていて、改札も設置されていません。
ただし、待合室には、アテンダントが9時から18時まで常駐し、乗換案内や観光案内を行っていますが、切符の販売はしていないようです。
駅舎2階の新幹線ホームは相対式ホーム2面2線の高架構造で通過線は無く、両ホームにはホームドア(可動式安全柵)が設置されています。
なお両ホームとは改札内より、エスカレーター、階段、エレベーターで連絡している。また出札窓口、改札口、みどりの窓口などの駅機能は、駅舎1階に配置されています。南口からは新黒部駅ホームへ連絡しています。
東口側には地域の観光情報や特産品の展示スペースや、立山連峰を眺望できる展望コーナーなどを設けた「地域観光ギャラリー」が、西口側には駅西側駐車場から新幹線駅舎西口までの誘導を兼ね、休憩・待合・イベントスペースなどを備えた「ふれあいプラザ」が整備されています。
地域観光ギャラリーにはジオラマなどの展示施設のほか、観光案内コーナー、物販コーナー及び駅レンタカー営業所がある。さらに東側の屋外には、黒部の名水が湧き出す、黒部ダムをイメージしたオブジェがある。
なお、北陸新幹線の延伸開業時に運行開始した定期列車のうち、速達タイプの「かがやき」は当駅を通過しますが、各駅停車タイプの「はくたか」は、全列車が停車します。
なお新黒部駅開業当日に富山地方鉄道本線のダイヤ改正が行われ、新黒部駅は特急列車の停車駅となり、これまで特急停車駅であった東三日市・浦山・愛本の3駅は通過駅とされています。
新駅の計画
1982年(昭和57年)3月30日、北陸新幹線高崎駅 - 小松駅間のルート公表とともに、当地付近への駅の設置計画が発表されましました。富山県東部の新幹線駅については、魚津市と黒部市が停車駅候補に挙がっていたが、黒部市内にYKKの主要拠点工場があったのが決め手となり、黒部市内に設置されることになったという経緯がある。
北陸新幹線は1993年(平成5年)9月22日、西糸魚川信号場(仮称) - 東魚津信号場(仮称)間についていわゆるスーパー特急方式で暫定整備認可を受け、翌10月に着工されたが、その際新黒部駅(仮称)の設置も決定されましました。
他方、黒部市と富山地方鉄道は、2005年(平成17年)から新駅の設置について協議を続けてきたが、2011年(平成23年)3月28日に長屋駅 -
舌山駅間に請願駅として新駅を設置し、その建設費用約2億円のほか、新幹線駅とを結ぶ歩行者用上屋、駐車場などの設置費用も市が負担することが合意されましました。
なお、この工事によって11戸が移転することになりましました。
新幹線駅
1993年(平成5年)10月の当駅設置決定の際には「新黒部駅」の名が仮称として使われ、最終的な駅名の決定権は事業者(当駅の場合はJR西日本)に委ねられるとされたが、所在地の黒部市では「駅設置市として、周辺市町民の意見を反映させた駅名候補の選定」を目的に、地元行政側から提案する駅名をとりまとめるべく、黒部市をはじめ魚津市、滑川市、入善町、朝日町の県東部5市町の行政・経済関係者からなる「北陸新幹線新駅駅名候補選定委員会」を2012年(平成24年)7月1日に発足させましました。
同年7月5日に開催された第1回委員会において駅名候補の募集方法や選考基準などを決定、そして8月1日から9月28日にかけて約2か月間にわたり、県東部5市町を中心に駅名候補が募集されています。
全国から応募総数1608件、有効応募件数1558件・543種類の候補が寄せられ、読み仮名と表記方法ごとに集計した結果「黒部宇奈月温泉駅」の286件が最多となり、次いで「新黒部駅」194件、「黒部駅」85件、「新川黒部駅」「名水黒部駅」がそれぞれ56件、「越中黒部駅」「黒部峡谷駅」がそれぞれ33件となりました。
これを受け、10月30日の第2回委員会において、応募件数や県東部地域にとって相応しい名称であるか等を基準として「北アルプス黒部駅」「黒部駅」「黒部宇奈月温泉駅」「新黒部駅」「にいかわ黒部駅」の5つが最終候補として選定・市に答申されましました。
市はこれを基にJR西日本金沢支社に要望書を提出しました。JR西日本と東日本旅客鉄道(JR東日本)は2013年(平成25年)6月7日、北陸新幹線開通と同時に開業する3つの新駅の駅名を発表し、当駅の名称は「黒部宇奈月温泉駅」に決定しました。
黒部宇奈月温泉という温泉地はなく、黒部市に当駅があり、宇奈月温泉が近いことから「黒部宇奈月温泉駅」になりました。
「黒部宇奈月温泉」の文字数は7文字でフル規格新幹線の駅名としては当駅の開業時点において最多文字数であったが、2016年(平成28年)に北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅が開業したため現在は「最多タイ」である。なおいわゆるミニ新幹線を含めると、当駅開業以前から営業していた「山形新幹線」区間上のかみのやま温泉駅、さくらんぼ東根駅が7文字で最多タイです。
読み仮名の「くろべうなづきおんせん」は11文字であり、新幹線駅においては単独での最長となります。
地鉄新駅
一方、富山地方鉄道本線の新駅も新幹線駅に合わせ、同名の「新黒部駅」を仮称としていました。こちらについても事業者である富山地方鉄道(地鉄)が駅名の決定権を有するが、前述のように新幹線駅が「黒部宇奈月温泉駅」に決定したため、仮に同一駅名にした場合は新駅から下り側の終点にあたる宇奈月温泉駅(当駅からの乗車時間は30分以上)と混同する恐れが生じました。
同年7月26日に開催された黒部市の公共交通戦略推進協議会の平成25年度第1回会合において、地鉄の稲田祐治専務取締役はその点について指摘した上で「沿線利用者にも混乱が無いよう配慮し、地鉄駅と新幹線駅が一体と感じられる駅名を考えていきたい」との意向を示しました。また地鉄側に対して他の委員からは「新幹線と結節していることが直感的に分かるような、乗り換えやすさや分かりやすさを示すことが重要だ」などの意見が寄せられ、堀内康男黒部市長は「市内には地鉄の既存駅が15もあり(駅名決定には)難しい面がある。最終的には地鉄の判断となるが、早めの対応をお願いしたい」と求めた。そして地鉄は同年9月27日、駅名は仮称をそのまま採用し「新黒部駅」とする旨を発表しました。
新幹線のりば
ホーム |
路線 |
方向 |
行先 |
1 |
■北陸新幹線 |
上り |
長野・東京方面 |
2 |
下り |
富山・金沢方面 |
新黒部(しんくろべ) |
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所在地 |
富山県黒部市若栗2787 |
駅番号 |
T31 |
所属事業者 |
富山地方鉄道 |
所属路線 |
■本線 |
キロ程 |
40.7km(電鉄富山起点) |
駅構造 |
地上駅 |
ホーム |
1面1線 |
乗降人員 |
348人/日(2019年) |
開業年月日 |
2015年(平成27年)2月26日 |
駅種別 |
無人駅 |
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富山地方鉄道本線 新黒部駅 |
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黒部宇奈月温泉駅東口の南側に所在し、線路北側に単式ホーム1面1線を有する本線の地上駅です。駅番号はT31。
新幹線駅開業に先がけ2015年(平成27年)2月26日に開業しました。
黒部宇奈月温泉駅との乗り換えに必要な標準時分は10分とされているが、実際には黒部宇奈月温泉駅改札口から新黒部駅ホームまで徒歩3分ほどです。
ホーム西側には鉄骨作り平屋建て、延床面積58.3平方メートルの駅舎があり、ホームとは階段およびスロープで連絡する。上下線で共用するホームは全長85メートルで、このうち電車2両分に該当する40メートルには上屋が架設されています。
無人駅扱いであるが日中はアテンダントが常駐し、一部乗車券の発売、乗換案内や観光案内を行います。
またホーム西端には構内踏切があり、歩行者が線路南側の駐車場と行き来することができます。
ホームの整備や路盤の勾配修正などの駅設備整備には約1億7千万円を要し、国と富山県、黒部市が事業費の3分の1ずつを負担している。駅舎はホームなどの駅設備とは別事業として、黒部市が事業費全額を負担して整備されました。
隣駅の舌山駅とは駅間が300メートルで富山地方鉄道の鉄道線としては一番駅間が短くなります。
富山地方鉄道本線のりば
のりば |
路線 |
方向 |
行先 |
富山地方鉄道本線のりば |
■富山地方鉄道本線 |
上り |
電鉄富山駅方面 |
下り |
宇奈月温泉駅方面 |
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北陸新幹線と北陸自動車道 |
新黒部駅ホームは1面1線です |
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電車が到着します |
電車が発車します |
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駐車場から新幹線駅へ行くには、新黒部駅を通ります |
この新黒部駅は特急列車も停車します |
歴史
- 1982年(昭和57年)3月30日:北陸新幹線富山県東部駅を舌山付近に建設する計画を発表。
- 1993年(平成5年)10月:北陸新幹線 新黒部駅(仮称)設置決定。
- 2009年(平成21年)3月16日:北陸新幹線新黒部駅(仮称)周辺整備基本方針がまとまり、新幹線駅に併設する富山地方鉄道の駅に係る基本計画が定まる。
- 2011年(平成23年)3月28日:地鉄新駅設置について黒部市と富山地方鉄道が合意し、協定書に調印。
- 2012年(平成24年)5月13日:鉄道建設・運輸施設整備支援機構、北陸新幹線の新黒部駅(仮称)駅舎建築工事着工および安全祈願を挙行。
- 2013年(平成25年)
- 6月7日:JR西日本が新幹線駅の駅名を「黒部宇奈月温泉駅」とすることを正式発表。
- 9月27日:富山地方鉄道(富山地鉄)が新駅の駅名を「新黒部駅」とすることを正式発表。
- 10月:富山地鉄 新黒部駅の新設工事着工。
- 11月7日:富山地鉄 新黒部駅新設工事の起工式が行われる。
- 2015年(平成27年)
- 2月26日:新黒部駅が開業。同日、黒部宇奈月温泉駅の完成式を行う。
- 3月14日:北陸新幹線の長野駅 - 金沢駅間開業に伴い、黒部宇奈月温泉駅が開業。
- 2020年(令和2年)
- 12月23日:みどりの窓口が営業を終了。
- 12月24日:みどりの券売機プラスの利用を開始。
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