問7  クラス分けのテストに関する次の記述を読んで,設問1〜4に答えよ。 E社では,資格取得の講座を開いている。講座は1〜5の5段階のクラスに分けられており,受講希望者は Q1 〜 Q100 の 100 問のテストを受けて,その結果でクラス分けされている。クラス分けは,次の式に示すスコアと呼ばれる指標を求めて,表に示すスコアによるクラス分けの条件で行われる。

 表 スコアによるクラス分けの条件

スコア

クラス

−1.5 未満

1

−1.5 以上−0.5 未満

2

−0.5 以上 0.5 未満

3

0.5 以上 1.5 未満

4

1.5 以上

5

現在のクラス分けの方法では,テストの実施や採点などに時間がかかるので,E社の教務部のU君は,表計算ソフトを利用して,少ない問題数でクラス分けを行うために,次に示す方法を検討することにした。

(1) 現在のクラス分けで使用している 100 問について,過去にクラス分けを行ったクラス1〜5ごとの採点結果を分析する。
(2) その 100 問の中から,効率的にクラス分けを行うことができる 10 問を選び,その 10 問だけで新しいクラス分けのテストを実施する。
(3) 新しいクラス分けで使用する 10 問のテストの正誤の状況から,そのような正誤の状況になるには,どのクラスの人の可能性が一番高いかを確率的に考えてクラス分けを行う。

設問1 現在のクラス分けに関する次の記述中の に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。

これまでの受講希望者全員の正解数の平均が 60,標準偏差が 10 であるとき,正解数が 65 の受講希望者はクラス になり,正解数が 以上の受講希望者はクラス5になる。

a に関する解答群

ア 1      イ 2      ウ 3      エ 4      オ 5

b に関する解答群

ア 65      イ 70      ウ 75      エ 80      オ 85

設問2 現在のクラス分けで使用している 100 問のテストに関する次の記述中の に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。 現在のクラス分けで使用している 100 問のテストの採点結果は,図1に示すワークシート“正誤”に保存されている。これまでの受講希望者の人数は 1,000 人なので,図1のワークシートには,行 1001 までデータが存在する。 100 問に対して,それぞれ正解の場合には“1”,不正解の場合には“0”が表示されている。

 

 A  

 B  

 C  

 D  

 E  

 F  

 G  

 …  

 CW  

1

受講希望者

Q1

Q2

Q3

Q4

Q5

Q6

Q100

2

DA0001

1

0

1

0

1

0

1

3

DA0002

1

1

1

0

1

1

0

4

DA0003

1

1

0

1

1

0

1

5

DA0004

1

0

0

0

0

1

0

1001

DA1000

1

1

1

1

1

1

1

  図1 ワークシート“正誤
U 君は,図1のワークシートを集計して,それぞれの受講希望者の正解数と,受講希望者全員の正解数の平均及び標準偏差を表示させるために,図2に示すワークシート“採点”を作成した。
 

A

B

 …  

 E  

 F  

 G  

 H  

1

受講希望者

正解数

 

平均

60.0

標準偏差

10.0

2

DA0001

63

         

3

DA0002

56

         

4

DA0003

74

         

5

DA0004

52

         

         

1001

DA1000

95

         
 図2 ワークシート“採点”
複数のワークシート間でデータを参照する場合には, “シート名!セル”の形式で計算式を指定する。この形式のセルを複写する場合には,複写先では相対的にセルが自動的に変更される。例えば,ワークシート“採点”のセル A2 に計算式“正誤!A2”を入力して,セル A3 に複写すると,ワークシート“採点”のセル A3 には,ワークシート“正誤”のセル A3 の値が表示される。次に,U 君は,図2のワークシートにおいて,それぞれの受講希望者の正解数を求めるために,セル B2 に計算式 を入力して,セル B3 〜 B1001 に複写した。また,受講希望者全員の正解数の平均を求めるために,セル F1 に計算式 を入力し,標準偏差を求めるために,セル H1 に計算式 を入力した。

解答群

ア 合計 (B2〜B1001)             イ 合計 (正誤!B2〜正誤!B1001)
ウ 合計 (正誤!B2〜正誤!CW2)        エ 標準偏差 (B2〜B1001)
オ 標準偏差 (正誤!B2〜正誤!B1001)     カ 標準偏差 (正誤!B2〜正誤!CW2)
キ 平均 (B2〜B1001)             ク 平均 (正誤!B2〜正誤!B1001)
ケ 平均 (正誤!B2〜正誤!CW2)

設問3 受講希望者全員のスコアとクラスの表示に関する次の記述中の に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。

U 君は,受講希望者全員のスコアとクラスを表示させるために,図2のワークシートを複写して,図3に示すワークシート“クラス分け”を作成した。

 

A

B

C

D

 E  

 F  

G

 H  

1

受講希望者

正解数

スコア

クラス

平均

60.0

標準偏差

10.0

2

DA0001

63

           

3

DA0002

56

           

4

DA0003

74

           

5

DA0004

52

           

           

1001

DA1000

95

           
 網掛けの部分は,計算された値が表示されていない。
図3 ワークシート“クラス分け”
次に,U 君は,セル C2 にスコアを算出する計算式を入力して, セル C3 〜 C1001 に複写した。また,セル D2 にクラスを表示させる計算式 “IF (C2, , IF (C2≧1.5 , 5 , 整数部() +3) )”を入力して,セル D3 〜 D1001 に複写した。

f に関する解答群

ア (B2−F1)/H1      イ (B2−H1)/F1      ウ (B2−F$1)/H$1
エ (B2−H$1)/F$1     オ (B2−$F1)/$H1     カ (B2−$H1)/$F1

g に関する解答群

ア <−1.5     イ ≦−1.5     ウ =−1.5     エ ≧−1.5     オ >−1.5
カ <1.5      キ ≦1.5      ク =1.5      ケ ≧1.5      コ >1.5

h に関する解答群

ア 0       イ 1       ウ 2       エ 3       オ 4       カ 5

i に関する解答群

ア C2−2.5      イ C2−1.5      ウ C2−0.5      エ C2      オ C2+0.5
カ C2+1.5      キ C2+2.5

設問4 新しいクラス分けの方法に関する次の記述中の に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。

U 君は,これまでの受講希望者について,クラス1〜5ごとの問題別の正解率を別のワークシートで計算して,図4に示すワークシート“正解率”を作成した。

 

  A   

  B   

  C   

  D   

  E   

  F   

  …   

  CW   

 1  

 

Q1

Q2

Q3

Q4

Q5

Q100

 2  

クラス1

0.50

0.69

0.80

0.35

0.10

0.38

 3  

クラス2

0.55

0.77

0.84

0.43

0.15

0.55

 4  

クラス3

0.63

0.79

0.85

0.56

0.35

0.67

 5  

クラス4

0.68

0.85

0.93

0.64

0.68

0.73

 6  

クラス5

0.78

0.88

0.99

0.73

0.93

0.88

  図4 ワークシート“正解率”
図4のワークシートでは,Q1 の正解率が,クラス1では 0.50,クラス2では 0.55 などであることを示している。次に,U 君は,図4のワークシートを利用して,図5に示すワークシート“クラス判定”を作成し,受講希望者の正誤の状況を行2に入力することによって,クラス分けを行うことにした。
 

  A   

  B   

  C   

  D   

  E   

  F   

  …   

  K   

  L   

 1  

 

Q5

Q25

Q27

Q37

Q43

Q98

確率

 2  

正誤の状況

1

0

0

1

0

1

 

 3  

クラス1

0.10

0.20

0.17

0.18

0.19

0.28

 

 4  

クラス2

0.15

0.36

0.23

0.22

0.41

0.33

 

 5  

クラス3

0.35

0.43

0.45

0.43

0.56

0.57

 

 6  

クラス4

0.68

0.69

0.68

0.63

0.78

0.78

 

 7  

クラス5

0.93

0.98

0.80

0.88

0.95

0.91

 

 8  

クラス1の確率

   

0.83

0.18

0.81

0.28

 

 9  

クラス2の確率

0.15

0.64

0.77

0.22

0.59

0.33

 

 10  

クラス3の確率

0.35

0.57

0.55

0.43

0.44

0.57

 

 11  

クラス4の確率

0.68

0.31

0.32

0.63

0.22

0.78

 

 12  

クラス5の確率

0.93

0.02

0.20

0.88

0.05

0.91

 
 網掛けの部分は,計算された値が表示されていない。
図5 ワークシート“クラス判定”
図5のワークシートでは,新しいクラス分けで使用するテストとして, Q5,Q25,Q27,…,Q98 の 10 問を選んでいる。それぞれの問題のクラス別の正解率は,図4のワークシートを参照して,セル B3 〜 K7 に表示されている。クラス1の人が Q5 に正解し,かつ,Q25 に不正解となる確率は, である。 U 君は,この2問における確率の求め方を,選んだ 10 問に適用して,次に示す方法でクラス分けを行うことにした。
(1) 選んだ 10 問に対する受講希望者の正誤の状況を,行2に入力する。
(2) セル B8 に,クラス1の人がセル B2 の結果になる確率を求める計算式 を入力して,セル B8 〜 K12 に複写する。
(3) セル L8 に,セル B8 〜 K8 のすべての値の を求める計算式を入力して,セル L9 〜 L12 に複写する。
(4) セル L2 に計算式“最大 ( L8 〜 L12 ) ”を入力する。
(5) セル L8 〜 L12 の中で,セル L2 と値が等しいセルを探して,そのセルに対応するクラスに決定する。
この方法で効率的にクラス分けを行うには,選んだ 10 問が 問題であればよい。

j に関する解答群

ア 0.02     イ 0.08     ウ 0.10     エ 0.15     オ 0.20     カ 0.30

k に関する解答群

ア B$2*B3               イ B$2*(1−B3)
ウ (1−B$2)*B3             エ (1−B$2)*(1−B3)
オ B$2*B3+(1−B$2)*(1−B3)     カ (1−B$2)*B3+B$2*(1−B3)
キ (1−B$2)*B3*B$2*(1−B3)

l に関する解答群

ア 合計        イ 積        ウ 平均

m に関する解答群

ア 正解率の差が大きい     イ 正解率の差が小さい      ウ 難しい
エ 易しい           オ ランダムに選んだ

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