Q13. アイオーデータ機器やメルコからCeleronを搭載したCPUアクセラレータが登場しました。
今まではCeleronが搭載できないといわれていたメーカー製マシンにも搭載可能とのことです。
これらはどのような仕組みになっているのですか。

A13. キャッシュコントロールをソフトウェアで行い、コア電圧の違いをゲタで吸収します。
SLOT1を持っていながらCeleronを搭載できないマシンがある理由は、BIOSが対応していないことと、コア電圧が2.0V以下に対応していないこという問題があるわけです。
例えばNECのPC−98NXシリーズでも初期のPentiumUマシンでは、BIOSがCeleronに対応していないのでL2キャッシュが正常に動作しないという状況が発生します。またCopperMineコアのCeleronでは、コア電圧が1.5Vとなり、従来のSLOT1の規格にはない電圧が必要になるので、これに対応していないマザーボードでは搭載できないわけです。
最近の高クロックのCeleronは、CopperMineコアであり、SSE命令を搭載しているので高パフォーマンスが期待できるので、これを搭載できれば従来のPentiumUマシンもまだまだ現役でいられるわけです。
そこでSLOT1→Socket370(FC−PGA)の変換アダプタに電圧変換機能を付加し、さらにBIOSが統合化されたL2キャッシュに対応していない点をソフトウェア的に解決するためのキャッシュコントロールユーティリティを持たせて、従来の方法では搭載できなかったCeleronを搭載可能にしたわけです。
アイオーデータ機器のPKシリーズでは、NEC PC−98NXシリーズのPentiumUマシンの大半のモデルで搭載可能になっています。これはP−NATというユーティリティを組み込むと元々のBIOSがCeleronに対応していなくとも動作する仕組みになっています。
またメルコのHP6−MXシリーズではBIOSでキャッシュを無効にしてWindowsの起動時にキャッシュが有効になるようにツールを組み込みます。
いずれにしても現在販売されている単体のゲタではこのような芸当は不可能なので、PentiumUマシンのオーナーにとってCPUアップグレードを実現する唯一の手段といえます。