OLYMPUS C−1400Lレポート
C-1400L 前面
C-1400L 前面
OLYMPUSのC-1400Lは、発売当時はメガピクセル時代の到来を告げる名機でした。
C-1400Lには、発売時点での普及型デジタルカメラの主流になっている35万画素3分の1インチCCDの4倍の面積と画素数を持つ、3分の2インチ超高精細141万画素原色プログレッシブCCDを採用しています。これによって、普及型デジタルカメラでは最高のSXGAクラス(1280×1024)の超高画質を得られます。
また焦点距離9.2〜28mm(35mmフィルム換算で36〜110mm)F2.8〜3.9の明るい光学3倍ズームレンズを搭載しまています。このレンズ系は、非球面レンズ1枚を含む大口径ガラスレンズ7枚を使用し、CCDの周辺部にまでシャープな画像を導く中心部約100本以上/mmの高解像ズームレンズです。このレンズにより高画素CCDの性能が最大限に引き出され、これまでのデジタルカメラとは一線を画す高画質を得られます。
ズーミングとフォーカシングはインナー方式を採用し、レンズの全長は変化しないため、安定したホールディングで撮影できます。
光学式ファインダには一眼レフ方式を採用し、35mm一眼レフカメラのようなクイックリターンミラーを必要としない独自の小型プリズムを搭載しています。パララックスのない見たままがそのまま写る視野率95%のファインダなので、「撮ったつもりが撮れていない」「狙った被写体が中心にこない」といった実像式ファインダでは避けられない問題も起こりません。
ファインダーの問題は、主に接写の時に発生します。要するにピントが合いにくい状況の時に本当にピットが合っているのかどうかが、ファインダーからは判断しにくいのです。また液晶パネルは撮影後の画像しか確認できないので、撮影時にはファインダーだけが頼りなので、この点は困ったものです。
C-1400L 背面
C-1400L 背面
また当機では、一眼レフタイプでは初めて1.8インチ液晶カラーモニタを搭載しています。撮影画像の確認や不要画像の消去ができるほか、自動再生や9画面のマルチ画面表示も可能です。しかし前述するように撮影時には画像は映らないのが不満ですね。ライブビュー機能が一般的になるのはまだ時期尚早でしたか。
画像記録メディアには3.3Vスマートメディアを採用しています。しかし最大容量が8MBまでなのでHQ画質の場合でせいぜい20枚程度しか撮影できません。しかし、32MBカード対応のサポートがあるので、これを利用すれば、約4倍の撮影枚数が確保できます。
このC-1400Lは、レンズを交換することはできませんが、コンバージョンレンズを装着することで、焦点距離を変えることができます。
広角にするためのワイドコンバージョンレンズ、望遠にするためのテレコンバージョンレンズ、マクロ撮影用の、マクロコンバージョンレンズが装着可能です。
筆者は、テレコンバージョンレンズのみを所有していますが、状況に応じて使用しています。ただし、周辺画質に悪影響があるので、必要ないのにあまり多用するものではないと思います。
当機は写真で見てもわかるように当時としてもサイズが大きくホールド感が良い代わりに携帯性がないデジタル一眼レフタイプのカメラです。CCDも2/3インチと当時としては巨大なサイズで、最近のコンパクトデジタルカメラより大きいCCDを搭載しています。
ただ、このC−1400Lはあまりに純粋にカメラそのものでデジタルカメラらしい機能は特にありません。
テレコンバージョンレンズ TCON-14
テレコンバージョンレンズ TCON-14
画質的には当時としては他の追従を許さない高性能だったことは明記しておきます。何しろこのカメラが発売された時点では35万画素のデジカメが一般的でしたので、このカメラはまるでモンスター的スペックだったのです。
ただし、今の目で見るとマニュアルでできることが少ないとは言えるでしょう。
ISO感度は、100に固定されていて、高感度撮影などできませんし、ホワイトバランスも設定できません。
しかしこの時点で中央重点とスポット測光が切り替えられるのは、なかなか良いです。
またシャッターを切ってから撮影可能になるまでの時間が長く、10秒以上もかかったりするのも弱点でしょう。
また電池の持ちも必ずしも良いとは言えません。あまりズーム操作を頻繁にやらないようにしましょう。
と、いろいろと注文もつけてみましたが、実際にこのカメラで始めて撮影したときの衝撃は滅多に経験できないものでした。これまでのデジタルカメラとは比較の対象にもならないほどの高画質が得られたのですから。これは単に画素数などのスペックを超えて、今でも鮮烈な印象を残しています。
このC-1400Lが筆者がデジタルカメラにとりつかれるきっかけとなったといえましょう。・・・ていうか、たぶん同様の人が多いのではないかと想像していますか。
乗鞍岳鶴ヶ池 菅沼合掌集落
乗鞍岳鶴ヶ池  2001年7月8日 菅沼合掌集落  2002年5月3日
SLシーサイド号 瑞龍寺
SLシーサイド号 2002年9月15日 瑞龍寺 2001年11月11日
小矢部市 瑞龍寺
小矢部市 2001年11月11日 月下美人 2002年9月7日
羽田空港にてJAL機 乗鞍岳 2001年7月8日
羽田空港にてJAL機 乗鞍岳 2001年7月8日
マーキュリー ルナ24号
マーキュリー  ルナ24号
ヴォストーク バイキング
ヴォストーク  バイキング
CAMEDIA C−1400L スペック詳細
形式・記録方式 デジタルカメラ(記録・再生型)・デジタル記録
記録媒体 3.3Vスマートメディア(2MB,4MB,8MB)
記録コマ数 12枚以上(JPEG/HQ/4MBカード)
圧縮方式 JPEGベースライン準拠
撮像素子 2/3インチ原色プログレッシブCCD
141万画素(総画素数)
記録画像 1280×1024ドット(SHQ/HQモード)  
640×512ドット(SQモード)
ホワイトバランス フルオートTTL
レンズ オリンパスレンズ焦点距離9.2〜28mm F2.8〜3.9 7群7枚
絞り WIDE:F2.8,F5.6、TELE:F3.9,F7.8
測光方式 撮像素子によるTTL中央重点測光方式、スポット測光
露出制御方式 絞り、シヤッター可変プログラム露出制御
撮影範囲
(レンズ前面から)
通常モード:0.6m〜∞ マクロモード:0.3m〜0.6m
2.5mワンタッチフォーカス:約1.3m〜∞(WIDE)約2.1m〜3.0m(TELE)  
40cmワンタッチフォーカス:約30cm〜77cm(WIDE)約37cm〜44cm(TELE)
シヤッター 1/4〜1/10000秒
感度 ISO100相当
ファインダ TTL一眼レフレックス(オートフォーカスマーク)視野率95%
液晶モニタ 形式:1.8インチTFTカラー液晶、画素数:約61000画素
オンスクリーン表示:日付時刻、コマナンバー、消去方法の指示、メニュー、
エラー、印刷指示
フラッシュ ポップアップ式ビルトインフラッシュ
モード: オート発光(低輝度時自動発光、逆光時自動発光)/
赤目軽減発光/ 強制発光/強制OFF
充電時間: 約7秒(常温時、新品電池使用)
フラッシュ撮影範囲 WIDE:0.3m〜3.6m
TELE:0.3m〜2.5m
オートフォーカス TTL方式オートフォーカス
検出方式 コントラスト検出方式 焦点距離:0.3m〜∞(レンズ前面から)
コントロールパネル 画質モード、撮影可能枚数、カードエラー、フラッシュモード、セルフタイマー、
電池残量、マクロモード、露出補正、スポットマーク
セルフタイマー 作動時間12秒
外部コネクタ DC入力端子、データ入出力端子(RS232C)、プリンタ出力端子
日付・時刻
カレンダー機能
画像データに同時記録
2016年まで自動修正
電源 単3アルカリ、ニッケル水素、またはニッカド電池4本
電池寿命
(当社試験条件による)
100枚以上(アルカリ使用時)
カレンダー用電源 3Vリチウムコイン電池(CR2025)1個
通信仕様 規格:RS232C    通信方式:調歩同調式8bit NON PARTY
大きさ(mm) 115(W)×83(H)×130(D)
重量 470g(カード/電池含まず)